【初心者でも安心】Angular ngIf エラー「Expression has changed after it was checked」を分かりやすく解説
Angular での "ngIf - Expression has changed after it was checked" エラーの分かりやすい解説
"ngIf - Expression has changed after it was checked" エラーは、Angular 開発者にとってよくある問題です。これは、ngIf ディレクティブの条件式が、Angular のチェンジデテクション完了後に変更されたことを示します。このエラーは、開発モードでのみ発生し、潜在的な問題を早期に発見できるため、デバッグに役立ちます。
原因
このエラーは、いくつかの原因で発生します。最も一般的な原因は以下の通りです。
- 非同期データバインディング:
asyncパイプを使用して非同期データにバインドする場合、データが取得された後に条件式が変更される可能性があります。 - コンポーネントライフサイクルフック:
ngAfterViewInitなどのライフサイクルフック内で条件式を変更すると、エラーが発生する可能性があります。 - テンプレート参照変数:
ViewChildを使用してテンプレート参照変数にアクセスする場合、変数が初期化されていない状態で条件式に使用すると、エラーが発生する可能性があります。
解決策
このエラーを解決するには、以下の方法を試してください。
- 同期データバインディングを使用する: 可能であれば、非同期データバインディングではなく同期データバインディングを使用してください。
- 条件式を変更するタイミングを調整する:
ngOnInitなどの適切なライフサイクルフック内で条件式を変更してください。 ChangeDetectorRefを使用する:ngAfterViewInitなどのライフサイクルフック内で条件式を変更する必要がある場合は、ChangeDetectorRefを注入してdetectChanges()メソッドを呼び出すことで、手動でチェンジデテクションを実行できます。- テンプレート参照変数を使用する前に初期化する:
ViewChildを使用してテンプレート参照変数にアクセスする前に、変数が初期化されていることを確認してください。
例
以下の例は、非同期データバインディングによる "ngIf - Expression has changed after it was checked" エラーを示しています。
<div *ngIf="loading$ | async">
</div>
この例では、loading$ は非同期データストリームです。async パイプを使用して、loading$ の最新値をテンプレートにバインドします。しかし、loading$ の値が変更された後に、Angular のチェンジデテクションが完了すると、エラーが発生します。
このエラーを解決するには、以下の方法で同期データバインディングを使用できます。
<div *ngIf="loading">
</div>
- このエラーは、開発モードでのみ発生するため、本番環境では発生しません。
- エラーメッセージには、条件式の以前の値と現在の値が表示されます。これは、問題の特定に役立ちます。
<div *ngIf="hero$ | async">
<h2>{{ hero.name }}</h2>
<p>{{ hero.power }}</p>
</div>
import { Component, OnInit } from '@angular/core';
import { HttpClient } from '@angular/common/http';
import { Hero } from './hero';
@Component({
selector: 'app-hero-detail',
templateUrl: './hero-detail.component.html',
styleUrls: ['./hero-detail.component.css']
})
export class HeroDetailComponent implements OnInit {
hero$: Observable<Hero>;
constructor(private http: HttpClient) { }
ngOnInit(): void {
this.hero$ = this.http.get<Hero>('https://jsonplaceholder.typicode.com/users/1');
}
}
同期データバインディングによる解決
<div *ngIf="hero">
<h2>{{ hero.name }}</h2>
<p>{{ hero.power }}</p>
</div>
import { Component, OnInit } from '@angular/core';
import { HttpClient } from '@angular/common/http';
import { Hero } from './hero';
@Component({
selector: 'app-hero-detail',
templateUrl: './hero-detail.component.html',
styleUrls: ['./hero-detail.component.css']
})
export class HeroDetailComponent implements OnInit {
hero: Hero;
constructor(private http: HttpClient) { }
ngOnInit(): void {
this.http.get<Hero>('https://jsonplaceholder.typicode.com/users/1').subscribe(hero => this.hero = hero);
}
}
このコードでは、hero は同期変数です。ngOnInit メソッド内で、http.get() メソッドを使用してヒーローデータを取得し、hero 変数に代入します。これにより、ngIf ディレクティブの条件式が常に同期データに基づいて評価されるため、エラーが発生しません。
- より複雑なシナリオでは、
ChangeDetectorRefを使用して手動でチェンジデテクションを実行する必要がある場合があります。
OnChanges フックを使用する
OnChanges フックを使用して、非同期データが変更されたときに手動でチェンジデテクションを実行できます。
import { Component, Input, OnChanges, SimpleChanges } from '@angular/core';
@Component({
selector: 'app-hero-detail',
templateUrl: './hero-detail.component.html',
styleUrls: ['./hero-detail.component.css']
})
export class HeroDetailComponent implements OnChanges {
@Input() hero$: Observable<Hero>;
ngOnChanges(changes: SimpleChanges): void {
if (changes.hero$) {
this.hero$.subscribe(hero => this.detectChanges());
}
}
private detectChanges(): void {
this.changeDetectorRef.detectChanges();
}
constructor(private changeDetectorRef: ChangeDetectorRef) { }
}
async パイプと trackBy オプションを使用する
async パイプと trackBy オプションを組み合わせて使用することで、ngIf ディレクティブが不要な再レンダリングを実行しないようにすることができます。
<div *ngFor="let hero of heroes$ | async; trackBy: trackByHeroId">
<div *ngIf="hero.id === selectedHeroId">
<h2>{{ hero.name }}</h2>
<p>{{ hero.power }}</p>
</div>
</div>
trackByHeroId(index: number, hero: Hero): number {
return hero.id;
}
ngrx などのライブラリを使用する
ngrx などの状態管理ライブラリを使用すると、非同期データの管理をより効率的に行うことができます。
注意事項
- 上記のアプローチは、いずれも複雑さを伴います。
- エラーを回避する最善の方法は、常に同期データバインディングを使用することです。
angular angular2-changedetection
