Angularで要素の表示・非表示を自由自在に操る! 〜 *ngIf、[hidden]、そしてその他のテクニックを使いこなそう〜

2024-04-18

Angularにおける*ngIfと[hidden]の違い

*ngIf

  • 構造ディレクティブであり、真の式の場合にのみ要素を生成・挿入します。
  • 偽の場合、要素は生成されず、DOMにも存在しません。
  • 要素の生成・破棄を伴うため、頻繁な切り替えには適していません。
  • 初回レンダリングのみで判定されるため、動的な条件で表示・非表示を切り替えるのには適しています。

例:

<div *ngIf="show">
  コンテンツ
</div>

[hidden]

  • 偽の場合、要素は非表示になりますが、DOMには残ります。
  • 表示・非表示の切り替えが頻繁に行われる場合に適しています。
  • 要素の生成・破棄を伴わないため、パフォーマンスに優れています。
  • CSSのdisplayプロパティを変更するため、他のCSSルールと干渉する可能性があります。
<div [hidden]="!show">
  コンテンツ
</div>

使い分け

  • 表示・非表示の切り替え頻度が低い場合は*ngIf
  • 初回レンダリングのみで判定される場合は*ngIf
  • 動的な条件で表示・非表示を切り替える場合は*ngIf
  • パフォーマンスが重要の場合は[hidden]

補足

  • ngIfは要素を生成・破棄するため、コンポーネントの初期化処理や破棄処理が実行されます。
  • [hidden]は要素を非表示にするだけであり、コンポーネントのライフサイクルには影響しません。
  • 最新のAngularでは、パフォーマンス向上のためngIfよりも[hidden]の使用が推奨されています。



シナリオ:

  • 商品リストページにおいて、在庫切れの商品のみを非表示にする

HTML

<div class="product-list">
  <div *ngFor="let product of products" class="product">
    <div class="name">{{ product.name }}</div>
    <div class="price">{{ product.price }}</div>
    <div *ngIf="product.stock === 0" class="out-of-stock">在庫切れ</div>
    <div [hidden]="product.stock > 0" class="in-stock">在庫あり</div>
  </div>
</div>

TypeScript

export class ProductListComponent {
  products = [
    { name: '商品A', price: 1000, stock: 5 },
    { name: '商品B', price: 2000, stock: 0 },
    { name: '商品C', price: 3000, stock: 10 },
  ];
}

CSS

.product-list {
  display: flex;
  flex-wrap: wrap;
}

.product {
  margin: 10px;
  padding: 10px;
  border: 1px solid #ccc;
}

.name {
  font-weight: bold;
}

.price {
  color: #999;
}

.out-of-stock {
  color: red;
}

.in-stock {
  color: green;
}

説明

  • *ngForを使って、products配列内の各商品に対してproductという変数に代入し、productテンプレートを繰り返しレンダリングします。
  • product.nameproduct.priceは、商品の名前と価格を表示します。
  • *ngIfを使って、product.stockが0の場合のみ在庫切れというメッセージを表示します。
  • CSSを使って、各要素のスタイルを設定しています。

ポイント

  • この例では、*ngIf[hidden]を組み合わせて使用することで、在庫切れの商品のみを非表示にしています。
  • *ngIf[hidden]はそれぞれ異なる挙動を持つため、状況に応じて適切なものを選択することが重要です。

このサンプルコードを参考に、*ngIf[hidden]を使いこなして、より効率的でパフォーマンスの高いAngularアプリケーションを開発してください。




Angularで要素の表示・非表示を切り替えるその他の方法

ngSwitch

  • 複数の条件に基づいて要素を切り替える場合に適しています。
  • caseラベルを使って、それぞれの条件に対応する要素を定義します。
  • *ngSwitchCaseディレクティブを使って、どの条件に一致したかを判断します。
<div [ngSwitch]="condition">
  <div *ngSwitchCase="'A'">コンテンツA</div>
  <div *ngSwitchCase="'B'">コンテンツB</div>
  <div *ngSwitchDefault>デフォルトコンテンツ</div>
</div>

ngClass

  • 条件に応じて要素にCSSクラスを付与することで、表示・非表示を切り替える方法です。
  • ngClassディレクティブを使って、条件に基づいて追加・削除するCSSクラスを指定します。
  • CSSのdisplayプロパティをnoneに設定することで、要素を非表示にします。
<div [ngClass]="{'hidden': show}">コンテンツ</div>

スタイルバインディング

  • 条件に応じて要素のスタイルを直接変更する方法です。
<div [style.display]="show ? 'block' : 'none'">コンテンツ</div>

TemplateRef

  • TemplateRefを使って、表示・非表示を切り替えるテンプレートを定義します。
  • ngTemplateOutletディレクティブを使って、条件に応じてテンプレートを挿入・削除します。
<ng-container *ngIf="show">
  <ng-template #contentTemplate>コンテンツ</ng-template>
  <ng-template ngTemplateOutlet="contentTemplate"></ng-template>
</ng-container>

それぞれの方法の利点と欠点

方法利点欠点
*ngIfシンプルでわかりやすい要素の生成・破棄を伴うため、頻繁な切り替えには適していない
[hidden]パフォーマンスが良いCSSのdisplayプロパティを変更するため、他のCSSルールと干渉する可能性がある
ngSwitch複数の条件に基づいて要素を切り替えられる記述量が多くなる
ngClass柔軟性が高いCSSの知識が必要
スタイルバインディングシンプルでわかりやすい複雑なロジックには向いていない
TemplateRef複雑なロジックに対応できる記述量が多くなる

Angularで要素の表示・非表示を切り替える方法は、状況に応じて適切なものを選択することが重要です。それぞれの方法の特徴を理解し、使い分けることで、より効率的でパフォーマンスの高いアプリケーションを開発することができます。


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