TypeScriptエクスポートエラー解説
TypeScriptの「ReferenceError: exports is not defined」エラーについて
エラーの意味
TypeScriptで「ReferenceError: exports is not defined」というエラーが出るとき、通常は、モジュールシステム (例えば、CommonJSやESモジュール) を使用している場合に、モジュール内で exports
オブジェクトを正しく定義または使用していないことを示しています。
原因と解決方法
モジュールシステムの誤使用
- CommonJS
module.exports
を使用してモジュールをエクスポートします。- 例:
// module.ts module.exports = { name: 'John', age: 30 };
- ESモジュール
export
キーワードを使用してモジュールをエクスポートします。- 例:
// module.ts export const name = 'John'; export const age = 30;
- CommonJS
モジュールのインポートエラー
- インポートするモジュールのパスが間違っているか、モジュールが正しく読み込まれていない可能性があります。
- 適切なパスを使用してモジュールをインポートしてください。
- 例:
// main.ts import { name, age } from './module';
モジュール宣言の欠如
- TypeScriptファイルがモジュールとして宣言されていない場合に、
exports
オブジェクトが定義されていない可能性があります。 - ファイルの先頭に
export = ...
またはexport default ...
を使用してモジュールを宣言してください。
- TypeScriptファイルがモジュールとして宣言されていない場合に、
例
// module.ts
export default {
name: 'John',
age: 30
};
// main.ts
import myModule from './module';
console.log(myModule.name); // Output: John
注意
- TypeScriptのコンパイラオプションやビルドツールも、モジュールシステムの動作に影響を与えることがあります。
- モジュールシステムとエクスポート/インポートの構文は、使用している環境やプロジェクトの設定によって異なる場合があります。
TypeScriptの「ReferenceError: exports is not defined」エラーと「TypeScriptエクスポートエラー解説」のコード例
CommonJSモジュール
// module.ts
module.exports = {
name: 'John',
age: 30
};
// main.ts
import { name, age } from './module'; // 誤ったインポート方法
この例では、main.ts
でmodule.ts
をインポートする際に、module.exports
を使用しているため、import { name, age } from './module';
は正しくありません。正しいインポート方法は次のようになります。
// main.ts
import myModule from './module';
console.log(myModule.name);
ESモジュール
// module.ts
export const name = 'John';
export const age = 30;
// main.ts
import { name, age } from './module';
この例では、main.ts
でmodule.ts
を正しくインポートしています。
「TypeScriptエクスポートエラー解説」のコード例
// module.ts
const name = 'John';
const age = 30;
// main.ts
import { name, age } from './module'; // エラーが発生
この例では、module.ts
がモジュールとして宣言されていないため、main.ts
でインポートするとエラーが発生します。モジュールを宣言するには、次のようにします。
// module.ts
export default {
name: 'John',
age: 30
};
インポートパスの誤り
// module.ts
export const name = 'John';
export const age = 30;
// main.ts
import { name, age } from './module.js'; // 誤ったパス
この例では、インポートするモジュールのパスが間違っています。正しいパスを使用してください。
循環参照
// moduleA.ts
import { name } from './moduleB';
export const age = 30;
// moduleB.ts
import { age } from './moduleA';
export const name = 'John';
この例では、moduleA
とmoduleB
が互いに参照し合っているため、循環参照が発生します。循環参照は一般的に避けるべきです。
ESモジュールからCommonJSへ
export
キーワードからmodule.exports
を使用する。- 例:
// ESモジュール export const name = 'John'; export const age = 30; // CommonJS module.exports = { name, age };
CommonJSからESモジュールへ
module.exports
からexport
キーワードを使用する。
// module.ts export const name = 'John'; export const age = 30; // main.ts import { name, age } from '/path/to/module'; // 絶対パスを使用
TypeScriptコンパイラオプションの調整
- 例:
tsc --module commonjs --outDir dist
--module
オプションを使用してモジュールシステムを指定する。
ビルドツールの使用
- これにより、モジュール間の依存関係を解決し、ブラウザやNode.js環境で実行可能な単一のファイルを作成することができます。
- WebpackやRollupなどのビルドツールを使用してモジュールをバンドルする。
typescript module