Angular 4 ウィンドウサイズ変更検知

2024-10-06

Angular 4でリアルタイムウィンドウサイズ変更を検知する

Angular 4では、ウィンドウサイズが変更されたときにイベントをトリガーし、それに応じてアプリケーションの動作やレイアウトを調整することができます。この機能は、レスポンシブデザインやユーザーインタラクションの改善に役立ちます。

方法

  1. Angular Componentクラスでイベントリスナーを追加する Angularのコンポーネントクラス内で、@HostListenerデコレータを使用してウィンドウサイズの変更を検知するイベントリスナーを追加します。

    ``typescript import { Component, HostListener } from '@angular/core';

    @Component({ selector: 'app-my-component', templateUrl: './my-component.html', styleUrls: ['./my-component.css'] }) export class MyComponent { @HostListener('window:resize', ['$event']) onResize(event) { // ウィンドウサイズが変更されたときの処理 } } ``  

  2. イベントハンドラー内でウィンドウサイズを取得する onResizeメソッド内で、window.innerWidthwindow.innerHeightを使用して現在のウィンドウ幅と高さを取得します。

    ``typescript @HostListener('window:resize', ['$event']) onResize(event) { const width = window.innerWidth; const height = window.innerHeight;

    // ウィンドウサイズに基づいて処理を行う
    if (width <= 768) {
      // タブレットまたはモバイルデバイスの場合
    } else {
      // デスクトップの場合
    }
    

    } ``

以下の例では、ウィンドウサイズが変更されたときに要素のクラスを変更し、異なるスタイルを適用します。

html <div class="my-element" [ngClass]="{'mobile-view': isMobile}"> </div>

@Component({ selector: 'app-my-component', templateUrl: './my-component.html', styleUrls: ['./my-component.css'] }) export class MyComponent { isMobile: boolean = false;  

@HostListener('window:resize', ['$event']) onResize(event) { const width = window.innerWidth; this.isMobile = width <= 768; } } ``

この例では、isMobileプロパティを使用して、ウィンドウ幅が768ピクセル以下の場合はmobile-viewクラスを適用します。これにより、CSSで異なるスタイルを定義することで、モバイルデバイス用に最適化されたレイアウトを実現できます。

  • ウィンドウサイズに基づいて条件分岐を行い、必要な処理を実行することができます。
  • $eventパラメーターは、イベントオブジェクトを受け取るために使用されますが、この例では使用していません。
  • window:resizeイベントは、ウィンドウサイズが変更されたときに発生します。
  • @HostListenerデコレータは、コンポーネントのテンプレート内の要素に対するイベントをリスンするために使用されます。



コードの全体的な流れ

  1. @HostListenerデコレータの利用
    @HostListener('window:resize', ['$event'])デコレータをコンポーネントクラスのメソッドに付与することで、ブラウザウィンドウのサイズが変更された際に、そのメソッドが呼び出されるようにします。
  2. ウィンドウサイズ情報の取得
    window.innerWidthwindow.innerHeightプロパティを使って、現在のウィンドウの幅と高さを取得します。
  3. 取得した情報に基づく処理
    取得したウィンドウサイズの情報に基づいて、コンポーネントのテンプレートやスタイルを動的に変更します。例えば、ウィンドウ幅が特定の値以下になった場合に、モバイルビューに切り替えるといった処理が考えられます。

コードの解説

import { Component, HostListener } from '@angular/core';

@Component({
  selector: 'app-my-component',
  templateUrl: './my-component.html',
  styleUrls: ['./my-component.css']
})
export class MyCompone   nt {
  isMobile: boolean = false;

  @HostListener('window:resize', ['$event'])
  onResize(event) {
    const width = window.innerWidth;
    this.isMobile = width <= 768;
  }
}
  • onResize(event)

    • ウィンドウサイズが変更された際に呼び出されるメソッドです。
    • window.innerWidthで現在のウィンドウの幅を取得し、isMobile変数に代入することで、モバイルビューかどうかのフラグを管理します。
  • @HostListener('window:resize', ['$event'])

    • window:resize: ウィンドウのサイズが変更されたときに発生するイベントを指定します。
<div class="my-element" [ngClass]="{'mobile-view': isMobile}">
  </div>
  • [ngClass]="{'mobile-view': isMobile}"`
    • ngClassディレクティブを使って、isMobile変数の値に応じてクラスを動的に付与します。
    • isMobiletrueの場合、mobile-viewクラスが要素に付与されます。

動作の仕組み

  1. コンポーネントが初期化されると、@HostListenerによってonResizeメソッドがウィンドウのサイズ変更イベントに登録されます。
  2. ユーザーがブラウザのウィンドウサイズを変更すると、onResizeメソッドが呼び出されます。
  3. onResizeメソッド内で現在のウィンドウ幅が取得され、isMobile変数が更新されます。
  4. isMobile変数の値が変更されると、ngClassディレクティブによって要素に適用されるクラスが更新され、視覚的に変化が現れます。

このコードは、Angularの@HostListenerデコレータとngClassディレクティブを組み合わせることで、ウィンドウサイズの変更をリアルタイムに検知し、それに応じてUIを動的に変更する仕組みを実現しています。

ポイント

  • より複雑なレイアウト変更を行う場合は、Angularのテンプレート構文やコンポーネントのライフサイクルフックなどを活用することができます。
  • mobile-viewクラスに適用するスタイルをCSSで定義することで、モバイルビューとデスクトップビューで異なるレイアウトやデザインを実現できます。
  • isMobile変数の閾値(768px)は、実際のアプリケーションに合わせて調整してください。

このコードをベースに、様々な応用が可能です。例えば、ウィンドウサイズに応じてフォントサイズを変更したり、特定の要素の表示/非表示を切り替えたりすることができます。

  • クロスブラウザ対応
    異なるブラウザ間でウィンドウサイズ取得やイベント処理に差異がある場合があります。クロスブラウザ対応を考慮する必要がある場合は、ポリフィルなどを利用して対応する必要があります。
  • パフォーマンス
    頻繁にウィンドウサイズが変更される場合、onResizeメソッドが頻繁に呼び出されるため、パフォーマンスへの影響が懸念されることがあります。このような場合は、requestAnimationFrame APIなどを活用して、リサイズイベントの処理を最適化することができます。



RxJSを用いたイベントストリーム化

  • 方法
    • fromEvent関数を使って、ウィンドウのresizeイベントをObservableに変換します。
    • subscribeメソッドで購読し、イベントが発生するたびに処理を実行します。
  • メリット
    • RxJSの強力な機能を活用することで、イベントストリームをより柔軟に操作できます。
    • debounceTimeなどの演算子を用いて、リサイズイベントの発生頻度を調整することができます。
import { Component, OnInit } from '@angular/core';
import { fromEvent } from 'rxjs';
import { debounceTime } from 'rxjs/operators';

@Component({
  // ...
})
export class MyComponent implements OnInit {
  ngOnInit() {
    fromEvent(window, 'resize')
      .pipe(debounceTime(100)) // 100ミリ秒間イベントが発生しないと処理を実行
      .subscribe(() => {
        // ウィンドウサイズが変更されたときの処理
      });
  }
}

カスタムサービスの作成

  • 方法
    • カスタムサービスを作成し、@HostListenerを使ってウィンドウサイズを監視します。
    • BehaviorSubjectを使って、ウィンドウサイズ情報を他のコンポーネントに通知します。
  • メリット
    • ウィンドウサイズ情報をサービスとして管理することで、複数のコンポーネントから共有できます。
    • ウィンドウサイズに関するロジックを集中管理できます。
import { Injectable } from '@angular/core';
import { BehaviorSubject } from 'rxjs';

@Injectable({ providedIn: 'root' })
export class    WindowSizeService {
  private _width = window.innerWidth;
  private _height = window.innerHeight;
  width$ = new BehaviorSubject<number>(this._width);
  height$ = new BehaviorSubject<number>(this._height);

  @HostListener('window:resize', ['$event'])
  onResize(event) {
    this._width = window.innerWidth;
    this._height = window.innerHeight;
    this.   width$.next(this._width);
    this.height$.next(this._height);
  }
}
// コンポーネント側
constructor(private windowSizeService: WindowSizeService) {}

ngOnInit() {
  this.windowSizeService.width$.subscribe(width => {
    // ウィンドウ幅が変更されたときの処理
  });
}

サードパーティライブラリの利用


    • ngx-responsive
    • screenfull.js
  • メリット
    • 既に実装済みの機能を利用できるため、開発効率が向上します。
    • 複雑なレイアウトやレスポンシブデザインに対応するための豊富な機能が提供されている場合があります。

どの手法を選ぶべきか

  • 複雑なレイアウトやレスポンシブデザインに対応したい場合
    サードパーティライブラリ
  • 複数のコンポーネントでウィンドウサイズ情報を共有したい場合
    カスタムサービス
  • RxJSの機能を活かしたい場合
    RxJSを用いたイベントストリーム化
  • シンプルで手軽な方法
    @HostListener

選択のポイント

  • 必要な機能
    シンプルなウィンドウサイズ検知であれば@HostListenerで十分ですが、高度な機能が必要な場合はサードパーティライブラリが便利です。
  • 開発者のスキル
    RxJSに慣れている場合はRxJSを用いた方法がおすすめです。
  • プロジェクトの規模と複雑さ
    小規模なプロジェクトであれば@HostListenerで十分ですが、大規模なプロジェクトではカスタムサービスやサードパーティライブラリが適している場合があります。

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