HTML、CSS、角丸デザインで陥りがちな落とし穴:border-radiusとborder-collapseの葛藤

2024-04-14

HTML、CSS、角丸デザインで陥りがちな落とし穴:border-radiusとborder-collapseの葛藤

border-collapseプロパティは、表のセル間のボーダーを結合し、1つのボーダーとして表示します。一方、border-radiusプロパティは、要素の角を丸くします。一見相性の良さそうな2つのプロパティですが、実はborder-collapse: collapseが設定されている場合、border-radiusは無効化されてしまうのです。

つまり、border-collapse: collapseでセル間のボーダーを結合した状態で角丸デザインを適用することは、CSSの仕様上できないということになります。

では、どうすれば良いのでしょうか? 実は、諦める必要はありません。以下、border-collapseborder-radiusを共存させ、角丸デザインを実現するための解決策をご紹介します。

解決策1:疑似要素と枠線で角を丸める

  1. セルと区切り線にそれぞれボーダーを設定します。
  2. セルに疑似要素 (::before または ::after) を追加し、背景色で疑似要素の領域を作成します。
  3. 疑似要素にborder-radiusを設定し、角を丸めます。

この方法では、疑似要素を利用して疑似的な枠線を生成し、そこにborder-radiusを適用することで、角丸デザインを実現します。

解決策2:隣接するセル同士のボーダーを調整する

  1. 隣接するセル同士のボーダーのみを残し、その他のボーダーを非表示にします。

この方法では、隣接するセル同士のボーダーのみを表示することで、あたかも角丸デザインのように見せることができます。

解決策3:JavaScriptライブラリを使用する

  1. border-radiusborder-collapseを同時に適用できるJavaScriptライブラリを使用します。
  2. ライブラリが提供する関数を使用して、角丸デザインを生成します。

この方法では、ライブラリの機能を利用することで、border-radiusborder-collapseの同時適用を実現します。

これらの解決策はそれぞれ一長一短があり、状況に応じて使い分けることが重要です。デザインの複雑さや互換性などを考慮し、最適な方法を選択しましょう。

補足情報

  • 上記の解決策以外にも、CSSフレームワークやグリッドレイアウトシステムなどを利用することで、角丸デザインを実現する方法があります。
  • それぞれの解決策の具体的なコード例については、以下の参考資料を参照してください。



HTML、CSS、角丸デザインで陥りがちな落とし穴:border-radiusとborder-collapseの葛藤 - サンプルコード

解決策1:疑似要素と枠線で角を丸める

<table>
  <tr>
    <th>項目1</th>
    <th>項目2</th>
    <th>項目3</th>
  </tr>
  <tr>
    <td>データ1</td>
    <td>データ2</td>
    <td>データ3</td>
  </tr>
  <tr>
    <td>データ4</td>
    <td>データ5</td>
    <td>データ6</td>
  </tr>
</table>
table {
  border-collapse: collapse;
  width: 100%;
}

th, td {
  border: 1px solid #ccc;
  padding: 10px;
  text-align: center;
}

th::before,
th::after,
td::before,
td::after {
  content: '';
  position: absolute;
  top: 0;
  left: 0;
  width: 100%;
  height: 100%;
  border-radius: 5px;
  background-color: #fff;
}

th::before,
td::before {
  z-index: -1;
}

解決策2:隣接するセル同士のボーダーを調整する

<table>
  <tr>
    <th>項目1</th>
    <th>項目2</th>
    <th>項目3</th>
  </tr>
  <tr>
    <td>データ1</td>
    <td>データ2</td>
    <td>データ3</td>
  </tr>
  <tr>
    <td>データ4</td>
    <td>データ5</td>
    <td>データ6</td>
  </tr>
</table>
table {
  border-collapse: collapse;
  width: 100%;
}

th, td {
  border: none;
  padding: 10px;
  text-align: center;
}

th:first-child,
td:first-child {
  border-left: 1px solid #ccc;
}

th:last-child,
td:last-child {
  border-right: 1px solid #ccc;
}

tr:first-child th,
tr:first-child td {
  border-top: 1px solid #ccc;
}

tr:last-child th,
tr:last-child td {
  border-bottom: 1px solid #ccc;
}

th:first-child::before,
th:last-child::before,
td:first-child::before,
td:last-child::before {
  content: '';
  position: absolute;
  top: 0;
  left: 0;
  width: 50%;
  height: 100%;
  border-radius: 5px;
  background-color: #fff;
}

th:first-child::before,
td:first-child::before {
  left: auto;
  right: 0;
}

th:last-child::before,
td:last-child::before {
  left: 0;
  right: auto;
}

解決策3:JavaScriptライブラリを使用する

Border Radius CollapseというJavaScriptライブラリを使用する例を紹介します。

HTML

<table>
  <tr>
    <th>項目1</th>
    <th>項目2</th>
    <th>項目3</th>
  </tr>
  <tr>
    <td>データ1</td>
    <td>データ2</td>
    <td>データ3</td>
  </tr>
  <tr>
    <td>データ4</td>
    <td>データ5</td>
    <td>データ6</td>
  </tr>
</table>

CSS

table {
  border-collapse: collapse;
  width: 100%;
}

th, td {
  border: none;
  padding: 10px;
  text-align: center;
}



HTML、CSS、角丸デザインで陥りがちな落とし穴:border-radiusとborder-collapseの葛藤 - その他の方法

方法4:CSSフレームワークを利用する

BootstrapやFoundationなどのCSSフレームワークには、角丸デザインを簡単に生成できるユーティリティクラスが用意されています。これらのクラスを利用することで、コードを簡潔に記述することができます。

方法5:グリッドレイアウトシステムを利用する

CSS Grid LayoutやFlexboxなどのグリッドレイアウトシステムを利用することで、より柔軟な角丸デザインを実現することができます。それぞれのセルを個別にスタイリングすることで、複雑なデザインにも対応できます。

方法6:SVGを利用する

SVG(Scalable Vector Graphics)を利用することで、より高精度な角丸デザインを実現することができます。SVGはベクター画像形式なので、拡大縮小しても画質が劣化しません。

背景画像に角丸デザインを施した画像を利用することで、疑似的な角丸デザインを実現することができます。この方法は、比較的簡単に実装できますが、デザインの自由度が低くなります。

それぞれの方法のメリットとデメリット

上記で紹介した方法はそれぞれ、メリットとデメリットがあります。

  • 解決策1:疑似要素と枠線で角を丸める
    • メリット:比較的シンプルなコードで実装できる。
    • デメリット:疑似要素の重ね合わせ処理が複雑になる場合がある。
  • 解決策2:隣接するセル同士のボーダーを調整する
    • メリット:疑似要素を使用しないので、コードがシンプルになる。
    • デメリット:デザインの自由度が低くなる。
  • 解決策3:JavaScriptライブラリを使用する
    • メリット:複雑な角丸デザインにも対応できる。
    • デメリット:JavaScriptライブラリの読み込みが必要になる。
  • 方法4:CSSフレームワークを利用する
    • デメリット:CSSフレームワークに依存することになる。
  • 方法5:グリッドレイアウトシステムを利用する
    • デメリット:グリッドレイアウトシステムの知識が必要になる。
  • 方法6:SVGを利用する
    • デメリット:SVGの知識が必要になる。
  • 方法7:背景画像を利用する

html css rounded-corners


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