Angular entryComponents の解説

2024-10-28

entryComponents は、Angular アプリケーションで動的に読み込まれるコンポーネントを指定するためのものです。これらは、テンプレート内で直接参照されるのではなく、コード内でプログラム的に作成されるコンポーネントです。

主な使用ケース

  1. ルートコンポーネントのブートストラップ

    • アプリケーションの初期化時に、ルートコンポーネントは @NgModulebootstrap 配列に指定されます。
    • このコンポーネントは、Angular によって動的に読み込まれ、DOM にレンダリングされます。
  2. ルーティングによる動的コンポーネントの読み込み

    • ルーティングモジュールで定義されたルートに、動的に読み込むコンポーネントを指定できます。
    • ユーザーが特定の URL にアクセスすると、該当するコンポーネントが動的に読み込まれ、表示されます。
  3. ダイアログやモーダルウィンドウの表示

    • ダイアログやモーダルウィンドウなどのコンポーネントは、ユーザーの特定のアクションに応じて表示されます。
    • これらのコンポーネントは、コード内で動的に作成され、表示されます。

Angular 9 以降の変更

  • 動的に読み込むコンポーネントは、直接参照されるか、ComponentFactoryResolver を使用してファクトリを取得することで、動的に作成できます。
  • Ivy コンパイラとランタイムの導入により、entryComponents の使用は不要になりました。
  • entryComponents は、動的に読み込まれるコンポーネントを指定するためのものです。

注意

  • Angular 9 以降は、できるだけ entryComponents を使用しないようにしましょう。
  • 動的コンポーネントの読み込みには、適切なタイミングと方法を選択することが重要です。
  • entryComponents の誤用は、ビルドサイズの増加やパフォーマンスの低下につながる可能性があります。



  1. @NgModule({
      declarations: [AppComponent],
      imports: [BrowserModule],
      bootstrap: [AppComponent], // ルートコンポーネントをブートストラップ
    })
    export class AppModule {}
    
  2. const routes: Routes = [
      { path: 'dynamic', component: DynamicComponent }
    ];
    
    @NgModule({
      imports: [RouterModule.forRoot(routes)],
      exports: [RouterModule]
    })
    export    class AppRoutingModule {}
    
  3. import { ComponentFactoryResolver, ViewContainerRef } from '@angular/core';
    
    @Component({
      selector: 'app-modal',
      template: ``
    })
    export class ModalComponent {}
    
    @Component({
      selector: 'app-root',
      template: `
        <button (click)="openModal()">開く</button>
      `
    })
    export class AppComponent {
      constructor(private componentFactoryResolver: ComponentFactoryResolver, private viewContainerRef: ViewContainerRef) {}
    
      openModal() {
        const componentFactory = this.componentFactoryResolver.resolveComponentFactory(ModalComponent);
        const componentRef = this.viewContainerRef.createComponent   (componentFactory);
      }
    }
    



Angular 9 以降、Ivy コンパイラとランタイムの導入により、entryComponents の使用は不要になりました。動的に読み込むコンポーネントは、直接参照されるか、ComponentFactoryResolver を使用してファクトリを取得することで、動的に作成できます。

@Component({
  selector: 'app-dynamic-component',
  template: `
    <ng-container *ngIf="showDynamicComponent">
      <app-dynamic-component></app-dynamic-component>
    </ng-container>
  `
})
export class MyComponent {
  showDynamicComponent = false;

  toggleDynamicComponent() {
    this.showDynamicComponent = !this.showDynamicComponent;
  }
}

この方法では、動的コンポーネントを直接テンプレート内で参照します。*ngIf ディレクティブを使用して、条件に応じてコンポーネントを表示または非表示にします。

ComponentFactoryResolver による動的コンポーネントの読み込み

import { ComponentFactoryResolver, ViewContainerRef } from '@angular/core';

@Component({
  selector: 'app-dynamic-component',
  template: `
    `
})
export class DynamicComponent {
  // ...
}

@Component({
  selector: 'app-my-component',
  template: `
    <button (click)="loadDynamicComponent()">Load Dynamic Component</button>
    <div #dynamicComponentContainer></div>
  `
})
export class MyComponent {
  constructor(private componentFactoryResolver: ComponentFactoryResolver, private viewContainerRef: ViewContainer   Ref) {}

  loadDynamicComponent() {
    const componentFactory = this.componentFactoryResolver.resolveComponentFactory(DynamicComponent);
    const componentRef = this.viewContainerRef.createCompone   nt(componentFactory, 0, this.viewContainerRef.injector);

    // Access the dynamic component instance
    const dynamicComponentInstance = componentRef.instance;
    // You can now interact with the dynamic component instance
  }
}

この方法では、ComponentFactoryResolver を使用して動的コンポーネントのファクトリを取得し、ViewContainerRef を使用してコンポーネントを動的に作成します。この方法により、より柔軟な動的コンポーネントの読み込みが可能になります。

どちらの方法を選択すべきか

  • ComponentFactoryResolver
    より複雑なシナリオや動的にコンポーネントを作成し、操作する場合に適しています。
  • 直接参照
    シンプルなケースやコンポーネントの表示/非表示を切り替える場合に適しています。
  • 過剰な動的コンポーネントの使用は、パフォーマンスに影響を与える可能性があります。

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