AngularでPipe()関数を理解する

2024-04-02

AngularでPipe()関数を理解する

Pipe()関数は、データを1つ受け取り、別のデータに変換します。パイプは、テンプレート内の式の中で、パイプ記号 (|) を使って適用されます。

{{ value | pipeName }}

上記の例では、value はパイプ pipeName に渡され、pipeNamevalue を別のデータに変換してテンプレートに表示します。

Pipe()関数は、以下の利点を提供します。

  • コードの再利用性: パイプはテンプレート内で再利用でき、コードの冗長性を削減できます。
  • テンプレートの簡潔性: パイプは複雑なロジックをテンプレートから分離し、テンプレートをより読みやすく、理解しやすいものにします。
  • 保守性の向上: パイプはコードをよりモジュール化し、保守性を向上させます。

AngularでPipe()関数の使い方

Angularは、いくつかの組み込みパイプを提供しています。

  • currency: 通貨フォーマット
  • date: 日付フォーマット
  • number: 数値フォーマット
  • upperCase: 文字列を大文字に変換

これらのパイプは、テンプレート内で直接使用できます。

{{ price | currency }}
{{ date | date:'dd/MM/yyyy' }}
{{ number | number:'1.2-2' }}
{{ name | upperCase }}
{{ name | lowerCase }}

カスタムパイプの作成

独自のパイプを作成することもできます。

  1. Pipe デコレータを使ってパイプクラスを定義します。
  2. パイプクラスで transform メソッドを定義します。
  3. transform メソッドは、データを処理し、フォーマットするロジックを実装します。
import { Pipe, PipeTransform } from '@angular/core';

@Pipe({
  name: 'customPipe'
})
export class CustomPipe implements PipeTransform {

  transform(value: any, args?: any): any {
    // 独自の処理ロジックを実装
    return value;
  }
}
  1. テンプレート内でカスタムパイプを使用します。
{{ value | customPipe }}

Pipe()関数は、Angularテンプレート内でデータを処理し、フォーマットするための強力なツールです。パイプは、コードの再利用性、テンプレートの簡潔性、保守性の向上などの利点を提供します。




カスタムパイプ

custom-pipe.ts

import { Pipe, PipeTransform } from '@angular/core';

@Pipe({
  name: 'upperCase'
})
export class UpperCasePipe implements PipeTransform {

  transform(value: string): string {
    return value.toUpperCase();
  }
}

app.component.html

<h1>{{ name | upperCase }}</h1>

このコードを実行すると、name 変数の値がすべて大文字で表示されます。

<h1>{{ price | currency:'EUR' | number:'1.2-2' }}</h1>

このコードは、price 変数をユーロ通貨にフォーマットし、2桁小数点以下を表示します。

パイプに引数を渡すこともできます。

<h1>{{ date | date:'dd/MM/yyyy' | slice:0:10 }}</h1>

このコードは、date 変数を dd/MM/yyyy フォーマットに変換し、最初の10文字のみを表示します。




Angularでデータを処理・フォーマットする他の方法

テンプレート内での式

単純な処理であれば、テンプレート内での式を使用してデータを処理・フォーマットできます。

<h1>{{ price * 1.1 }}</h1>

このコードは、price 変数を1.1倍して表示します。

コンポーネントクラス内での処理

複雑な処理の場合は、コンポーネントクラス内でデータを処理・フォーマットし、テンプレートに結果を渡すことができます。

export class AppComponent {
  price: number = 100;

  getFormattedPrice() {
    return this.price * 1.1;
  }
}
<h1>{{ formattedPrice }}</h1>

このコードは、price 変数を1.1倍して formattedPrice 変数に格納し、テンプレートに表示します。

サードパーティライブラリ

Moment.jsなどのサードパーティライブラリを使用して、日付や時間の処理を行うことができます。

import * as moment from 'moment';

export class AppComponent {
  date: Date = new Date();

  getFormattedDate() {
    return moment(this.date).format('dd/MM/yyyy');
  }
}
<h1>{{ formattedDate }}</h1>
  • 単純な処理であれば、テンプレート内での式を使うのが最も簡単です。
  • 複雑な処理の場合は、コンポーネントクラス内での処理か、サードパーティライブラリの使用を検討する必要があります。
  • パイプは、テンプレート内でデータを処理・フォーマットするための便利な方法ですが、パフォーマンス上のオーバーヘッドが発生する可能性があります。

Angularでデータを処理・フォーマットするには、Pipe()関数の他にもいくつかの方法があります。どの方法を使うべきかは、処理の複雑さや要件によって異なります。


angular rxjs angular-pipe


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