「require(x)」と「import x」のJavaScriptにおける違い
2024-09-25
「require(x)」 と 「import x」 は、Node.jsやTypeScriptなどのJavaScript環境でモジュールをインポートするための手段です。両者にはいくつかの重要な違いがあります。
「require(x)」
- CommonJS モジュールシステムに基づいています。
- 同期的に モジュールをロードします。つまり、モジュールがロードされるまでスクリプトの実行が一時停止されます。
- ファイルパス を引数として受け取ります。
- オブジェクト を返します。
例:
const fs = require('fs');
「import x」
- ES Modules (ESM) システムに基づいています。
- 非同期的に モジュールをロードすることが可能ですが、通常は同期的にロードされます。
- モジュールそのもの をインポートします。
import fs from 'fs';
Node.jsでの使用
- デフォルト: Node.jsはCommonJSモジュールシステムを使用するため、デフォルトでは「require(x)」を使用します。
- ESM: Node.js 14以降では、
--experimental-modulesフラグを付けて実行することでESMを使用できます。
TypeScriptでの使用
- デフォルト: TypeScriptはESMをサポートしているため、デフォルトでは「import x」を使用します。
- CommonJS: TypeScriptはCommonJSモジュールシステムもサポートしており、「require(x)」も使用できますが、ESMの使用が推奨されています。
どちらを使うべきか
- 新しいプロジェクト: ESMを使用することを推奨します。
- 既存のプロジェクト: 既存のコードベースに合わせて選択してください。
「require(x)」と「import x」の例と比較
// CommonJS
const fs = require('fs');
fs.readFile('file.txt', 'utf8', (err, data) => {
if (err) throw err;
console.log(data);
});
require('fs')でfsモジュールをインポートします。fs.readFileメソッドを使用してファイルを読み込みます。- 非同期処理のため、コールバック関数を使用して結果を処理します。
// ES Modules
import fs from 'fs';
fs.promises.readFile('file.txt', 'utf8')
.then(data => {
console.log(data);
})
.catch(err => {
console.error(err);
});
import fs from 'fs';でfsモジュールをインポートします。- Promise を使用して非同期処理を管理します。
比較
- インポート方法: 「require(x)」はファイルパスを指定し、オブジェクトを返します。「import x」はモジュール名を指定し、モジュールそのものをインポートします。
- 同期性: 「require(x)」は同期的にモジュールをロードします。「import x」は非同期的にロードすることも可能ですが、通常は同期的にロードされます。
- 非同期処理: 「require(x)」ではコールバック関数を使用します。「import x」では Promise を使用します。
- モジュールシステム: 「require(x)」は CommonJS モジュールシステムに基づいています。「import x」は ES Modules システムに基づいています。
Dynamic Import
- 構文:
import() - 特徴:
- 非同期的にモジュールをロードします。
- モジュールをオンデマンドでロードすることができ、コードの分割や遅延読み込みに役立ちます。
const button = document.getElementById('myButton');
button.addEventListener('click', async () => {
const module = await import('./myModule');
module.doSomething();
});
SystemJS
- ライブラリ: SystemJS
- 特徴:
- さまざまなモジュールフォーマット（CommonJS、ES Modules、AMDなど）をサポートします。
- カスタムローダーを作成することができます。
System.import('./myModule')
.then(module => {
module.doSomething();
})
.catch(err => {
console.error(err);
});
Parcel
- バンドラー: Parcel
- 特徴:
- 自動的にモジュールを解決し、バンドルします。
- さまざまなモジュールフォーマットをサポートします。
- Parcelの設定ファイル（
package.json）でモジュールを指定します。 - Parcelを実行すると、自動的にモジュールをインポートし、バンドルします。
Webpack
- バンドラー: Webpack
- 特徴:
- 柔軟なモジュールバンドリングを提供します。
- Webpackの設定ファイル（
webpack.config.js）でモジュールを指定します。
node.js typescript import
