Angular (v2 以降) のリアクティブフォームにおける無効なコントロールの検出方法の日本語解説
Angular (v2 以降) のリアクティブフォームにおいて、無効なコントロールを検出する方法は、主に FormGroup
や FormControl
のプロパティやメソッドを利用します。
invalid プロパティ
FormGroup
やFormControl
には、invalid
というプロパティがあります。これは、コントロールが現在無効であるかどうかを示します。if (formGroup.invalid) { // フォーム全体が無効です } if (formControl.invalid) { // コントロールが無効です }
touched プロパティ
- コントロールがフォーカスを失った場合、
touched
プロパティがtrue
になります。これにより、ユーザーがコントロールを操作したかどうかを確認できます。if (formControl.touched && formControl.invalid) { // コントロールは無効であり、ユーザーが操作しました }
dirty プロパティ
getError メソッド
getError
メソッドを使用して、特定のエラーメッセージを取得できます。const errorMessage = formControl.getError('required'); if (errorMessage) { // 'required' エラーが発生しています }
hasError
メソッドを使用して、特定のエラーが発生しているかどうかを確認できます。if (formControl.hasError('required')) { // 'required' エラーが発生しています }
markAsTouched および markAsDirty メソッド
markAsTouched
およびmarkAsDirty
メソッドを使用して、プログラム的にtouched
およびdirty
プロパティを設定できます。これにより、フォームの検証をトリガーできます。
例
import { Component } from '@angular/core';
import { FormGroup, FormControl, Validators } from '@angular/forms';
@Component({
selector: 'app-reactive-form',
templateUrl: './reactive-form.component.html',
styleUrls: ['./reactive-form.component.css']
})
export class ReactiveFormCo mponent {
form: FormGroup;
constructor() {
this.form = new FormGroup({
name: new FormControl('', Validators.required),
email: new FormControl('', [Validators. required, Validators.email])
});
}
onSubm it() {
if (this.form.invalid) {
// フォームが無効です
this.markAllAsTouched(this.form);
} else {
// フォームが有効です
// ここでフォームの送信処理を実行します
}
}
markAllAsTouched(formGroup: FormGroup) {
Object.keys(formGroup.controls).forEach(field => {
const control = formGroup.get(field);
if (control instanceof FormGroup) {
this.mark AllAsTouched(control);
} else {
control.markAsTouched();
}
});
}
}
import { Component } from '@angular/core';
import { FormGroup, FormControl, Validators } from '@angular/forms';
@Component({
selector: 'app-reactive-form',
templateUrl: './reactive-form.component.html',
styleUrls: ['./reactive-form.component.css']
})
export class ReactiveFormCo mponent {
form: FormGroup;
constructor() {
this.form = new FormGroup({
name: new FormControl('', Validators.required),
email: new FormControl('', [Validators. required, Validators.email])
});
}
onSubm it() {
if (this.form.invalid) {
// フォームが無効です
this.markAllAsTouched(this.form);
} else {
// フォームが有効です
// ここでフォームの送信処理を実行します
}
}
markAllAsTouched(formGroup: FormGroup) {
Object.keys(formGroup.controls).forEach(field => {
const control = formGroup.get(field);
if (control instanceof FormGroup) {
this.mark AllAsTouched(control);
} else {
control.markAsTouched();
}
});
}
}
解説
-
フォームの定義
FormGroup
を使用してフォームを定義します。FormControl
を使用して各コントロールを定義し、バリデータ(Validators
)を適用します。
-
無効なコントロールの検出
onSubmit
メソッドで、form.invalid
をチェックしてフォームが無効かどうかを確認します。- 無効な場合、
markAllAsTouched
メソッドを使用して、フォーム内のすべてのコントロールをtouched
にマークします。
-
markAllAsTouched メソッド
- 再帰的にフォーム内のすべてのコントロールを
touched
にマークするヘルパーメソッドです。 Object.keys
を使用してフォームのフィールドを取得し、各フィールドに対してmarkAsTouched
を呼び出します。
- 再帰的にフォーム内のすべてのコントロールを
このコードの例では、以下のようにして無効なコントロールを検出しています
- 各コントロールの
touched
プロパティとinvalid
プロパティを使用して、個々のコントロールが無効かどうかを確認できます。 - 無効な場合、
markAllAsTouched
メソッドを使用して、フォーム内のすべてのコントロールをtouched
にマークします。これにより、ユーザーがコントロールを操作したように扱い、エラーメッセージを表示することができます。 - フォームの送信時に、
form.invalid
をチェックしてフォーム全体が無効かどうかを確認します。
テンプレート駆動フォーム
- テンプレート駆動フォームを使用することで、直接テンプレート内で無効なコントロールを検出することができます。
<form [formGroup]="form"> <input type="text" formControlName="name" required> <div *ngIf="nameControl.invalid && nameControl.touched"> 名前は必須です </div> </form>
カスタムバリデータ
- カスタムバリデータを作成して、特定の条件に基づいてコントロールの有効性をチェックすることができます。
export function customValidator(control: FormControl): ValidationErrors | null { // カスタムのバリデーションロジック if (control.value.length < 5) { return { 'minlength': true }; } return null; }
AbstractControlDirective の使用
AbstractControlDirective
を継承して、カスタムのディレクティブを作成し、コントロールの有効性をチェックすることができます。
ControlContainer の使用
ControlContainer
を使用して、フォーム内のコントロールをプログラム的に操作し、有効性をチェックすることができます。
ReactiveFormsModule のサービスの使用
ReactiveFormsModule
のサービス(FormControlStatus
など)を使用して、コントロールのステータスを取得することができます。
angular angular-reactive-forms reactive