Angular 外部アクセス許可設定

2024-09-19

Angularでlocalhost外へのアクセスを許可する方法

Angularアプリケーションはデフォルトではlocalhostでの開発とテスト用に設定されています。これを変更して、外部のネットワークからアクセスできるようにするには、いくつかの方法があります。

angular.jsonファイルの変更

最も一般的な方法は、プロジェクトのルートディレクトリにあるangular.jsonファイルを変更することです。

{
  "$schema": "./node_modules/@angular/cli/lib/config/schema.json",
  "version": 1,
  "cli": {
    "analytics": false
  },
  "projects": {
    "your-project-name": {
      "root": "",
      "sourceRoot": "src",
      "projectType": "application",
      "prefix": "app",
      "architect": {
        "build": {
          "builder": "@angular-devkit/build-angular:browser",
          "options": {
            // ... o   ther options
            "outputPath": "dist",
            "baseHref": "/" // または、特定のURL (e.g., "/my-app/")
          }
        },
        // ... other architect configurations
      }
    }
  }
}
  • baseHref
    このプロパティは、ビルドされたアプリケーションのベースURLを設定します。デフォルトでは"/",つまりルートディレクトリです。外部のネットワークからアクセスできるようにするには、特定のURL (例えば、/my-app/)を設定します。

ng serveコマンドのオプション

ng serveコマンドを使用してアプリケーションをローカルで開発している場合、以下のように--hostオプションを使用してホストアドレスを指定できます。

ng serve --host 0.0.0.0

これにより、任意のネットワークインターフェイスからアプリケーションにアクセスできるようになります。

ビルドされたアプリケーションを外部のサーバーにデプロイする場合は、ng buildコマンドの--base-hrefオプションを使用してベースURLを設定できます。

ng build --base-href /my-app/

注意点

  • CORS
    外部のサーバーからアプリケーションにアクセスする場合、CORS (Cross-Origin Resource Sharing)の設定が必要になることがあります。これは、異なるドメインからのリクエストを許可するためのブラウザのセキュリティ機能です。
  • セキュリティ
    外部のネットワークからアプリケーションにアクセスできるようにする場合、セキュリティ対策を適切に行うことが重要です。特に、本番環境では、パスワード保護やファイアウォールなどのセキュリティ対策を施してください。



// angular.jsonの抜粋
{
  "projects": {
    "your-project-name": {
      "architect": {
        "build": {
          "options": {
            "outputPath": "dist",
            "baseHref": "/my-app/" // ここを変更
          }
        }
      }
    }
  }
}
  • baseHref
    この設定により、ビルドされたアプリケーションのベースURLが/my-app/に設定されます。これにより、例えばhttp://your-server.com/my-app/のようなURLでアクセスできるようになります。
ng serve --host 0.0.0.0
  • --host 0.0.0.0
    このオプションは、すべてのネットワークインターフェースをバインドすることを意味します。これにより、ローカルネットワーク内の他のデバイスからでもアクセスできるようになります。
ng build --base-href /my-app/
  • --base-href /my-app/
    ng serveコマンドと同様に、ビルドされたアプリケーションのベースURLを設定します。

サーバー側の設定例 (Nginxの場合)

server {
    listen 80;
    server_name your-server.com;

    location /my-app/ {
        root /var/www/html/your-app/dist/my-app;
        index index.html index.htm;
    }
}
  • location /my-app/
    この設定は、/my-app/で始まるリクエストを、Angularアプリケーションのビルドディレクトリに転送します。

CORS設定例 (Angularアプリケーション側)

Angularアプリケーションから外部のAPIにアクセスする場合は、CORSの設定が必要です。

// app.module.ts
import { HttpClientModule } from '@angular/common/http';

@NgModule({
  imports: [
    HttpClientModule,
    // ...
  ],
  // ...
})
export class AppModule { }

  HttpClientModuleをインポートすることで、CORSの設定が自動的に行われます。

Angularアプリケーションをlocalhost外からアクセスできるようにするには、以下の設定が必要です。

  • CORS
    外部APIへのアクセスが必要な場合
  • サーバー
    静的ファイルサーバーの設定 (Nginxなど)
  • ng build
    --base-hrefオプション
  • ng serve
    --host 0.0.0.0オプション
  • angular.json
    baseHrefの設定

注意

  • ポート
    サーバーのポート番号は、環境に合わせて変更してください。
  • プロダクション環境
    本番環境では、より厳格なセキュリティ設定を行う必要があります。
  • セキュリティ
    外部からアクセスできるようにする場合、セキュリティ対策は必須です。
  • より詳細な設定については、Angularの公式ドキュメントや、使用しているサーバーのドキュメントを参照してください。
  • 上記は一般的な設定例です。環境や使用するツールによって設定が異なる場合があります。



Proxyの設定

  • ローカル開発環境で、外部のAPIやサーバーにアクセスする際に、プロキシサーバーを設定することで、CORSの問題を回避したり、リクエストを改変したりすることができます。

方法

  • パッケージ
    http-proxy-middlewareなどのパッケージを利用します。
  • angular.json
    proxyConfigプロパティを使用して、プロキシの設定を記述します。


// angular.json
{
  "projects": {
    "your-project-name": {
      "architect": {
        "serve": {
          "options": {
            "proxyConfig": "src/proxy.conf.json"
          }
        }
      }
    }
  }
}
// src/proxy.conf.json
{
  "/api": {
    "target": "http://your-api-server.com",
    "secure": false,
    "changeOrigin": true,
    "pathRewrite": { "^/api": "" }
  }
}

メリット

  • ローカル開発環境でのデバッグが容易になる。
  • リクエストを改変したり、ヘッダーを追加したりできる。
  • CORS問題を簡単に解決できる。

Nginxの設定

  • Nginxをリバースプロキシとして利用することで、外部からのリクエストをAngularアプリケーションに転送し、CORS問題を解決できます。
  • Nginxの設定ファイルに、Angularアプリケーションのビルドディレクトリへの転送ルールを記述します。


(上記で紹介したNginxの設定例を参照)

  • 複雑なルーティングや負荷分散が可能。
  • 高性能なプロキシサーバーとして利用できる。

Cloud Functions (Firebase Functions, AWS Lambdaなど)

  • クラウド関数を利用することで、サーバーレス環境でAngularアプリケーションのAPIを公開できます。
  • クラウド関数を作成し、HTTPリクエストを受け取ってAngularアプリケーションのAPIを呼び出す処理を実装します。
  • さまざまな言語に対応。
  • スケーラビリティが高い。
  • サーバーの管理が不要。

Serverless Framework

  • Serverless Frameworkを利用することで、AWS LambdaやAzure Functionsなどのサーバーレスプラットフォーム上で、アプリケーションを簡単にデプロイできます。
  • Serverless Frameworkのテンプレートを利用して、Angularアプリケーションをデプロイする設定を作成します。
  • インフラストラクチャのコード化が可能。
  • 複数のクラウドプラットフォームに対応。

Docker

  • Dockerコンテナを利用して、Angularアプリケーションをパッケージ化し、任意の環境で実行できます。
  • Docker Composeを使用して、複数のコンテナを連携させます。
  • Dockerfileを作成し、Angularアプリケーションのイメージを作成します。
  • 再現性が高い。
  • 環境依存性を解消。

選択のポイント

  • チーム
    チームのスキルや既存のインフラによって選択が変わります。
  • 機能
    CORS問題の解決だけでなく、認証、認可、負荷分散などの機能が必要な場合は、Nginxやクラウド関数などが適しています。
  • 本番環境
    本番環境では、Nginxやクラウド関数、Serverless Frameworkなどが適しています。
  • 開発環境
    ローカル開発環境では、プロキシ設定が簡単で便利です。

angular typescript ng-build



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