Angular HostListener イベント一覧
HostListenerは、Angularのデコレーターで、特定のDOMイベントをリスニングし、そのイベントが発生したときに指定されたハンドラメソッドを実行します。
どのイベントをリスニングできるのか?
基本的に、ブラウザのDOMイベントのほとんどをリスニングできます。これには、クリック、マウスオーバー、キーストローク、スクロールなど、一般的なイベントが含まれます。
イベントのリストはどこにあるのか?
明確なリストは存在しませんが、ブラウザのDOMイベントの仕様を参照することで、リスニング可能なイベントを確認できます。例えば、W3SchoolsのDOMイベントリファレンスは、多くの一般的なイベントをリストしています。
例
import { Component, HostListener } from '@angular/core';
@Component({
selector: 'app-my-component',
template: `
<p>You have clicked the button {{clickCount}} times.</p>
<button>Click me</button>
`
})
export class MyComponent {
clickCount = 0;
@HostListener('click', ['$event.target'])
onClick(btn) {
this.clickCount++;
console.log('Button clicked:', btn);
}
}
この例では、ボタンをクリックすると、onClick
メソッドがトリガーされ、クリック回数がカウントされます。
注意
- カスタムイベント
カスタムイベントをリスニングすることも可能です。 - キーイベント
キーボードイベントをリスニングする場合は、キーコードやキー名を使って特定のキーストロークを検出できます。 - グローバルイベント
window
やdocument
レベルのイベントもリスニングできます。
import { Component, HostListener } from '@angular/core';
@Component({
selector: 'app-my-component',
template: `
<p>You have clicked the button {{clickCount}} times.</p>
<button>Click me</button>
`
})
export class MyComponent {
clickCount = 0;
@HostListener('click', ['$event.target'])
onClick(btn) {
this.clickCount++;
console.log('Button clicked:', btn);
}
}
コード解説
-
インポート
-
コンポーネント定義
@Component
デコレーターを使用して、コンポーネントを定義します。selector
プロパティでコンポーネントのセレクターを指定します。template
プロパティでテンプレートを定義します。
-
クリックカウンター
-
HostListenerデコレーター
@HostListener
デコレーターを使用して、click
イベントをリスニングします。'$event.target'
は、イベントオブジェクトのtarget
プロパティ(クリックされた要素)を渡すことを示します。
-
onClickメソッド
onClick
メソッドは、クリックイベントが発生したときに呼び出されます。clickCount
をインクリメントして、クリック回数を更新します。console.log
を使用して、クリックされたボタンの情報をログに出力します。
動作
- ユーザーがボタンをクリックします。
HostListener
によってonClick
メソッドがトリガーされます。onClick
メソッド内でclickCount
がインクリメントされ、クリック回数が更新されます。- コンソールにクリックされたボタンの情報が出力されます。
- テンプレートが更新され、クリック回数が表示されます。
ポイント
- キーボードイベントやカスタムイベントもリスニングできます。
HostListener
は、複数のイベントをリスニングできます。- イベントオブジェクトの情報を取得するには、
$event
パラメーターを使用します。 HostListener
は、コンポーネントのテンプレート内の要素に対してイベントリスナーを追加します。
テンプレート内でのイベントバインディング
Angularのテンプレート内で直接イベントハンドラを定義できます。
<button (click)="onClick()">Click me</button>
@Component({
// ...
})
export class MyComponent {
onClick() {
// イベントハンドラの処理
}
}
@ViewChildとElementRefを用いたイベントリスニング
@ViewChild
デコレーターを使用して、テンプレート内の要素への参照を取得し、ElementRef
を用いてその要素のネイティブDOM要素にアクセスできます。
import { Component, ViewChild, ElementRef } from '@angular/core';
@Component({
// ...
})
export class MyComponent {
@ViewChild('myButton') myButton: ElementRef;
ngOnInit() {
this.myButton.nativeElement.addEventListener('click', () => {
// イベントハンドラの処理
});
}
}
RxJSを用いたイベントストリーム
RxJSを用いて、イベントをオブザーバブルストリームとして扱うことができます。
import { Component, ElementRef, ViewChild } from '@angular/core';
import { fromEvent } from 'rxjs';
@Component({
// ...
})
export class MyComponent {
@ViewChild('myButton') myButton: ElementRef;
ngOnInit() {
fromEvent(this.myButton.nativeElement, 'click').subscribe(() => {
// イベントハンドラの処理
});
}
}
それぞれの方法の利点と欠点
- RxJS
- 強力なリアクティブプログラミング手法
- イベントストリームを操作するための豊富な演算子を提供
- 学習曲線が高いかもしれない
- @ViewChildとElementRef
- より柔軟なイベント処理が可能
- ネイティブDOM APIを使用できる
- コードがやや冗長になる可能性がある
- テンプレート内でのイベントバインディング
- シンプルで直感的
- 複雑なイベント処理には適さない場合がある
適切な方法の選択
- RxJSは、高度なイベント処理や非同期操作に強力なツールとなります。
- より複雑なイベント処理やDOM操作が必要な場合は、
@ViewChild
とElementRef
またはRxJSが適しています。 - シンプルなイベントハンドリングには、テンプレート内でのイベントバインディングが最適です。
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