【超解説】Angular スタイルバインディング：クラス、オブジェクト、Host Binding徹底比較

2024-05-21

Angularでスタイルを動的に設定する方法

スタイルバインディング

最も基本的な方法は、スタイルバインディングと呼ばれる機能です。これは、属性に式をバインドすることで、要素のスタイルプロパティを動的に更新することができます。

<p [style.color]="color">Hello, World!</p>

上記の例では、color プロパティの値が p 要素の color スタイルプロパティにバインドされます。color プロパティの値を変更することで、要素の文字色が動的に変化します。

利点:

シンプルで分かりやすい
双方向バインディングと組み合わせることで、ユーザー操作によってスタイルを変化させることができる

複雑なスタイルを表現するには不向き
すべてのスタイルプロパティを個別にバインドする必要がある

クラスバインディングを使用すると、要素に動的にCSSクラスを追加したり削除したりすることができます。

<p [class.selected]="isSelected">This is a paragraph.</p>

上記の例では、isSelected プロパティが true の場合、p 要素に selected クラスが追加されます。このクラスはCSSで定義されており、要素のスタイルを変更することができます。

既存のCSSクラスを再利用できる
スタイルバインディングよりも簡潔に記述できる

新しいCSSクラスを定義する必要がある
複雑な条件分岐には不向き

スタイルオブジェクトバインディングを使用すると、要素のスタイルをオブジェクトとしてバインドすることができます。

<p [style]="styleObject">This is a paragraph.</p>

上記の例では、styleObject プロパティが { color: 'red', fontSize: '20px' } のようなオブジェクトの場合、p 要素のスタイルが color: red; font-size: 20px; と設定されます。

複数のスタイルプロパティをまとめて設定できる

スタイルオブジェクトを常に用意する必要がある

Host Bindingを使用すると、コンポーネント自体のスタイルを動的に変更することができます。

@Component({
  selector: 'my-component',
  template: `
    <p>This is a component.</p>
  `,
  styles: [`
    :host {
      background-color: #f0f0f0;
    }
  `]
})
export class MyComponent {
  @HostBinding('style.backgroundColor') backgroundColor: string = 'blue';
}

上記の例では、MyComponent コンポーネントの背景色が blue に設定されます。backgroundColor プロパティの値を変更することで、コンポーネントの背景色を動的に変化させることができます。

コンポーネント自体のスタイルを簡単に変更できる

コンポーネントテンプレート内で直接スタイルを定義する必要がある

ngStyle ディレクティブを使用すると、要素のスタイルを動的に設定するためのより高度なオプションを提供します。

<p ngStyle="{ 'color': color, 'font-size': fontSize }">This is a paragraph.</p>

上記の例では、color と fontSize プロパティの値が p 要素のスタイルに反映されます。ngStyle ディレクティブは、条件分岐やスタイルの計算など、より複雑な操作にも対応することができます。

複雑なスタイルを表現できる
スタイルを動的に生成できる

シンプルで分かりやすい方法が必要な場合は、スタイルバインディングがおすすめです。
既存のCSSクラスを再利用したい場合は、クラスバインディングがおすすめです。
複数のスタイルプロパティをまとめて設定したい場合は、スタイルオブジェクトバインディングがおすすめです。
コンポーネント自体のスタイルを動的に変更したい場合は、Host Bindingがおすすめです。
複雑なスタイルを表現したい場合は、ngStyle ディレクティブがおすすめです。

[Angular スタイル

Angular でスタイルを動的に設定するサンプルコード

スタイルバインディング

<p [style.color]="color">Hello, World!</p>

export class AppComponent {
  color = 'red';
}

クラスバインディング

<p [class.selected]="isSelected">This is a paragraph.</p>

export class AppComponent {
  isSelected = true;
}

styles.css

.selected {
  color: red;
  font-size: 20px;
}

スタイルオブジェクトバインディング

<p [style]="styleObject">This is a paragraph.</p>

export class AppComponent {
  styleObject = {
    color: 'red',
    fontSize: '20px'
  };
}

Host Binding

@Component({
  selector: 'my-component',
  template: `
    <p>This is a component.</p>
  `,
  styles: [`
    :host {
      background-color: #f0f0f0;
    }
  `]
})
export class MyComponent {
  @HostBinding('style.backgroundColor') backgroundColor: string = 'blue';
}

ngStyle ディレクティブ

<p ngStyle="{ 'color': color, 'font-size': fontSize }">This is a paragraph.</p>

export class AppComponent {
  color = 'red';
  fontSize = '20px';
}

この例では、color と fontSize プロパティの値が p 要素のスタイルに反映されます。

これらのサンプルコードはあくまで基本的な例です。実際の開発では、より複雑な条件分岐やスタイル計算が必要になる場合もありますので、その場合は適切な方法を選択してください。

Angularでスタイルを動的に設定するその他の方法

<p [ngClass]="{'selected': isSelected, 'inactive': isInactive}">This is a paragraph.</p>

内挿を使用すると、スタイル値に式を埋め込むことができます。

<p style="color: {{ color }}">This is a paragraph.</p>

コンポーネントスタイルを使用すると、コンポーネントテンプレート内でスタイルを定義することができます。

@Component({
  selector: 'my-component',
  template: `
    <p>This is a component.</p>
  `,
  styles: [`
    p {
      color: red;
      font-size: 20px;
    }
  `]
})
export class MyComponent {
}

上記の例では、MyComponent コンポーネント内のすべての p 要素が color: red; font-size: 20px; スタイルで表示されます。

<my-component [style.color]="color"></my-component>

@Component({
  selector: 'my-component',
  template: `
    <p>This is a component.</p>
  `,
  styles: [`
    p {
      color: {{ color }};
    }
  `]
})
export class MyComponent {
  @Input() color: string;
}