ステッパーをプログラムで操作
Angular/Angular Materialでmat-horizontal-stepperのステップをプログラム的に移動する方法
Angular Materialのmat-horizontal-stepper
コンポーネントは、複数のステップからなる水平方向のステップインジケータを提供します。このコンポーネントのステップをプログラム的に移動する方法は、主にMatStepper
クラスのメソッドを使用します。
MatStepper
クラスのメソッド
- next()
現在のステップから次のステップに進みます。 - previous()
現在のステップから前のステップに戻ります。 - selectedIndex
現在のステップのインデックスを取得または設定します。
例
import { Component } from '@angular/core';
import { MatStepper } from '@angular/material/stepper';
@Component({
selector: 'app-stepper-example',
templateUrl: './stepper-example.html',
styleUrls: ['./stepper-example.css']
})
export class StepperExample {
stepper: MatStepper;
goToNextStep() {
this.stepper.next();
}
goToPreviousStep() {
this.stepper.previous();
}
goToStep(index: number) {
this.stepper.selectedIndex = index;
}
}
この例では、MatStepper
コンポーネントのテンプレート参照を取得し、goToNextStep()
, goToPreviousStep()
, goToStep()
メソッドを使用してステップを移動しています。
重要ポイント
- ステップの移動は、ステップの有効性や他の条件に基づいて制御することができます。例えば、前のステップに戻ることができない場合、
previous()
メソッドを呼び出す前に有効性をチェックすることができます。 selectedIndex
プロパティを使用して、直接ステップのインデックスを設定することができます。
コードの全体像
import { Component } from '@angular/core';
import { MatStepper } from '@angular/material/stepper';
@Component({
selector: 'app-stepper-example',
templateUrl: './stepper-example.html',
styleUrls: ['./stepper-example.css']
})
export class StepperExample {
stepper: MatStepper;
goToNextStep() {
this.stepper.next();
}
goToPreviousStep() {
this.stepper.previous();
}
goToStep(index: number) {
this.stepper.selectedIndex = index;
}
}
このコードは、Angular Materialのmat-horizontal-stepper
コンポーネントをプログラムで操作する方法を示しています。
重要な部分の解説
goToStep(index: number)
goToPreviousStep()
@ViewChild('stepper') stepper: MatStepper;
- この行は、テンプレート内の
mat-horizontal-stepper
コンポーネントへの参照を取得するためのデコレータです。 stepper
変数を通じて、プログラムからstepperコンポーネントのメソッドを呼び出すことができます。
- この行は、テンプレート内の
各メソッドの働き
実行の流れ
- テンプレートでmat-horizontal-stepperを定義
HTMLテンプレート内でmat-horizontal-stepper
コンポーネントを定義し、#stepper
という参照名を付けます。 - コンポーネントクラスで@ViewChildデコレータを使用
TypeScriptのコンポーネントクラス内で、@ViewChild
デコレータを使用して、テンプレート内のmat-horizontal-stepper
コンポーネントへの参照を取得します。 - メソッド呼び出し
ボタンのクリックイベントなど、適切なトリガーで、goToNextStep()
,goToPreviousStep()
,goToStep()
などのメソッドを呼び出します。これにより、ステッパーの状態が更新され、UIが動的に変化します。
より詳細な解説
- 非同期処理
ステップの移動中に非同期処理が必要な場合は、async/await
やRxJSを使って処理を管理することができます。 - カスタムロジック
ステップの移動前にカスタムのロジックを実行したい場合は、next()
やprevious()
メソッドをオーバーライドしたり、selectedIndex
プロパティを設定する前に独自の検証処理を行うことができます。 - ステップの有効性
ステッパーの各ステップには、有効/無効の状態を設定できます。有効なステップにのみ移動できます。
ポイント
- ステッパーの有効性や非同期処理など、より高度な機能も考慮することができます。
MatStepper
クラスのメソッドを効果的に活用することで、ステッパーの動作を自由にカスタマイズできます。@ViewChild
デコレータは、テンプレート内の要素への参照を取得するために非常に重要です。
- 日本語のチュートリアル
Angular Materialの公式ドキュメントや、日本語の技術ブログで、より詳細なチュートリアルを見つけることができます。
Reactive Formsとの連携
- ステータス変化の監視
ValueChangesイベントなどを利用して、FormGroupの状態が変化したときにステップを移動するロジックを実装します。 - Validators
FormBuilderを使用して、各ステップの入力値に対するバリデーションを設定します。 - FormGroupとFormControl
各ステップにFormGroupやFormControlを関連付け、その状態に基づいてステップの有効性や完了状態を制御します。
<!-- end list -->
import { Component } from '@angular/core';
import { FormBuilder, FormGroup } from '@angular/forms';
import { MatStepper } from '@angular/material/stepper';
@Component({
// ...
})
export class StepperExample {
firstFormGroup: FormGroup;
secondFormGroup: FormGroup;
constructor(private _formBuilder: FormBuilder) {
this.firstFormGroup = this._formBuilder.group({
fir stCtrl: ['', Validators.required]
});
// ...
}
// ステップの状態に基づいて、次のステップに進む
isLinear = false;
goToNextStep() {
if (this.isLinear && !this.firstFormGroup.valid) {
return;
}
this.stepper.next();
}
}
カスタムロジックの実装
- 状態管理ライブラリの利用
NgRxやAkitaなどの状態管理ライブラリを使用して、ステッパーの状態をグローバルに管理し、複数のコンポーネントから状態を共有できます。 - カスタムイベントの発行
ステップの完了やキャンセルなどのイベントを発行し、他のコンポーネントでイベントをリスンしてステッパーの状態を更新します。 - selectedIndexプロパティの直接操作
selectedIndex
プロパティを直接設定することで、任意のステップにジャンプできます。
CDK Stepperの利用
- カスタムロジックの組み込み
CDK Stepperのイベントやメソッドをオーバーライドすることで、高度なカスタマイズが可能です。 - CDK Stepper
Angular Material Stepperの基盤となるCDK Stepperは、より低レベルなAPIを提供します。
外部ライブラリの利用
- 特定の要件に合わせた機能
特定のユースケースに最適化された機能を持つライブラリを選択できます。 - 第三者製ライブラリ
より複雑なステップ管理機能を提供する第三者製のライブラリが存在します。
選択するべき方法は?
- 特定の機能
外部ライブラリは、特定の機能を簡単に実現したい場合に便利です。 - 状態管理
状態管理ライブラリは、大規模なアプリケーションで状態を共有する場合に有用です。 - 複雑なロジック
カスタムロジックの実装やCDK Stepperの利用が有効です。 - フォームのバリデーション
Reactive Formsとの連携が最も適しています。
Angular/Angular Materialのmat-horizontal-stepper
をプログラムで操作する方法は、MatStepper
クラスのメソッド以外にも、様々な選択肢があります。それぞれの方法にはメリットとデメリットがあり、プロジェクトの要件や規模に応じて適切な方法を選択することが重要です。
どの方法を選ぶべきか迷った場合は、以下の点を考慮しましょう。
- 開発の効率性
外部ライブラリは、開発期間を短縮したい場合に便利です。 - 状態管理
大規模なアプリケーションで複数のコンポーネント間で状態を共有する必要がある場合は、状態管理ライブラリが有効です。 - カスタムロジックの必要性
高度なカスタマイズが必要な場合は、カスタムロジックの実装やCDK Stepperの利用が適しています。 - フォームの複雑さ
フォームのバリデーションや動的な状態管理が必要な場合は、Reactive Formsとの連携がおすすめです。
より詳細な情報は、以下のリソースをご参照ください。
- Angular Material公式ドキュメント
<https://material.angular.io/components/stepper>
angular angular-material angular-material2