HTML5 キャンバスのサイズ設定
HTML5 での Canvas の幅と高さ
HTML5 の <canvas>
要素は、ウェブページ上にグラフィックスを描画するための要素です。そのサイズを指定するためには、width
と height
属性を使用します。
width 属性
- 値を省略した場合、デフォルトは 300 ピクセルになります。
- 値は整数でなければなりません。
- これは、キャンバスの横幅をピクセル単位で指定します。
height 属性
例
<canvas id="myCanvas" width="400" height="300"></canvas>
このコードは、横幅 400 ピクセル、縦幅 300 ピクセルのキャンバスを作成します。
注意
- キャンバスのサイズを変更すると、その内容がスケーリングされます。
- キャンバスのサイズは、CSS の
width
とheight
プロパティを使用して変更することもできます。ただし、キャンバスの実際のピクセル数は変更されません。
HTML5 キャンバスの幅と高さに関するコード例解説
HTML5 キャンバスのサイズ設定の基礎
HTML5 の <canvas>
要素は、ウェブページ上にグラフィックを描画するための領域を定義します。この領域の大きさは、width
属性と height
属性で指定します。これらの属性の値はピクセル単位で表されます。
<canvas id="myCanvas" width="400" height="300"></canvas>
- height="300": キャンバスの縦幅を 300 ピクセルに設定します。
- id="myCanvas": このキャンバスを一意に識別するための ID です。JavaScript でこのキャンバスにアクセスする際に使用します。
JavaScript でキャンバスにアクセスし、サイズを変更する
JavaScript を使用すると、DOM (Document Object Model) を操作して、キャンバスのサイズを動的に変更することができます。
// キャンバス要素を取得
const canvas = document.getElementById('myCanvas');
// キャンバスのコンテキストを取得
const ctx = canvas.getContext('2d');
// キャンバスのサイズを変更
canvas.width = 800;
canvas.height = 600;
// 変更後のサイズで描画
ctx.fillRect(0, 0, canvas.width, canvas.height); // キャンバス全体を塗りつぶす
- ctx.fillRect(0, 0, canvas.width, canvas.height): キャンバス全体を塗りつぶす矩形を描画します。
- canvas.width = 800; と canvas.height = 600;: キャンバスの幅と高さをそれぞれ 800 ピクセルと 600 ピクセルに変更します。
- canvas.getContext('2d'): 2D 描画コンテキストを取得します。このコンテキストを使って、キャンバス上に図形を描画します。
- document.getElementById('myCanvas'): ID が "myCanvas" の要素(つまり、キャンバス)を取得します。
CSS でキャンバスのサイズを変更する
CSS を使用してキャンバスのサイズを変更することもできますが、キャンバスの実際のピクセル数は変わりません。CSS でサイズを変更すると、キャンバスの内容がスケーリングされます。
#myCanvas {
width: 50%;
height: 300px;
}
この CSS は、キャンバスの幅を親要素の幅の 50% に、高さを 300 ピクセルに設定します。
重要な注意点
- レスポンシブデザイン
レスポンシブデザインに対応させるためには、JavaScript を使用して、ウィンドウのサイズが変更されたときにキャンバスのサイズも動的に変更する必要があります。 - CSS と JavaScript
CSS でサイズを変更した場合、JavaScript で取得できるキャンバスの幅と高さは、HTML で指定された値のままです。JavaScript でキャンバスのサイズを正確に操作する場合は、JavaScript のコードで直接変更する必要があります。 - キャンバスのサイズ変更と描画
キャンバスのサイズを変更した後、再度描画する必要があります。描画しないと、変更前のサイズで描画された内容が残ったままになります。
HTML5 のキャンバスのサイズは、width
属性と height
属性で指定します。JavaScript を使用すると、これらの属性を動的に変更できます。CSS でもサイズを変更できますが、キャンバスの実際のピクセル数は変わりません。
応用
- 画像編集
キャンバス上に画像を表示し、そのサイズを変更する - グラフ
グラフのサイズをデータに合わせて調整する - ゲーム
ゲーム画面のサイズを調整する
より詳しく知りたい場合は、以下のキーワードで検索してみてください。
- canvas context
- canvas resize
- canvas height
- canvas width
- JavaScript canvas
- HTML5 canvas
JavaScript で動的に変更する
- デメリット
- メリット
- JavaScript のコードで、ユーザーの操作や他のイベントに応じて、リアルタイムにサイズを変更できる。
- レスポンシブデザインに適しており、画面サイズに合わせて柔軟に調整できる。
// キャンバス要素を取得
const canvas = document.getElementById('myCanvas');
// ウィンドウのサイズが変更されたときに実行される関数
window.addEventListener('resize', () => {
canvas.width = window.innerWidth;
canvas.height = window.innerHeight;
});
CSS でスタイルを設定する
- デメリット
- メリット
- HTML 構造とスタイルを分離でき、コードの見やすさを向上させる。
- CSS の様々なプロパティを利用して、レイアウトを細かく調整できる。
#myCanvas {
width: 100%;
height: 500px;
}
CSS の calc() 関数を利用する
- デメリット
- メリット
- 他の要素のサイズとの相対的な計算が可能。
- より複雑なレイアウトに対応できる。
#myCanvas {
width: calc(100% - 20px);
height: calc(50vh - 40px);
}
viewBox 属性 (SVG の概念)
- デメリット
- メリット
- SVG の viewBox 属性のように、キャンバスの座標系を定義できる。
- ズームやパンなどの操作を実現できる。
<svg width="400" height="300">
<canvas id="myCanvas" width="800" height="600" viewBox="0 0 800 600"></canvas>
</svg>
どの方法を選ぶべきか?
- 複雑な座標系
viewBox 属性 (実験的) - レイアウト調整
CSS を利用 - 動的なサイズ
JavaScript を利用 - 静的なサイズ
width
とheight
属性で十分
選択のポイント
- 開発のしやすさ
それぞれの開発者のスキルやプロジェクトの要件によって異なる。 - ブラウザの互換性
CSS の calc() 関数や viewBox 属性は、すべてのブラウザでサポートされているわけではない。 - パフォーマンス
JavaScript による動的な変更は、処理負荷が高くなる可能性がある。
HTML5 キャンバスのサイズ設定は、多様な方法で実現できます。それぞれの方法にはメリットとデメリットがあり、プロジェクトの要件に合わせて最適な方法を選択することが重要です。
- 高解像度ディスプレイ
Retina ディスプレイなどの高解像度ディスプレイに対応するためには、デバイスピクセル比 (devicePixelRatio) を考慮する必要があります。 - レスポンシブデザイン
ウィンドウサイズに合わせてキャンバスのサイズを調整する場合は、JavaScript を利用したイベントリスナーが一般的です。
html canvas