グローバル変数も駆使!Angularでコンポーネントとディレクティブ間でデータを共有する方法

2024-06-20

Angular コンポーネントからディレクティブにアクセスする方法

ViewChild デコレータを使用すると、テンプレート内で定義されたディレクティブインスタンスにアクセスできます。

import { Component, ViewChild } from '@angular/core';

@Component({
  selector: 'app-my-component',
  template: `
    <my-directive #myDirective></my-directive>
    <button (click)="accessDirective()">ディレクティブにアクセス</button>
  `
})
export class MyComponent {
  @ViewChild('myDirective') myDirective: MyDirective;

  accessDirective() {
    console.log(this.myDirective.myProperty); // ディレクティブのプロパティにアクセス
  }
}

この例では、myDirective テンプレート参照変数を使用して MyDirective ディレクティブインスタンスを myDirective プロパティにバインドしています。 accessDirective メソッド内で、このプロパティを使用してディレクティブのプロパティ myProperty にアクセスしています。

コンポーネントとディレクティブ間で入出力バインディングを使用する

コンポーネントからディレクティブに値を渡すには、@Input デコレータを使用します。

import { Component, Input } from '@angular/core';

@Component({
  selector: 'my-directive',
  template: `
    <p>myProperty: {{ myProperty }}</p>
  `
})
export class MyDirective {
  @Input() myProperty: string;
}

この例では、MyDirective ディレクティブには myProperty という @Input プロパティがあります。コンポーネント側では、このプロパティにバインドする値を <my-directive [myProperty]="myValue"></my-directive> のようにテンプレート内で指定できます。

ディレクティブからコンポーネントへの入出力バインディング

ディレクティブからコンポーネントにイベントを発行するには、@Output デコレータを使用します。

import { Component, Output, EventEmitter } from '@angular/core';

@Component({
  selector: 'my-directive',
  template: `
    <button (click)="onClick.emit()">イベント発行</button>
  `
})
export class MyDirective {
  @Output() onClick = new EventEmitter();
}

補足

  • ViewChild デコレータは、テンプレート内で定義されたディレクティブインスタンスにのみアクセスできます。コンポーネント側で作成されたディレクティブインスタンスにアクセスするには、コンポーネントとディレクティブ間で入出力バインディングを使用する必要があります。
  • コンポーネントとディレクティブ間で共有するデータ量が多い場合は、サービスを使用する方が適切な場合があります。

これらの方法を状況に応じて使い分けることで、コンポーネントとディレクティブ間で効果的に連携することができます。

なお、上記の方法は Angular 8 以降で動作します。それ以前のバージョンの場合は、一部異なる点がある可能性がありますので、ご注意ください。




Angular コンポーネントとディレクティブ間でのデータ共有サンプルコード

app.component.ts

import { Component } from '@angular/core';

@Component({
  selector: 'app-root',
  templateUrl: './app.component.html',
  styleUrls: ['./app.component.css']
})
export class AppComponent {
  title = 'Angular コンポーネントとディレクティブ間通信';
  message = '';

  onChangeMessage(newMessage: string) {
    this.message = newMessage;
  }
}
<my-directive [message]="message" (changeMessage)="onChangeMessage($event)"></my-directive>

my-directive.ts

import { Component, Input, Output, EventEmitter } from '@angular/core';

@Component({
  selector: 'my-directive',
  template: `
    <p>メッセージ: {{ message }}</p>
    <input type="text" [(ngModel)]="message">
    <button (click)="changeMessage.emit(message)">メッセージ変更</button>
  `
})
export class MyDirective {
  @Input() message: string;
  @Output() changeMessage = new EventEmitter<string>();
}
/* styles */

説明

  1. app.component.ts では、コンポーネントクラス AppComponent を定義します。このコンポーネントには、title プロパティと message プロパティがあります。 message プロパティは、my-directive ディレクティブに渡される値です。 onChangeMessage メソッドは、my-directive ディレクティブから発行される changeMessage イベントを処理します。
  2. app.component.html では、my-directive ディレクティブをコンポーネントテンプレート内に配置します。 message プロパティを使用してコンポーネントの message プロパティをディレクティブにバインドし、changeMessage イベントを使用してディレクティブの changeMessage イベントをコンポーネントの onChangeMessage メソッドにバインドします。
  3. my-directive.ts では、ディレクティブクラス MyDirective を定義します。このディレクティブには、message 入力プロパティと changeMessage 出力イベントがあります。 message プロパティは、コンポーネントから渡される値を格納します。 changeMessage イベントは、ユーザーがディレクティブ内の入力フィールドに入力した値を発行します。
  4. app.component.css では、コンポーネントとディレクティブのスタイルを定義します。

このサンプルコードは、コンポーネントとディレクティブ間でデータを共有するための基本的な方法を示しています。実際のアプリケーションでは、より複雑なデータ構造やイベント処理が必要になる場合があります。




@ViewChild デコレータ

サービス

DI (依存関係注入)

上記の方法に加えて、以下のような方法も状況によっては有効です。

RxJS を使用して、コンポーネントとディレクティブ間でイベントやデータを Observable としてやり取りすることができます。

カスタムプロパティ

コンポーネントからディレクティブにカスタムプロパティを渡すことができます。このプロパティは、ディレクティブ内で自由に使用することができます。

グローバル変数

コンポーネントとディレクティブ間で共有する必要がある変数をグローバル変数として宣言することができます。ただし、この方法はあまり推奨されていません。

どの方法を選択するべきかは、状況によって異なります。以下は、各方法を選択する際の指針です。

  • シンプルなデータ共有: @ViewChild デコレータまたはコンポーネントとディレクティブ間での入出力バインディングを使用します。
  • 複雑なデータ共有: サービスを使用します。
  • イベント駆動型アーキテクチャ: RxJS を使用します。
  • コンポーネントに固有のカスタマイズ: カスタムプロパティを使用します。
  • 古いコードとの互換性: グローバル変数を使用します (ただし、推奨されない)。

    上記以外にも、Angular コンポーネントとディレクティブ間で通信する方法があります。詳細については、Angular ドキュメントを参照してください。


    angular angular-directive


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