TypeScript カスタム型定義作成

2024-10-21

TypeScriptでカスタムグローバルインターフェース(.d.tsファイル)を構成する方法

TypeScriptでは、カスタムグローバルインターフェース(.d.tsファイル)を使用して、JavaScriptライブラリや独自の型定義をプロジェクトに統合することができます。この方法により、TypeScriptの型チェック機能を最大限に活用し、コードの品質と保守性を向上させることができます。

手順

  1. .d.tsファイルの作成

    • 新しいファイルを作成し、拡張子を.d.tsとします。
    • このファイル内に、グローバルスコープで定義したいインターフェースや型を記述します。
    // my-types.d.ts
    interface MyCustomType {
        property1: string;
        property2: number;
        method(): void;
    }
    
    declare function myGlobalFunction(arg: MyCustomType): void;
    
  2. プロジェクトへのインポート

    • TypeScriptコンパイラに.d.tsファイルを認識させるために、プロジェクトのtsconfig.jsonファイルのincludeまたはfilesプロパティにファイルパスを追加します。
    // tsconfig.json
    {
        "compilerOptions": {
            // ...
        },
        "include": [
            "src/**/*",
            "my-types.d.ts"
        ]
    }
    
  3. グローバルスコープでの使用

    • インポートした.d.tsファイルで定義したインターフェースや型を、プロジェクト内の任意のファイルでグローバルスコープで使用することができます。
    // my-file.ts
    const myObject: MyCustomType = {
        property1: "value",
        property2: 42,
        method() {
            console.log("Method called");
        }
    };
    
    myGlobalFunction(myObject);
    

サードパーティライブラリであるjQueryの型定義をカスタムグローバルインターフェースとして提供する例です。

// jquery-types.d.ts
interface JQuery {
    (selector: string): JQuery;
    (element: Element): JQuery;
    (elementArray: Element[]): JQuery;
    // ...その他のjQueryメソッド
}

declare var $: JQuery;

このファイルをプロジェクトにインポートすることで、jQueryの型情報をTypeScriptコンパイラに提供し、コード内でjQueryのメソッドを安全に使用することができます。

注意

  • TypeScript 2.0以降では、モジュールシステムを利用して型定義を管理することもできます。モジュールシステムを使用する場合は、import文を使用して型定義をインポートします。
  • カスタムグローバルインターフェースは、プロジェクト全体で有効になります。そのため、不要なインターフェースや型を定義すると、コードの複雑化やパフォーマンス低下を引き起こす可能性があります。



// my-types.d.ts
interface Person {
    name: string;
    age: number;
}

interface GreetingFunction {
    (name: string): void;
}

declare function greet(person: Person): void;

この例では、PersonインターフェースとGreetingFunctionインターフェースを定義しています。また、greet関数の型定義も提供しています。

// my-file.ts
import './my-types'; // カスタム型定義ファイルをインポート

const john: Person = {
    name: 'John Doe',
    age: 30
};

greet(john);

この例では、my-types.d.tsファイルをインポートし、Personインターフェースを使用してjohnオブジェクトを定義しています。その後、greet関数を使用してjohnオブジェクトを渡しています。

例3: サードパーティライブラリの型定義

// jquery-types.d.ts
interface JQuery {
    (selector: string): JQuery;
    (element: Element): JQuery;
    (elementArray: Element[]): JQuery;
    // ...その他のjQueryメソッド
}

declare var $: JQuery;

この例では、jQueryの型定義を提供しています。これにより、TypeScriptコンパイラはjQueryのメソッドやプロパティを認識し、型チェックを行うことができます。

TypeScript カスタム型定義作成

カスタム型定義を作成する際には、以下のポイントに注意してください。

  • カスタム型定義は、プロジェクトのtsconfig.jsonファイルのincludeまたはfilesプロパティに指定します。
  • カスタム型定義は、.d.tsファイルに保存します。
  • 型定義は、declareキーワードを使用して宣言します。
  • インターフェースや型は、interfaceキーワードを使用して定義します。



TypeScript 2.0以降では、モジュールシステムを利用して型定義を管理することができます。これにより、プロジェクトの構造を整理し、型定義の衝突を防止することができます。


// my-types.ts
export interface Person {
    name: string;
    age: number;
}

export function greet(person: Person): void {
    console.log(`Hello, ${person.name}!`);
}
// my-file.ts
import { Person, greet } from './my-types';

const john: Person = {
    name: 'John Doe',
    age: 30
};

greet(john);

この例では、my-types.tsファイルで型定義と関数をエクスポートし、my-file.tsファイルでインポートして使用しています。

Ambient Declarations

Ambient Declarationsは、外部のライブラリやスクリプトの型定義を宣言するための方法です。これにより、プロジェクト内で外部のライブラリを使用する際に、型チェック機能を活用することができます。

// ambient-declarations.d.ts
declare module 'my-library' {
    export function myFunction(): void;
}

この例では、my-libraryモジュールの型定義を宣言しています。これにより、プロジェクト内でmy-libraryモジュールを使用する際に、myFunction関数の型が認識されます。


typescript typescript-typings typescript2.0



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