Angular (v2 以降) のリアクティブフォームにおける無効なコントロールの検出方法の日本語解説

2024-10-08

Angular (v2 以降) のリアクティブフォームにおいて、無効なコントロールを検出する方法は、主に FormGroupFormControl のプロパティやメソッドを利用します。

invalid プロパティ

  • FormGroupFormControl には、invalid というプロパティがあります。これは、コントロールが現在無効であるかどうかを示します。
    if (formGroup.invalid) {
      // フォーム全体が無効です
    }
    
    if (formControl.invalid) {
      // コントロールが無効です
    }
    

touched プロパティ

  • コントロールがフォーカスを失った場合、touched プロパティが true になります。これにより、ユーザーがコントロールを操作したかどうかを確認できます。
    if (formControl.touched && formControl.invalid) {
      // コントロールは無効であり、ユーザーが操作しました
    }
    

dirty プロパティ

getError メソッド

  • getError メソッドを使用して、特定のエラーメッセージを取得できます。
    const errorMessage = formControl.getError('required');
    if (errorMessage) {
      // 'required' エラーが発生しています
    }
    
  • hasError メソッドを使用して、特定のエラーが発生しているかどうかを確認できます。
    if (formControl.hasError('required')) {
      // 'required' エラーが発生しています
    }
    

markAsTouched および markAsDirty メソッド

  • markAsTouched および markAsDirty メソッドを使用して、プログラム的に touched および dirty プロパティを設定できます。これにより、フォームの検証をトリガーできます。


import { Component } from '@angular/core';
import { FormGroup, FormControl, Validators } from '@angular/forms';

@Component({
  selector: 'app-reactive-form',
  templateUrl: './reactive-form.component.html',
     styleUrls: ['./reactive-form.component.css']
})
export class ReactiveFormCo   mponent {
  form: FormGroup;

  constructor() {
    this.form = new FormGroup({
      name: new FormControl('', Validators.required),
      email: new FormControl('', [Validators.   required, Validators.email])
    });
  }

  onSubm   it() {
    if (this.form.invalid) {
      // フォームが無効です
      this.markAllAsTouched(this.form);
    } else {
      // フォームが有効です
      // ここでフォームの送信処理を実行します
    }
  }

  markAllAsTouched(formGroup: FormGroup) {
    Object.keys(formGroup.controls).forEach(field => {
      const control = formGroup.get(field);
      if (control instanceof FormGroup) {
        this.mark   AllAsTouched(control);
      } else {
        control.markAsTouched();
      }
    });
  }
}



import { Component } from '@angular/core';
import { FormGroup, FormControl, Validators } from '@angular/forms';

@Component({
  selector: 'app-reactive-form',
  templateUrl: './reactive-form.component.html',
     styleUrls: ['./reactive-form.component.css']
})
export class ReactiveFormCo   mponent {
  form: FormGroup;

  constructor() {
    this.form = new FormGroup({
      name: new FormControl('', Validators.required),
      email: new FormControl('', [Validators.   required, Validators.email])
    });
  }

  onSubm   it() {
    if (this.form.invalid) {
      // フォームが無効です
      this.markAllAsTouched(this.form);
    } else {
      // フォームが有効です
      // ここでフォームの送信処理を実行します
    }
  }

  markAllAsTouched(formGroup: FormGroup) {
    Object.keys(formGroup.controls).forEach(field => {
      const control = formGroup.get(field);
      if (control instanceof FormGroup) {
        this.mark   AllAsTouched(control);
      } else {
        control.markAsTouched();
      }
    });
  }
}

解説

  1. フォームの定義

    • FormGroup を使用してフォームを定義します。
    • FormControl を使用して各コントロールを定義し、バリデータ(Validators)を適用します。
  2. 無効なコントロールの検出

    • onSubmit メソッドで、form.invalid をチェックしてフォームが無効かどうかを確認します。
    • 無効な場合、markAllAsTouched メソッドを使用して、フォーム内のすべてのコントロールを touched にマークします。
  3. markAllAsTouched メソッド

    • 再帰的にフォーム内のすべてのコントロールを touched にマークするヘルパーメソッドです。
    • Object.keys を使用してフォームのフィールドを取得し、各フィールドに対して markAsTouched を呼び出します。

このコードの例では、以下のようにして無効なコントロールを検出しています

  • 各コントロールの touched プロパティと invalid プロパティを使用して、個々のコントロールが無効かどうかを確認できます。
  • 無効な場合、markAllAsTouched メソッドを使用して、フォーム内のすべてのコントロールを touched にマークします。これにより、ユーザーがコントロールを操作したように扱い、エラーメッセージを表示することができます。
  • フォームの送信時に、form.invalid をチェックしてフォーム全体が無効かどうかを確認します。



テンプレート駆動フォーム

  • テンプレート駆動フォームを使用することで、直接テンプレート内で無効なコントロールを検出することができます。
    <form [formGroup]="form">
      <input type="text" formControlName="name" required>
      <div *ngIf="nameControl.invalid && nameControl.touched">
        名前は必須です
      </div>
    </form>
    

カスタムバリデータ

  • カスタムバリデータを作成して、特定の条件に基づいてコントロールの有効性をチェックすることができます。
    export function customValidator(control: FormControl): ValidationErrors | null {
      // カスタムのバリデーションロジック
      if (control.value.length < 5) {
        return { 'minlength': true };
      }
      return null;
    }
    

AbstractControlDirective の使用

  • AbstractControlDirective を継承して、カスタムのディレクティブを作成し、コントロールの有効性をチェックすることができます。

ControlContainer の使用

  • ControlContainer を使用して、フォーム内のコントロールをプログラム的に操作し、有効性をチェックすることができます。

ReactiveFormsModule のサービスの使用

  • ReactiveFormsModule のサービス(FormControlStatus など)を使用して、コントロールのステータスを取得することができます。

angular angular-reactive-forms reactive



Angularサービスプロバイダーエラー解決

エラーメッセージの意味"Angular no provider for NameService"というエラーは、Angularのアプリケーション内で「NameService」というサービスを提供するモジュールが存在しないか、適切にインポートされていないことを示しています。...


jQueryとAngularの併用について

jQueryとAngularの併用は、一般的に推奨されません。Angularは、独自のDOM操作やデータバインディングの仕組みを提供しており、jQueryと併用すると、これらの機能が衝突し、アプリケーションの複雑性やパフォーマンスの問題を引き起こす可能性があります。...


Angularで子コンポーネントのメソッドを呼び出す2つの主要な方法と、それぞれの長所と短所

入力バインディングとイベントエミッターを使用するこの方法は、子コンポーネントから親コンポーネントへのデータ送信と、親コンポーネントから子コンポーネントへのイベント通知の両方に適しています。手順@Inputデコレータを使用して、親コンポーネントから子コンポーネントにデータを渡すためのプロパティを定義します。...


【実践ガイド】Angular 2 コンポーネント間データ共有:サービス、共有ステート、ルーティングなどを活用

@Input と @Output@Input は、親コンポーネントから子コンポーネントへデータを一方方向に送信するために使用されます。親コンポーネントで @Input() デコレータ付きのプロパティを定義し、子コンポーネントのテンプレートでバインディングすることで、親コンポーネントのプロパティ値を子コンポーネントに渡すことができます。...


Angular で ngAfterViewInit ライフサイクルフックを活用する

ngAfterViewInit ライフサイクルフックngAfterViewInit ライフサイクルフックは、コンポーネントのテンプレートとビューが完全に初期化され、レンダリングが完了した後に呼び出されます。このフックを使用して、DOM 操作やデータバインドなど、レンダリングに依存する処理を実行できます。...



SQL SQL SQL SQL Amazon で見る



Angular バージョン確認方法

AngularJSのバージョンは、通常はHTMLファイルの<script>タグで参照されているAngularJSのライブラリファイルの名前から確認できます。例えば、以下のように参照されている場合は、AngularJS 1.8.2を使用しています。


Angular ファイル入力リセット方法

Angularにおいて、<input type="file">要素をリセットする方法は、主に2つあります。この方法では、<input type="file">要素の参照を取得し、そのvalueプロパティを空文字列に設定することでリセットします。IEの互換性のために、Renderer2を使ってvalueプロパティを設定しています。


Android Studio adb エラー 解決

エラーの意味 このエラーは、Android StudioがAndroid SDK(Software Development Kit)内のAndroid Debug Bridge(adb)というツールを見つけることができないことを示しています。adbは、Androidデバイスとコンピュータの間で通信するための重要なツールです。


Angularのスタイルバインディング解説

日本語Angularでは、テンプレート内の要素のスタイルを動的に変更するために、「Binding value to style」という手法を使用します。これは、JavaScriptの変数やオブジェクトのプロパティをテンプレート内の要素のスタイル属性にバインドすることで、アプリケーションの状態に応じてスタイルを更新することができます。


Yeoman ジェネレータを使って Angular 2 アプリケーションを構築する

Angular 2 は、モダンな Web アプリケーション開発のためのオープンソースな JavaScript フレームワークです。この文書では、Yeoman ジェネレータを使用して Angular 2 アプリケーションを構築する方法を説明します。