Node.js での package-lock.json の謎:なぜ npm install は書き換えるのか?

2024-04-02

Node.js、npm、npm install、そして package-lock.json

package-lock.json は npm install によって生成されるファイルです。このファイルには、インストールされたライブラリやモジュールの名前、バージョン、依存関係などが記録されています。

npm install が package-lock.json を書き換える理由は以下の2つです。

  1. 依存関係の解決

npm install は、package.json に記述された依存関係に基づいて必要なライブラリやモジュールをインストールします。このとき、インストールするライブラリやモジュールのバージョンは、package-lock.json に記録されます。

  1. 再現性の確保

package-lock.json によって、同じ環境であれば常に同じバージョンのライブラリやモジュールがインストールされます。これは、開発環境と本番環境で異なるバージョンのライブラリやモジュールがインストールされるのを防ぐためです。

package-lock.json を書き換えないようにするには、以下のコマンドを使用します。

npm install --no-package-lock

ただし、このコマンドを使用すると、依存関係の解決がうまくいかない場合があります。

npm install は package-lock.json を書き換えることで、依存関係の解決と再現性を確保しています。package-lock.json を書き換えないようにする方法はありますが、その場合は依存関係の解決がうまくいかない場合があります。




// package.json

{
  "name": "my-project",
  "version": "1.0.0",
  "description": "My awesome project",
  "main": "index.js",
  "dependencies": {
    "express": "^4.17.1",
    "body-parser": "^1.19.0"
  }
}
$ npm install

上記のコマンドを実行すると、node_modules ディレクトリに expressbody-parser がインストールされます。また、package-lock.json ファイルも生成されます。

// package-lock.json

{
  "name": "my-project",
  "version": "1.0.0",
  "lockfileVersion": 1,
  "requires": true,
  "dependencies": {
    "body-parser": {
      "version": "1.19.0",
      "resolved": "https://registry.npmjs.org/body-parser/-/body-parser-1.19.0.tgz",
      "integrity": "sha512-RCLF9JpLKBw0F8Yzllt8VL/FOdqKp+YjYZ1S43Bk88sO8hLE02fMm65odRqFMxn0Lje+R51p5MDs7epbdo2xuQ==",
      "dependencies": {
        "bytes": "3.1.0",
        "content-type": "~1.0.4",
        "debug": "2.6.9",
        "depd": "~1.1.2",
        "http-errors": "~1.7.2",
        "iconv-lite": "0.4.24",
        "on-finished": "~2.3.0",
        "qs": "6.9.4",
        "raw-body": "2.4.0",
        "type-is": "~1.6.18"
      }
    },
    "express": {
      "version": "4.17.1",
      "resolved": "https://registry.npmjs.org/express/-/express-4.17.1.tgz",
      "integrity": "sha512-mHJ9O79RqluphRjgR83b90y3n18T+k+h60cQ50TqXSiC/snyxIarwakUDqOhsJKyXonITFmVA+yhyzJZ7qDLA==",
      "dependencies": {
        "accepts": "~1.3.7",
        "array-flatten": "1.1.1",
        "body-parser": "1.19.0",
        "content-disposition": "0.5.3",
        "content-type": "~1.0.4",
        "cookie": "0.4.0",
        "cookie-signature": "1.0.6",
        "debug": "2.6.9",
        "depd": "~1.1.2",
        "encodeurl": "~1.0.2",
        "escape-html": "~1.0.3",
        "etag": "~1.8.1",
        "express-session": "~1.16.0",
        "finalhandler": "~1.1.2",
        "fresh": "0.5.2",
        "merge-descriptors": "1.0.1",
        "methods": "~1.1.2",
        "on-finished": "~2.3.0",
        "parseurl": "~1.3.3",
        "path-to-regexp": "0.1.7",
        "proxy-addr": "~2.0.5",
        "qs": "6.9.4",
        "range-parser": "~1.2.1",
        "safe-buffer": "5.1.2",
        "send": "0.17.1",
        "serve-static": "1.14.1",
        "setprototypeof": "1.1.1",
        "statuses": "~1.5.0",
        "type



package-lock.json を書き換えずに依存関係を管理する方法

npm-shrinkwrap は、npm install コマンドを実行する前に、依存関係を固定するためのツールです。npm-shrinkwrap を使用すると、package-lock.json ファイルではなく、npm-shrinkwrap.json というファイルに依存関係の情報が記録されます。

npm shrinkwrap

上記のコマンドを実行すると、npm-shrinkwrap.json ファイルが生成されます。

Yarn は、Node.js のパッケージマネージャーです。Yarn は、package-lock.json ファイルではなく、yarn.lock というファイルに依存関係の情報が記録されます。

yarn install
pnpm install

手動で依存関係を管理

package.json ファイルに直接依存関係を記述することで、手動で依存関係を管理することができます。ただし、この方法は複雑で、誤った記述をすると問題が発生する可能性があります。

package-lock.json ファイルを書き換えずに依存関係を管理するには、npm-shrinkwrapYarnpnpm などのツールを使用するか、手動で依存関係を管理することができます。

各方法のメリットとデメリット

方法メリットデメリット
npm-shrinkwrap依存関係を固定できるnpm 5.x 以降でのみ使用可能
Yarn高速なインストールnpm と互換性がない場合がある
pnpm高速なインストール、ディスク使用量の削減他のツールと比べて知名度が低い
手動で依存関係を管理詳細な制御が可能複雑で、誤った記述をすると問題が発生する可能性がある

どの方法を選択するかは、プロジェクトの要件と開発者の好みによって異なります。


node.js npm npm-install


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