Map インターフェースと Dictionary インターフェースの比較
TypeScriptには、ハッシュマップ/辞書を表すインターフェースがいくつか用意されています。代表的なものは以下の2つです。
- Map インターフェース: キーと値のペアを順序付きで保存します。
- Dictionary インターフェース: キーと値のペアをキーのハッシュ値に基づいて保存します。
Map
インターフェースは、キーと値のペアを順序付きで保存するハッシュマップを表します。Map
インターフェースの主なメソッドは以下の通りです。
- set(key: K, value: V): void: キーと値のペアをマップに追加します。
- get(key: K): V | undefined: キーに関連する値を取得します。
- has(key: K): boolean: キーが存在するかどうかを確認します。
- delete(key: K): boolean: キーと値のペアをマップから削除します。
- clear(): void: マップからすべてのキーと値のペアを削除します。
- size: number: マップに含まれるキーと値のペアの数です。
- entries(): IterableIterator<[K, V]>: マップ内のすべてのキーと値のペアのイテレータを返します。
ハッシュマップ/辞書インターフェースの使い分け
Map
インターフェースとDictionary
インターフェースは、どちらもキーと値のペアを保存するために使用できます。どちらを使用するかは、以下の点を考慮して決定する必要があります。
- キーと値のペアの順序を保持する必要があるかどうか:
Map
インターフェースはキーと値のペアの順序を保持しますが、Dictionary
インターフェースは保持しません。 - キーのハッシュ値に基づいて値を効率的に検索する必要があるかどうか:
Dictionary
インターフェースはキーのハッシュ値に基づいて値を効率的に検索することができますが、Map
インターフェースはキーの順序に基づいて値を検索するため、検索効率が低くなります。
例
// Map インターフェースの例
const map = new Map<string, number>();
map.set("a", 1);
map.set("b", 2);
map.set("c", 3);
console.log(map.get("a")); // 1
// Dictionary インターフェースの例
const dictionary = new Dictionary<string, number>();
dictionary.add("a", 1);
dictionary.add("b", 2);
dictionary.add("c", 3);
console.log(dictionary.get("a")); // 1
TypeScriptには、ハッシュマップ/辞書を表すインターフェースがいくつか用意されています。代表的なものはMap
インターフェースとDictionary
インターフェースです。どちらを使用するかは、キーと値のペアの順序を保持する必要があるかどうか、キーのハッシュ値に基づいて値を効率的に検索する必要があるかどうかなどを考慮して決定する必要があります。
const map = new Map<string, number>();
// キーと値のペアを追加
map.set("a", 1);
map.set("b", 2);
map.set("c", 3);
// キーに関連する値を取得
console.log(map.get("a")); // 1
// キーが存在するかどうかを確認
console.log(map.has("b")); // true
// キーと値のペアを削除
map.delete("c");
// マップ内のすべてのキーと値のペアをイテレート
for (const [key, value] of map) {
console.log(key, value);
}
// マップに含まれるキーと値のペアの数
console.log(map.size); // 2
Dictionary インターフェース
const dictionary = new Dictionary<string, number>();
// キーと値のペアを追加
dictionary.add("a", 1);
dictionary.add("b", 2);
dictionary.add("c", 3);
// キーに関連する値を取得
console.log(dictionary.get("a")); // 1
// キーが存在するかどうかを確認
console.log(dictionary.containsKey("b")); // true
// キーと値のペアを削除
dictionary.remove("c");
// 辞書内のすべてのキーと値のペアをイテレート
for (const key of dictionary.keys()) {
console.log(key, dictionary.get(key));
}
// 辞書に含まれるキーと値のペアの数
console.log(dictionary.count); // 2
TypeScriptでハッシュマップ/辞書を実装する他の方法
オブジェクトリテラル
最も簡単な方法は、オブジェクトリテラルを使用することです。
const myMap = {
a: 1,
b: 2,
c: 3,
};
console.log(myMap.a); // 1
ただし、この方法では、キーの順序が保証されません。また、キーに数値や文字列以外の値を使用することはできません。
自作のハッシュマップクラス
より柔軟なハッシュマップ/辞書を実装したい場合は、自作のハッシュマップクラスを作成することができます。
class MyHashMap {
private data: Map<string, any>;
constructor() {
this.data = new Map();
}
set(key: string, value: any): void {
this.data.set(key, value);
}
get(key: string): any | undefined {
return this.data.get(key);
}
// 他のメソッド...
}
const myMap = new MyHashMap();
myMap.set("a", 1);
myMap.set("b", 2);
myMap.set("c", 3);
console.log(myMap.get("a")); // 1
この方法では、キーの順序やキーの型を自由に設定することができます。
サードパーティライブラリ
Map
インターフェースや Dictionary
インターフェースよりも高度な機能を持つサードパーティライブラリを使用することもできます。
代表的なライブラリは以下の通りです。
これらのライブラリは、Map
インターフェースや Dictionary
インターフェースよりも多くの機能を提供しますが、学習コストが高くなります。
TypeScriptでハッシュマップ/辞書を実装するには、いくつかの方法があります。ニーズに合わせて最適な方法を選択してください。
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