Angularでコンポーネントの状態変化を検知する!markForCheck()とdetectChanges()を使い分ける詳細解説

2024-04-02

AngularでmarkForCheck()とdetectChanges()の違い

呼び出しタイミング

  • markForCheck(): コンポーネントの状態が変化した際に直接呼び出す
  • detectChanges(): 手動で変更検知を実行したい際に呼び出す

処理内容

  • detectChanges(): コンポーネントとその子コンポーネント全てに対して変更検知を実行する

影響範囲

  • markForCheck(): マークされたコンポーネントのみが変更検知の対象

パフォーマンス

  • markForCheck(): detectChanges()よりも軽量
  • detectChanges(): 処理コストが比較的高い

使用例

  • markForCheck():
    • コンポーネント内のローカル変数が変更された場合
    • 非同期処理の結果に基づいてコンポーネントを更新する場合
  • detectChanges():
    • テストコードでコンポーネントの状態変化を検証する場合
    • 手動でビューの更新を強制したい場合

markForCheck()detectChanges()は、それぞれ異なる役割を持つメソッドです。

  • コンポーネントの状態変化を検知する際は、markForCheck()を使用するのが一般的です。
  • 手動で変更検知を実行したい場合は、detectChanges()を使用します。

それぞれのメソッドの特徴を理解し、状況に応じて使い分けることが重要です。




app.component.ts

import { Component, OnInit } from '@angular/core';

@Component({
  selector: 'my-app',
  templateUrl: './app.component.html',
})
export class AppComponent implements OnInit {

  count = 0;

  constructor() {}

  ngOnInit() {
    // タイマーを使って1秒ごとにcountを更新
    setInterval(() => {
      this.count++;
      // `markForCheck()`を使用して、コンポーネントの状態変化を通知
      this.changeDetectorRef.markForCheck();
    }, 1000);
  }

  increment() {
    // ボタンクリック時にcountを増加
    this.count++;
    // `detectChanges()`を使用して、手動で変更検知を実行
    this.changeDetectorRef.detectChanges();
  }

}
<h1>{{ count }}</h1>

<button (click)="increment()">Increment</button>

このコードでは、countという変数を用意し、タイマーを使って1秒ごとに更新しています。

  • markForCheck()を使用した場合:
    • タイマーによってcountが更新されると、markForCheck()が呼び出され、コンポーネントの状態変化が通知されます。
    • その後、変更検知が実行され、ビューが更新されます。
  • detectChanges()を使用した場合:
    • increment()ボタンをクリックすると、countが更新され、detectChanges()が呼び出されます。

この例では、markForCheck()detectChanges()のどちらを使用しても、同じ結果になります。

しかし、markForCheck()の方が軽量な処理であるため、一般的にはこちらの方が推奨されます。




Angularでコンポーネントの状態変化を検知するその他の方法

ライフサイクルフックを使用する

コンポーネントのライフサイクルフックには、状態変化を検知するのに役立つものがいくつかあります。

  • ngOnChanges(): 入力プロパティが変更されたときに呼び出される
  • ngOnInit(): コンポーネントが初期化されたときに呼び出される
  • ngDoCheck(): 毎変更検知サイクルで呼び出される

これらのライフサイクルフックを使用して、状態変化に応じて処理を実行することができます。

@Inputデコレータを使用する

コンポーネントのプロパティに@Inputデコレータを付与すると、そのプロパティが変更されたときに自動的に変更検知が実行されます。

Subjectを使用する

Subjectは、状態変化を監視するためのRxJSのオブジェクトです。Subjectに購読することで、状態変化を検知することができます。

asyncパイプは、非同期処理の結果をテンプレートに表示するために使用されます。asyncパイプは、非同期処理の結果が変化したときに自動的にビューを更新します。

これらの方法の中から、状況に応じて適切な方法を選択する必要があります。


angular angular2-changedetection


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