React 17とTypeScript 2.3で実現するReact Childrenの型安全な開発

2024-07-27

React Childrenの型をTypeScriptで制限する方法(React 17、TypeScript 2.3以降)

React.FC型

従来の関数コンポーネントの型定義は次のようでした。

type MyComponentProps = {
  // その他の props
};

const MyComponent: React.FC<MyComponentProps> = ({ children }) => {
  // ...
};

React 17では、React.FC型にジェネリックパラメータを追加することで、childrenプロパティの型をより詳細に指定できるようになりました。

type MyComponentProps = {
  // その他の props
};

const MyComponent: React.FC<MyComponentProps, React.ReactNode> = ({ children }) => {
  // ...
};

React.ElementChildrenAttribute ジェネリック型

さらに、React.ElementChildrenAttribute ジェネリック型を使用して、childrenプロパティが受け取る要素の型をさらに制限することができます。

type MyComponentProps = {
  // その他の props
};

const MyComponent: React.FC<MyComponentProps, React.ElementChildrenAttribute<MyComponentChild>> = ({ children }) => {
  // ...
};

interface MyComponentChild {
  // 子コンポーネントの型定義
}

上記の例では、childrenプロパティはReact.ElementChildrenAttribute<MyComponentChild>型になっています。これは、childrenプロパティが**MyComponentChild型の要素のみを受け取れることを意味します。MyComponentChildインターフェースは、children`プロパティが受け取る要素の構造を定義するために使用されます。

利点

  • 保守性の向上: コードがより読みやすく理解しやすくなり、将来的な変更によるバグのリスクを軽減できます。
  • 開発者エクスペリエンスの向上: 型情報に基づいて、IDEやエディタからより良いコード補完やヒントを得ることができます。
  • 型安全性: childrenプロパティの型をより詳細に制御することで、ランタイムエラーを回避し、コードの信頼性を向上させることができます。
  • 上記の例はほんの一例であり、React.FC型とReact.ElementChildrenAttribute ジェネリック型を使用して、さまざまな種類の型制限を定義することができます。

リソース




この例では、MyComponentコンポーネントは、h1要素のみを含むchildrenプロパティを受け取ることができます。

interface MyComponentProps {
  // その他の props
}

const MyComponent: React.FC<MyComponentProps, React.ElementChildrenAttribute<React.HTMLTag['h1']>> = ({ children }) => {
  return (
    <div>
      {children}
    </div>
  );
};

このコンポーネントを以下のように使用できます。

<MyComponent>
  <h1>Hello, world!</h1>
</MyComponent>

子コンポーネントを定義する

interface MyComponentProps {
  // その他の props
}

interface MyButtonProps {
  label: string;
  onClick: () => void;
}

const MyButton: React.FC<MyButtonProps> = ({ label, onClick }) => {
  return <button onClick={onClick}>{label}</button>;
};

const MyComponent: React.FC<MyComponentProps, React.ElementChildrenAttribute<MyButton>> = ({ children }) => {
  return (
    <div>
      {children}
    </div>
  );
};
<MyComponent>
  <MyButton label="Click me" onClick={() => console.log('clicked!')} />
  <MyButton label="Another button" onClick={() => console.log('another click!')} />
</MyComponent>

型アサーションを使用する

この例では、childrenプロパティが特定の型であることを保証するために、型アサーションを使用しています。

interface MyComponentProps {
  // その他の props
}

const MyComponent: React.FC<MyComponentProps, React.ReactNode> = ({ children }) => {
  // childrenがMyButtonであることを保証
  const buttons = children as React.ElementChildrenAttribute<MyButton>;

  return (
    <div>
      {buttons}
    </div>
  );
};
<MyComponent>
  <MyButton label="Click me" onClick={() => console.log('clicked!')} />
  <MyButton label="Another button" onClick={() => console.log('another click!')} />
</MyComponent>



type MyComponentProps = {
  // その他の props
};

const withMyChildrenValidation = <P extends React.FC<any>>(Component: P) => {
  const MyComponent: React.FC<MyComponentProps, React.ElementChildrenAttribute<P>> = ({ children }) => {
    // childrenの型をチェックし、エラーをスローする
    if (!isValidChildren(children, Component)) {
      throw new Error('Invalid children');
    }

    return <Component>{children}</Component>;
  };

  return MyComponent;
};

const isValidChildren = <P extends React.FC<any>>(children: React.ReactNode, Component: P): boolean => {
  // childrenがComponentの要素であることを検証するロジック
  // ...
};

const MyComponent = withMyChildrenValidation(MyButton);

利点:

  • 再利用可能なロジックを作成できます。
  • 複雑な型チェックやエラー処理をカプセル化できます。

欠点:

  • デバッグが難しくなる可能性があります。
  • コードが増加し、可読性が低下する可能性があります。

カスタムフックを使用する

カスタムフックを使用して、childrenプロパティの型を検証するロジックを共有することができます。これは、複数のコンポーネントで同じ型チェックロジックを使用したい場合に役立ちます。

type MyComponentProps = {
  // その他の props
};

const useValidateChildren = <P extends React.FC<any>>(Component: P) => {
  const validateChildren = (children: React.ReactNode): void => {
    // childrenがComponentの要素であることを検証する
    if (!isValidChildren(children, Component)) {
      throw new Error('Invalid children');
    }
  };

  return validateChildren;
};

const MyComponent: React.FC<MyComponentProps, React.ReactNode> = ({ children }) => {
  const validateChildren = useValidateChildren(MyButton);

  validateChildren(children);

  return (
    <div>
      {children}
    </div>
  );
};

このパターンを使用すると、MyComponentコンポーネントは、childrenプロパティがMyButtonコンポーネントの要素であることを保証します。

  • コードをより簡潔にすることができます。
  • フックの使用方法を理解する必要がある。

TypeScriptライブラリを使用する

prop-typests-proptypesなどのTypeScriptライブラリを使用して、childrenプロパティの型を検証することができます。これらのライブラリは、型定義をより簡潔に記述できるようにし、追加の機能を提供することができます。

import React from 'react';
import { propType } from 'ts-proptypes';

type MyComponentProps = {
  // その他の props
};

const MyComponent: React.FC<MyComponentProps, React.ElementChildrenAttribute<MyButton>> = ({ children }) => {
  return (
    <div>
      {children}
    </div>
  );
};

MyComponent.propTypes = {
  children: propType.exact(
    (propValue: React.ReactNode) => React.Children.every(propValue, (child) => child.type === MyButton)
  ).isRequired,
};
  • 追加の機能を利用できます。
  • 型定義をより簡潔に記述できます。
  • バンドルサイズが大きくなる可能性があります。

reactjs typescript



TypeScript で enum を作る方法

TypeScriptでは、enumというキーワードを使用して、特定の値のセットを定義することができます。これは、定数や列挙型のような役割を果たします。この例では、Colorという名前のenumを定義しています。このenumは、Red、Green、Blueという3つの値を持ちます。これらの値は、数値として内部的に表現されます。...


TypeScript メソッドオーバーロード 解説

TypeScriptでは、同じ名前の関数を複数の異なるシグネチャで定義することで、メソッドオーバーロードを実現できます。これにより、入力パラメータの種類や数に応じて異なる処理を行うことができます。基本的な方法例注意点オペレータオーバーロード TypeScriptでは、C++やJavaのようなオペレータオーバーロードはサポートされていません。つまり、+、-、*などの演算子の挙動を独自に定義することはできません。...


Knockout.jsとTypeScriptでシンプルTodoアプリを作ってみよう

Knockout. js は、JavaScript フレームワークであり、DOM 操作とデータバインディングを容易にすることで、Web アプリケーション開発を簡素化します。TypeScript は、JavaScript の静的型付けスーパーセットであり、型安全性を向上させ、開発者の生産性を高めることができます。...


TypeScriptとJavaScriptの違いは?

TypeScriptは、JavaScriptのスーパーセットであり、JavaScriptに静的型付けの機能を追加したプログラミング言語です。つまり、TypeScriptのコードはJavaScriptのコードとしても実行できますが、TypeScriptでは変数や関数の型を明示的に指定することができます。...


JavaScriptとTypeScriptにおけるオープンエンド関数引数

この例では、sum関数は. ..numbersという引数を受け取ります。...演算子は、渡された引数を配列に変換します。そのため、numbers変数には、呼び出し時に渡されたすべての数値が格納されます。TypeScriptでは、引数の型も指定できます。この例では、sum関数はnumber型の引数のみを受け取るように定義されています。...



SQL SQL SQL SQL Amazon で見る



【徹底解説】JavaScriptとTypeScriptにおけるswitch文で同じコードを実行する2つの方法と注意点

この場合、以下の 2 つの方法で実現することができます。上記の例では、value が 1 または 3 の場合、console. log("値は 1 または 3 です"); が実行されます。同様に、value が 2 または 4 の場合、console


サンプルコードで解説! TypeScript で jQuery Autocomplete を使いこなす

jQuery の型定義ファイルの導入TypeScript で jQuery を利用するために、型定義ファイルが必要です。型定義ファイルは、jQuery の関数やプロパティの型情報を提供し、TypeScript の IntelliSense 機能でオートコンプリートやエラーチェックを有効にします。


軽量で効率的な TypeScript コード: 最小化の重要性とベストプラクティス

そこで、TypeScriptを最小化と呼ばれる手法でコンパイルすることで、コードサイズを削減し、実行速度を向上させることができます。最小化は、コメントや空白などの不要な文字列を削除し、変数名を短縮するなどの処理を行います。TypeScriptを最小化する方法


TypeScriptでHTMLElementの型アサート

TypeScriptでは、HTMLElementの型をアサートして、その要素に存在するメソッドやプロパティにアクセスすることができます。アサートは、変数に特定の型があることをコンパイラに伝えるための方法です。アサートの構文ここで、typeはアサートする型、expressionはアサートしたい値です。


TypeScript型定義ファイル作成ガイド

TypeScriptでJavaScriptライブラリを型付けするTypeScriptは、JavaScriptに静的型付け機能を追加する言語です。既存のJavaScriptライブラリをTypeScriptで使用するためには、そのライブラリの型定義ファイル(.d.tsファイル)を作成する必要があります。