Angular Reactive Forms:フォームを初期状態に戻しつつ、入力データを保持する方法

2024-07-27

Angular でフォームをプリスティン状態に設定する方法(データ消去なし)

しかし、単に form.reset() を呼び出すと、フォームに入力されたデータもすべて消去されてしまいます。場合によっては、データは保持したいが、フォームの状態だけをプリスティンにしたいというケースがあります。

そこで今回は、Angular Reactive Forms を使用して、フォームをプリスティン状態に設定しつつ、入力されたデータを保持する方法について解説します。

フォームコントロールの markAsPristine() メソッドを使用する

各フォームコントロールには、markAsPristine() メソッドが用意されています。このメソッドを呼び出すことで、そのコントロールをプリスティン状態に設定することができます。

this.myFormControl.markAsPristine();

この方法の利点は、個々のフォームコントロールを個別にプリスティン状態に設定できることです。一方、複数のフォームコントロールを一括でプリスティン状態に設定したい場合は、以下の方法が適しています。

フォームグループの resetForm() メソッドを使用する

フォームグループには、resetForm() メソッドが用意されています。このメソッドを呼び出すことで、そのグループ内のすべてのフォームコントロールをプリスティン状態に設定することができます。

this.myFormGroup.resetForm();

フォームグループの patchValue() メソッドを使用する

フォームグループの patchValue() メソッドを使用して、フォームコントロールの値を個別に更新することもできます。この場合、pristine 属性を true に設定することで、そのコントロールをプリスティン状態に設定することができます。

this.myFormGroup.patchValue({
  myFormControl: {
    value: this.myFormControl.value,
    pristine: true
  }
});

この方法の利点は、フォームコントロールの値を更新しつつ、そのコントロールをプリスティン状態に設定できることです。

上記のように、Angular Reactive Forms には、フォームをプリスティン状態に設定しつつ、入力されたデータを保持する方法がいくつか用意されています。それぞれの方法の利点を理解し、状況に応じて適切な方法を選択してください。

  • 上記のコード例は、Angular 8 以降を使用していることを前提としています。



import { Component, OnInit } from '@angular/core';
import { FormControl } from '@angular/forms';

@Component({
  selector: 'app-form-control-pristine',
  template: `
    <input type="text" [(ngModel)]="myFormControl.value">
    <button (click)="markAsPristine()">プリスティン状態に設定</button>
  `
})
export class FormControlPristineComponent implements OnInit {

  myFormControl = new FormControl('', Validators.required);

  constructor() { }

  ngOnInit() { }

  markAsPristine() {
    this.myFormControl.markAsPristine();
  }

}

このコードでは、myFormControl というフォームコントロールを作成し、markAsPristine() メソッドを使用してプリスティン状態に設定しています。

import { Component, OnInit } from '@angular/core';
import { FormGroup, FormControl } from '@angular/forms';

@Component({
  selector: 'app-form-group-pristine',
  template: `
    <form [formGroup]="myFormGroup">
      <input type="text" formControlName="firstName">
      <input type="text" formControlName="lastName">
      <button type="button" (click)="resetForm()">プリスティン状態に設定</button>
    </form>
  `
})
export class FormGroupPristineComponent implements OnInit {

  myFormGroup = new FormGroup({
    firstName: new FormControl('', Validators.required),
    lastName: new FormControl('', Validators.required)
  });

  constructor() { }

  ngOnInit() { }

  resetForm() {
    this.myFormGroup.resetForm();
  }

}
import { Component, OnInit } from '@angular/core';
import { FormGroup, FormControl } from '@angular/forms';

@Component({
  selector: 'app-form-group-patch-value',
  template: `
    <form [formGroup]="myFormGroup">
      <input type="text" formControlName="firstName">
      <input type="text" formControlName="lastName">
      <button type="button" (click)="patchValue()">プリスティン状態に設定</button>
    </form>
  `
})
export class FormGroupPatchValueComponent implements OnInit {

  myFormGroup = new FormGroup({
    firstName: new FormControl('', Validators.required),
    lastName: new FormControl('', Validators.required)
  });

  constructor() { }

  ngOnInit() { }

  patchValue() {
    this.myFormGroup.patchValue({
      firstName: this.myFormGroup.get('firstName').value,
      lastName: this.myFormGroup.get('lastName').value,
      pristine: true
    });
  }

}



this.myFormControl.setValue({});

reset() メソッドを使用して、フォームグループを初期状態にリセットすることもできます。この場合、pristine 属性も true に設定されますが、フォームコントロールの値はすべて消去されてしまいます。

this.myFormGroup.reset();

カスタムバリデーションロジックを使用する

カスタムバリデーションロジックを使用して、フォームコントロールの状態を制御することもできます。例えば、以下のようなカスタムバリデーションロジックを作成することができます。

import { AbstractControl, ValidationErrors } from '@angular/forms';

export function pristineValidator(control: AbstractControl): ValidationErrors | null {
  if (control.pristine) {
    return { pristine: true };
  } else {
    return null;
  }
}

このカスタムバリデーションロジックを使用すると、フォームコントロールがプリスティン状態である場合にのみエラーメッセージを表示することができます。

RxJS を使用する

RxJS を使用して、フォームコントロールの状態を監視し、プリスティン状態になったときに処理を実行することもできます。例えば、以下のようなコードで myFormControl がプリスティン状態になったときにコンソールにログを出力することができます。

import { fromEvent } from 'rxjs';

fromEvent(this.myFormControl, 'statusChange')
  .pipe(
    filter(event => event.status === 'PRISTINE')
  )
  .subscribe(() => {
    console.log('Form control is pristine');
  });

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