グローバル変数も駆使!Angularでコンポーネントとディレクティブ間でデータを共有する方法
Angular コンポーネントからディレクティブにアクセスする方法
@ViewChild デコレータを使用する
ViewChild デコレータを使用すると、テンプレート内で定義されたディレクティブインスタンスにアクセスできます。
import { Component, ViewChild } from '@angular/core';
@Component({
selector: 'app-my-component',
template: `
<my-directive #myDirective></my-directive>
<button (click)="accessDirective()">ディレクティブにアクセス</button>
`
})
export class MyComponent {
@ViewChild('myDirective') myDirective: MyDirective;
accessDirective() {
console.log(this.myDirective.myProperty); // ディレクティブのプロパティにアクセス
}
}
この例では、myDirective
テンプレート参照変数を使用して MyDirective
ディレクティブインスタンスを myDirective
プロパティにバインドしています。 accessDirective
メソッド内で、このプロパティを使用してディレクティブのプロパティ myProperty
にアクセスしています。
コンポーネントとディレクティブ間で入出力バインディングを使用する
コンポーネントとディレクティブ間でデータを共有するには、入出力バインディングを使用できます。
コンポーネントからディレクティブへの入出力バインディング
コンポーネントからディレクティブに値を渡すには、@Input デコレータを使用します。
import { Component, Input } from '@angular/core';
@Component({
selector: 'my-directive',
template: `
<p>myProperty: {{ myProperty }}</p>
`
})
export class MyDirective {
@Input() myProperty: string;
}
この例では、MyDirective
ディレクティブには myProperty
という @Input プロパティがあります。コンポーネント側では、このプロパティにバインドする値を <my-directive [myProperty]="myValue"></my-directive>
のようにテンプレート内で指定できます。
ディレクティブからコンポーネントへの入出力バインディング
ディレクティブからコンポーネントにイベントを発行するには、@Output デコレータを使用します。
import { Component, Output, EventEmitter } from '@angular/core';
@Component({
selector: 'my-directive',
template: `
<button (click)="onClick.emit()">イベント発行</button>
`
})
export class MyDirective {
@Output() onClick = new EventEmitter();
}
この例では、MyDirective
ディレクティブには onClick
という @Output イベントがあります。コンポーネント側では、このイベントを <my-directive (onClick)="onDirectiveClick($event)"></my-directive>
のようにテンプレート内でバインドできます。
- コンポーネントとディレクティブ間で共有するデータ量が多い場合は、サービスを使用する方が適切な場合があります。
- ViewChild デコレータは、テンプレート内で定義されたディレクティブインスタンスにのみアクセスできます。コンポーネント側で作成されたディレクティブインスタンスにアクセスするには、コンポーネントとディレクティブ間で入出力バインディングを使用する必要があります。
これらの方法を状況に応じて使い分けることで、コンポーネントとディレクティブ間で効果的に連携することができます。
import { Component } from '@angular/core';
@Component({
selector: 'app-root',
templateUrl: './app.component.html',
styleUrls: ['./app.component.css']
})
export class AppComponent {
title = 'Angular コンポーネントとディレクティブ間通信';
message = '';
onChangeMessage(newMessage: string) {
this.message = newMessage;
}
}
<my-directive [message]="message" (changeMessage)="onChangeMessage($event)"></my-directive>
my-directive.ts
import { Component, Input, Output, EventEmitter } from '@angular/core';
@Component({
selector: 'my-directive',
template: `
<p>メッセージ: {{ message }}</p>
<input type="text" [(ngModel)]="message">
<button (click)="changeMessage.emit(message)">メッセージ変更</button>
`
})
export class MyDirective {
@Input() message: string;
@Output() changeMessage = new EventEmitter<string>();
}
/* styles */
説明
app.component.ts
では、コンポーネントクラスAppComponent
を定義します。このコンポーネントには、title
プロパティとmessage
プロパティがあります。message
プロパティは、my-directive
ディレクティブに渡される値です。onChangeMessage
メソッドは、my-directive
ディレクティブから発行されるchangeMessage
イベントを処理します。app.component.html
では、my-directive
ディレクティブをコンポーネントテンプレート内に配置します。message
プロパティを使用してコンポーネントのmessage
プロパティをディレクティブにバインドし、changeMessage
イベントを使用してディレクティブのchangeMessage
イベントをコンポーネントのonChangeMessage
メソッドにバインドします。my-directive.ts
では、ディレクティブクラスMyDirective
を定義します。このディレクティブには、message
入力プロパティとchangeMessage
出力イベントがあります。message
プロパティは、コンポーネントから渡される値を格納します。changeMessage
イベントは、ユーザーがディレクティブ内の入力フィールドに入力した値を発行します。app.component.css
では、コンポーネントとディレクティブのスタイルを定義します。
DI (依存関係注入)
上記の方法に加えて、以下のような方法も状況によっては有効です。
RxJS
RxJS を使用して、コンポーネントとディレクティブ間でイベントやデータを Observable としてやり取りすることができます。
カスタムプロパティ
コンポーネントからディレクティブにカスタムプロパティを渡すことができます。このプロパティは、ディレクティブ内で自由に使用することができます。
グローバル変数
コンポーネントとディレクティブ間で共有する必要がある変数をグローバル変数として宣言することができます。ただし、この方法はあまり推奨されていません。
どの方法を選択するべきか
どの方法を選択するべきかは、状況によって異なります。以下は、各方法を選択する際の指針です。
- 古いコードとの互換性: グローバル変数を使用します (ただし、推奨されない)。
- コンポーネントに固有のカスタマイズ: カスタムプロパティを使用します。
- イベント駆動型アーキテクチャ: RxJS を使用します。
- 複雑なデータ共有: サービスを使用します。
- シンプルなデータ共有: @ViewChild デコレータまたはコンポーネントとディレクティブ間での入出力バインディングを使用します。
angular angular-directive