routeReuseStrategy プロパティを使用して常に新しいコンポーネントインスタンスを作成する

2024-04-22

AngularでRouter Navigateが同じページ遷移時にngOnInitを呼ばない問題と解決策

Angularで、同じURLのページ間を遷移しても、ngOnInitライフサイクルフックが呼び出されないという問題が発生することがあります。これは、Angularのルーティング機能がデフォルトで同じURLに対するコンポーネントの再利用を行うためです。

原因

Angularのルーティング機能は、パフォーマンスを向上させるために、同じURLに対するコンポーネントインスタンスを再利用するように設計されています。これは、コンポーネントの初期化処理を毎回行う必要がなくなり、パフォーマンスが向上する利点があります。

しかし、この再利用機能が、ngOnInitライフサイクルフックが呼び出されないという問題を引き起こします。ngOnInitはコンポーネントが初期化されたときに呼び出されるフックであり、コンポーネントのデータバインディングやサービスの初期化など、重要な処理を行うために使用されます。

解決策

この問題を解決するには、以下の2つの方法があります。

routeReuseStrategyプロパティを使用する

AngularのRouterサービスには、routeReuseStrategyプロパティがあります。このプロパティは、どのコンポーネントインスタンスを再利用するかを制御するために使用されます。

routeReuseStrategyプロパティに、常に新しいコンポーネントインスタンスを作成するカスタムの再利用戦略を設定することで、ngOnInitが常に呼び出されるようにすることができます。

import { Component, OnInit } from '@angular/core';
import { Router } from '@angular/router';

@Component({
  selector: 'app-root',
  templateUrl: './app.component.html',
  styleUrls: ['./app.component.css']
})
export class AppComponent implements OnInit {

  constructor(private router: Router) { }

  ngOnInit() {
    // 常に新しいコンポーネントインスタンスを作成する再利用戦略を設定
    this.router.routeReuseStrategy.shouldReuseRoute = function() {
      return false;
    };
  }
}

ActivatedRouteサービスは、現在のルート情報にアクセスするためのサービスです。このサービスを使用して、現在のURLのパラメータやクエリパラメータを取得することができます。

ngOnInitの中で、ActivatedRouteサービスを使用して現在のURLをチェックし、URLが変更された場合はngOnInit内の処理を実行することができます。

import { Component, OnInit } from '@angular/core';
import { ActivatedRoute } from '@angular/router';

@Component({
  selector: 'app-component',
  templateUrl: './app.component.html',
  styleUrls: ['./app.component.css']
})
export class AppComponent implements OnInit {

  constructor(private activatedRoute: ActivatedRoute) { }

  ngOnInit() {
    let previousUrl = '';

    this.activatedRoute.url.subscribe(url => {
      if (url[0].path !== previousUrl) {
        // URLが変更された場合の処理
        console.log('URLが変更されました:', url[0].path);

        // 必要に応じて、コンポーネントのデータバインディングやサービスの初期化などを行う
      }

      previousUrl = url[0].path;
    });
  }
}

AngularでRouter Navigateが同じページ遷移時にngOnInitを呼ばない問題は、routeReuseStrategyプロパティまたはActivatedRouteサービスを使用することで解決することができます。どちらの方法を使用するかは、状況に応じて選択してください。

補足

  • routeReuseStrategyプロパティを使用する場合は、パフォーマンスが低下する可能性があることに注意が必要です。
  • ActivatedRouteサービスを使用する場合は、毎回URLの変化を監視する必要があり、コードが複雑になる可能性があります。



AngularでRouter Navigateが同じページ遷移時にngOnInitを呼ばない問題を解決するサンプルコード

routeReuseStrategyプロパティを使用する

import { Component, OnInit } from '@angular/core';
import { Router } from '@angular/router';

@Component({
  selector: 'app-root',
  templateUrl: './app.component.html',
  styleUrls: ['./app.component.css']
})
export class AppComponent implements OnInit {

  constructor(private router: Router) { }

  ngOnInit() {
    // 常に新しいコンポーネントインスタンスを作成する再利用戦略を設定
    this.router.routeReuseStrategy.shouldReuseRoute = function() {
      return false;
    };
  }
}

このコードは、AppComponentコンポーネントのngOnInitメソッド内で、routeReuseStrategyプロパティにカスタムの再利用戦略を設定しています。この再利用戦略は、常にfalseを返すように設計されているため、Angularは常に新しいコンポーネントインスタンスを作成し、ngOnInitが常に呼び出されるようになります。

ActivatedRouteサービスを使用する

import { Component, OnInit } from '@angular/core';
import { ActivatedRoute } from '@angular/router';

@Component({
  selector: 'app-component',
  templateUrl: './app.component.html',
  styleUrls: ['./app.component.css']
})
export class AppComponent implements OnInit {

  constructor(private activatedRoute: ActivatedRoute) { }

  ngOnInit() {
    let previousUrl = '';

    this.activatedRoute.url.subscribe(url => {
      if (url[0].path !== previousUrl) {
        // URLが変更された場合の処理
        console.log('URLが変更されました:', url[0].path);

        // 必要に応じて、コンポーネントのデータバインディングやサービスの初期化などを行う
      }

      previousUrl = url[0].path;
    });
  }
}

説明

このコードは、AppComponentコンポーネントのngOnInitメソッド内で、ActivatedRouteサービスを使用して現在のURLを監視しています。urlプロパティのsubscribeメソッドを使用して、URLの変化を検出します。

URLが変更された場合、ifステートメント内の処理が実行されます。この処理では、コンソールにログを出力し、必要に応じてコンポーネントのデータバインディングやサービスの初期化などを行うことができます。

上記2つのサンプルコードは、いずれもAngularでRouter Navigateが同じページ遷移時にngOnInitを呼ばない問題を解決するための方法を示しています。どちらの方法を使用するかは、状況に応じて選択してください。




AngularでRouter Navigateが同じページ遷移時にngOnInitを呼ばない問題を解決するその他の方法

loadChildrenプロパティは、非同期にコンポーネントをロードするために使用されます。このプロパティを使用することで、同じURLに対して異なるコンポーネントをロードすることができます。

{
  path: 'my-component',
  loadChildren: () => import('./my-component.module').then(m => m.MyComponentModule)
}

このコードは、my-componentというパスに対して、my-component.moduleモジュールを非同期にロードするように設定しています。my-component.moduleモジュールには、MyComponentというコンポーネントが含まれています。

この方法を使用すると、同じURLに対して異なるコンポーネントをロードすることができるため、ngOnInitが常に呼び出されるようになります。

queryParamsまたはfragmentを使用して、URLにパラメータを追加することができます。これらのパラメータを使用して、コンポーネントに情報を渡すことができます。

{
  path: 'my-component',
  queryParams: {
    data: 'my-data'
  }
}

このコードは、my-componentというパスに対して、dataというクエリパラメータを追加するように設定しています。このパラメータには、my-dataという値が設定されています。

ngOnInitメソッド内で、ActivatedRouteサービスを使用してクエリパラメータを取得することができます。

import { Component, OnInit } from '@angular/core';
import { ActivatedRoute } from '@angular/router';

@Component({
  selector: 'app-component',
  templateUrl: './app.component.html',
  styleUrls: ['./app.component.css']
})
export class AppComponent implements OnInit {

  constructor(private activatedRoute: ActivatedRoute) { }

  ngOnInit() {
    const data = this.activatedRoute.snapshot.queryParams['data'];
    console.log('クエリパラメータ:', data);
  }
}

routerLinkディレクティブは、HTMLテンプレート内でリンクを作成するために使用されます。このディレクティブを使用して、同じURLに対するリンクを作成することができます。

<a [routerLink]="['/my-component']">My Component</a>

このコードは、My Componentというテキストを含むリンクを作成します。このリンクをクリックすると、my-componentというパスに遷移します。

注意事項

  • 上記で紹介した方法は、すべてAngularの最新バージョンで動作することを確認しています。古いバージョンのAngularを使用している場合は、動作が異なる可能性があります。
  • 上記の方法を使用する前に、Angularのドキュメントを参照することをお勧めします。

angular navigateurl ngoninit


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