Angular Materialのソート機能解説
Angular Material のデフォルトソート: ソートヘッダーについて (日本語)
Angular Material では、データのソートを簡単に実装するための ソートヘッダー コンポーネントを提供しています。このコンポーネントを使用すると、ユーザーがテーブルヘッダーをクリックすることで、テーブル内のデータを昇順または降順にソートすることができます。
ソートヘッダーの使用方法
-
モジュールのインポート
import { MatSortModule } from '@angular/material/sort';
MatSortModule
をインポートして、ソート機能を使用できるようにします。 -
テーブルの定義
<table mat-table [dataSource]="dataSource" matSort> </table>
mat-table
ディレクティブを使用してテーブルを定義し、matSort
ディレクティブを指定してソート機能を有効にします。 -
ソートヘッダーの追加
<th mat-header-cell *matHeaderCellDef mat-sort-header> Name </th>
mat-header-cell
ディレクティブを使用してヘッダーセルを定義し、mat-sort-header
ディレクティブを指定してソートヘッダーを追加します。 -
データソースの定義
@Component({ // ... }) export class MyComponent { dataSource: MatTableDataSource<any>; constructor(private sort: MatSort) { this.dataSource = new MatTableDataSource(data); this.dataSource.sort = this.sort; } }
MatTableDataSource
を使用してデータソースを定義し、ソート機能を有効にするためにsort
プロパティにMatSort
インスタンスを設定します。
デフォルトのソート挙動
- 複数のレベルのソート
ユーザーが複数のヘッダーをクリックすると、複数のレベルのソートが適用されます。 - クリックによる昇順/降順の切り替え
ヘッダーをクリックすると、データは昇順または降順にソートされます。
カスタムソートロジック
デフォルトのソートロジックを変更する場合は、compare
関数をオーバーライドすることができます。
this.dataSource.sort.compare = (a: any, b: any, direction: SortDirection) => {
// カスタムソートロジックをここに記述
};
注意
- カスタムソートロジックが必要な場合は、
compare
関数をオーバーライドしてください。 - デフォルトでは、文字列はアルファベット順、数値は数値順にソートされます。
- ソートヘッダーは、
MatTableDataSource
と連携して動作します。
<table mat-table [dataSource]="dataSource" matSort>
<ng-container matColumnDef="id">
<th mat-header-cell *matHeaderCellDef mat-sort-header> ID </th>
<td mat-cell *matCellDef="let element"> {{element.id}} </td>
</ng-container>
<ng-container matColumnDef="name">
<th mat-header-cell *matHeaderCellDef mat-sort-header> Name </th>
<td mat-cell *matCellDef="let element"> {{element.name}} </td>
</ng-container >
<tr mat-header-row *matHeaderRowDef="displayedColumns"></tr>
<tr mat-row *matRowDef="let row; columns: displayedColumns;"></tr >
</table>
import { Component, OnInit } from '@angular/core';
import { MatTableDataSource, MatSort } from '@angular/material/table';
@Component({
selector: 'app-my-table',
templateUrl: './my-table.component.html',
styleUrls: ['./my-table.component. css']
})
export class MyTableComponent implements OnInit {
displayedColumns: string[] = [' id', 'name'];
dataSource: MatTableDataSource<any>;
constructor(private sort: MatSort) { }
ngOnInit() {
const data = [
{id: 1, name: 'Alice'},
{id: 2, name: 'Bob'},
{id: 3, name: 'Charlie'}
];
this.dataSource = new MatTableDataSource(data);
this.dataSource.sort = this.sort;
}
}
コード解説
-
HTML
matColumnDef
ディレクティブを使用して列を定義し、mat-header-cell
とmat-cell
ディレクティブを使用してヘッダーセルとデータセルを定義します。mat-sort-header
ディレクティブをヘッダーセルに指定してソートヘッダーを追加します。
-
TypeScript
ngOnInit
ライフサイクルフックでデータソースにデータを設定します。
ソート機能の実行
- テーブルヘッダーをクリックすると、その列に基づいてデータが昇順または降順にソートされます。
this.dataSource.sort.compare = (a: any, b: any, direction: SortDirection) => {
// カスタムソートロジックをここに記述
};
カスタムソートロジックの実装
this.dataSource.sort.compare = (a: any, b: any, direction: SortDirection) => {
// カスタムソートロジックをここに記述
};
この方法を使用すると、任意のソート基準を実装することができます。
ソートパイプの使用
Angular のパイプを使用して、データのソートを処理することもできます。
@Pipe({
name: 'sortBy'
})
export class SortByPipe implements PipeTransform {
transform(value: any[], property: string, direction: SortDirection): any[] {
// ソートロジックをここに記述
}
}
このパイプをテンプレートで使用して、データをソートすることができます。
<table mat-table [dataSource]="dataSource | sortBy:'name':'asc'">
</table>
ソートサービスの使用
ソートロジックを再利用するために、ソートサービスを作成することもできます。
@Injectable()
export class SortService {
sortBy(data: any[], property: string, direction: SortDirection): any[] {
// ソートロジックをここに記述
}
}
constructor(private sortService: SortService) { }
// ...
this.dataSource = new MatTableDataSource(this.sortService.sortBy(data, 'name', 'asc'));
ライブラリの使用
サードパーティのライブラリを使用して、ソート機能を提供することもできます。例えば、ngx-sort-grid
ライブラリは、グリッド内のデータをソートするための機能を提供します。
選択基準
どの方法を選択するかは、プロジェクトの要件やチームの好みによって異なります。以下は、各方法の利点と欠点を考慮する際のポイントです。
- ライブラリ
多くの機能を提供し、開発時間を短縮できます。 - ソートサービス
ソートロジックを再利用するために便利です。 - ソートパイプ
テンプレート内で簡単に使用でき、再利用が可能です。 - カスタムソートロジック
柔軟性が高く、任意のソート基準を実装できます。
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