Angularで発生する「ActivatedRoute dataが空のオブジェクト」問題:原因と解決策をわかりやすく解説

2024-07-27

Angular ActivatedRoute dataが空のオブジェクトを返す問題:原因と解決策

原因

解決策

  1. レイジーロードモジュールの対策: レイジーロードモジュールの場合は、以下のいずれかの方法で対策できます。

    • dataプロパティをモジュール内のルート設定に直接定義する。
    • グローバルなリゾルバを使用する。
    • forChildプロパティを使用して子ルート設定にdataプロパティを定義する。

以下の例は、dataプロパティにデータを定義する方法を示しています。

const routes: Routes = [
  {
    path: 'users',
    component: UsersComponent,
    data: {
      users: [
        { id: 1, name: 'John Doe' },
        { id: 2, name: 'Jane Doe' }
      ]
    },
    resolve: {
      users: UsersResolver
    }
  }
];

この例では、UsersComponentコンポーネントにアクセスすると、dataプロパティからusers配列を取得できます。

constructor(private route: ActivatedRoute) {
  this.route.data.subscribe(data => {
    this.users = data.users;
  });
}



ルーティング設定

const routes: Routes = [
  {
    path: 'users/:id',
    component: UserDetailComponent,
    data: {
      user: null // データを初期化
    },
    resolve: {
      user: UserResolver // リゾルバを設定
    }
  }
];

この設定では、/users/:idパスにアクセスすると、UserDetailComponentコンポーネントが表示されます。dataプロパティには、userというキーで初期化されたnull値が設定されています。また、resolveプロパティには、UserResolverというリゾルバが設定されています。

リゾルバ

@Injectable({
  providedIn: 'root'
})
export class UserResolver implements Resolve<User> {

  constructor(private userService: UserService) { }

  resolve(route: ActivatedRouteSnapshot): Observable<User> {
    const id = parseInt(route.params['id'], 10);
    return this.userService.getUser(id);
  }
}

このリゾルバは、UserServiceを使用して、指定されたIDのユーザーを非同期的に取得します。取得したユーザー情報は、UserDetailComponentコンポーネントに渡されます。

コンポーネント

import { Component, OnInit } from '@angular/core';
import { ActivatedRoute } from '@angular/router';
import { User } from '../user';

@Component({
  selector: 'app-user-detail',
  templateUrl: './user-detail.component.html',
  styleUrls: ['./user-detail.component.css']
})
export class UserDetailComponent implements OnInit {

  user: User | null = null;

  constructor(private route: ActivatedRoute) { }

  ngOnInit(): void {
    this.route.data.subscribe(data => {
      this.user = data.user;
    });
  }
}

このコンポーネントは、ngOnInitメソッド内でActivatedRoutedataプロパティを購読します。購読されると、dataプロパティからuserキーに格納されたユーザー情報が取得され、userプロパティに代入されます。

テンプレート

<div *ngIf="user">
  <h2>{{ user.name }}</h2>
  <p>{{ user.email }}</p>
</div>

このテンプレートは、userプロパティがnullではない場合にのみ表示されます。userプロパティに格納されたユーザー情報に基づいて、名前とメールアドレスを表示します。

  • ActivatedRoutedataプロパティは、ナビゲーションイベントだけでなく、コンポーネントのライフサイクルイベントでも更新されます。
  • リゾルバは、非同期処理だけでなく、データの変換やフィルタリングなどの処理にも使用できます。
  • 複数のデータをdataプロパティに格納する場合は、キーと値のペアをオブジェクトとして定義します。



クエリパラメータを使用して、ルートデータに情報を渡すことができます。

const routes: Routes = [
  {
    path: 'users/:id',
    component: UserDetailComponent,
    data: {
      userId: ':id' // クエリパラメータ ':id' を data プロパティにマッピング
    }
  }
];

上記の例では、/users/:id?userId=123にアクセスすると、UserDetailComponentコンポーネントのdataプロパティには、userIdキーで123という値が格納されます。

コンポーネント内でこの値を取得するには、以下のコードを使用します。

constructor(private route: ActivatedRoute) { }

ngOnInit(): void {
  this.route.data.subscribe(data => {
    const userId = data.userId;
    console.log(userId); // 123 を出力
  });
}

ActivatedRouteSnapshot

ActivatedRouteSnapshotオブジェクトを使用して、ルートデータにアクセスすることもできます。

constructor(private route: ActivatedRoute) { }

ngOnInit(): void {
  const userId = this.route.snapshot.data['userId'];
  console.log(userId); // 123 を出力
}

カスタムデータ

ActivatedRoutedataプロパティは、オブジェクトだけでなく、任意の値を格納できます。

const routes: Routes = [
  {
    path: 'users/:id',
    component: UserDetailComponent,
    data: {
      user: { id: 123, name: 'John Doe' } // カスタムデータオブジェクト
    }
  }
];
constructor(private route: ActivatedRoute) { }

ngOnInit(): void {
  const user = this.route.data.user;
  console.log(user.id); // 123 を出力
  console.log(user.name); // 'John Doe' を出力
}

サービス

サービスを使用して、ルートデータにアクセスすることもできます。

@Injectable({
  providedIn: 'root'
})
export class RouteDataService {

  constructor(private router: Router) { }

  getUserData(id: number): Observable<User> {
    return this.router.events.pipe(
      filter(event => event instanceof RoutesRecognized),
      map((event: RoutesRecognized) => {
        const route = event.state.root.children.find(child => child.outlet === 'primary');
        if (route && route.data && route.data.userId === id) {
          return route.data.user;
        } else {
          return null;
        }
      })
    );
  }
}
import { Component, OnInit } from '@angular/core';
import { RouteDataService } from '../route-data.service';
import { User } from '../user';

@Component({
  selector: 'app-user-detail',
  templateUrl: './user-detail.component.html',
  styleUrls: ['./user-detail.component.css']
})
export class UserDetailComponent implements OnInit {

  user: User | null = null;

  constructor(private routeDataService: RouteDataService) { }

  ngOnInit(): void {
    const userId = parseInt(this.route.snapshot.params['id'], 10);
    this.routeDataService.getUserData(userId).subscribe(user => {
      this.user = user;
    });
  }
}

これらの方法は、状況に応じて使い分けることができます。

注意事項

  • サービスを使用する場合は、サービスの依存関係を適切に注入する必要があります。
  • カスタムデータを使用する場合は、データの型を明確に定義する必要があります。
  • ActivatedRouteSnapshotを使用する場合は、スナップショットがナビゲーションイベントのタイミングでしか更新されないことに注意する必要があります。
  • クエリパラメータを使用する場合は、パラメータ名に注意が必要です。パラメータ名は、dataプロパティのキーと一致する必要があります。

angular typescript angular-routing



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