【React Router × TypeScript】型安全な開発を極める!matchオブジェクトとuseParamsフックの使い分け

2024-06-13

React、TypeScript、React Router における props の match オブジェクトの型参照

React、TypeScript、React Router を組み合わせた開発において、コンポーネントの props として受け取る match オブジェクトにアクセスするには、適切な型定義が必要です。このチュートリアルでは、その方法について分かりやすく解説します。

match オブジェクトは、React Router によって提供される情報を含むオブジェクトです。このオブジェクトには、現在の URL パス、ルートパラメータ、その他のルーティング情報が含まれています。コンポーネント内でこれらの情報にアクセスすることで、動的な UI レンダリングやデータフェッチングが可能になります。

必要な型定義

match オブジェクトにアクセスするには、@types/react-router パッケージから提供される RouteComponentProps 型を使用する必要があります。この型は、match プロパティを含む、ルーターコンポーネントの props の型定義を提供します。

具体的な型定義例

以下のコード例は、match オブジェクトを含む props を受け取るコンポーネントの型定義を示しています。

import React from 'react';
import { RouteComponentProps } from 'react-router-dom';

interface Props extends RouteComponentProps<any> {
  // 他の props
}

const MyComponent: React.FC<Props> = ({ match, ...props }) => {
  // match オブジェクトを使用するコード
  const userId = match.params.userId;
  return <div>ユーザー ID: {userId}</div>;
};

この例では、Props インターフェースは RouteComponentProps 型を継承しています。これにより、match プロパティを含む、RouteComponentProps 型で定義されているすべての props にアクセスできるようになります。

注意点

  • RouteComponentProps 型はジェネリック型であり、P というパラメータを持ちます。このパラメータは、match.params プロパティの型を定義するために使用されます。上記の例では、Pany 型に設定されていますが、より具体的な型に置き換えることもできます。
  • match オブジェクトは、コンポーネントがルートに直接レンダリングされていない場合、利用できない場合があります。このような場合は、useRoute フックを使用して match オブジェクトにアクセスする必要があります。

このチュートリアルでは、React、TypeScript、React Router における props の match オブジェクトの型参照方法について説明しました。RouteComponentProps 型を使用することで、match オブジェクトを含む props を安全かつ効率的に処理することができます。




    ファイル構成

    src
    ├── App.tsx
    ├── components
    │   └── Profile.tsx
    ├── index.tsx
    └── routes.ts
    

    コード解説

    1 routes.ts

    このファイルは、ルーティングの設定を定義します。

    import React from 'react';
    import { Route, Routes } from 'react-router-dom';
    import Profile from '../components/Profile';
    
    const routes: Route[] = [
      {
        path: '/profile/:userId',
        element: <Profile />,
      },
    ];
    
    export default routes;
    

    このコードでは、/profile/:userId というパスを持つルートを定義しています。このルートにアクセスすると、Profile コンポーネントが表示されます。:userId はルートパラメータであり、ユーザー ID を格納します。

    2 App.tsx

    このファイルは、アプリケーションのルートコンポーネントを定義します。

    import React from 'react';
    import { BrowserRouter } from 'react-router-dom';
    import routes from './routes';
    
    const App: React.FC = () => {
      return (
        <BrowserRouter>
          <Routes>{routes}</Routes>
        </BrowserRouter>
      );
    };
    
    export default App;
    

    このコードでは、BrowserRouter コンポーネントを使用して、React Router をセットアップしています。routes プロパティには、routes.ts ファイルで定義したルート設定が渡されます。

    3 Profile.tsx

    このファイルは、Profile コンポーネントを定義します。このコンポーネントは、ユーザーのプロフィール情報を表示します。

    import React from 'react';
    import { RouteComponentProps } from 'react-router-dom';
    
    interface Props extends RouteComponentProps<any> {
      // 他の props
    }
    
    const Profile: React.FC<Props> = ({ match, ...props }) => {
      const userId = match.params.userId;
      // ユーザー情報フェッチ
      const user = getUser(userId);
    
      if (!user) {
        return <div>ユーザーが見つかりません。</div>;
      }
    
      return (
        <div>
          <h1>{user.name}</h1>
          <p>メールアドレス: {user.email}</p>
        </div>
      );
    };
    
    export default Profile;
    

    このコードでは、RouteComponentProps 型を使用して、match オブジェクトを含む props を定義しています。match.params.userId を使用して、ルートパラメータ userId の値を取得しています。

    実行

    上記のコードを実行すると、以下のようになります。

    • ブラウザに http://localhost:3000 と入力すると、空のプロフィールページが表示されます。

    まとめ

    このサンプルコードは、React、TypeScript、React Router を使用して、match オブジェクトの型定義と使用方法をを実演しています。このコードを参考に、独自のアプリケーションを開発することができます。

    補足

    • このサンプルコードでは、仮の getUser 関数を使用しています。実際のアプリケーションでは、API またはデータベースからユーザー情報をフェッチする必要があります。
    • このサンプルコードは、基本的な例のみを示しています。より複雑なアプリケーションでは、追加の型定義やロジックが必要になる場合があります。



    useParams フックを使用した代替方法

    import React from 'react';
    import { useParams } from 'react-router-dom';
    
    const Profile: React.FC = () => {
      const { userId } = useParams();
      // ユーザー情報フェッチ
      const user = getUser(userId);
    
      if (!user) {
        return <div>ユーザーが見つかりません。</div>;
      }
    
      return (
        <div>
          <h1>{user.name}</h1>
          <p>メールアドレス: {user.email}</p>
        </div>
      );
    };
    
    export default Profile;
    

    このコードでは、useParams フックを使用して、userId という名前の URL パラメータの値を取得しています。

    useParams フックの利点

    • コードがより簡潔になる
    • match オブジェクトにアクセスする必要がない
    • TypeScript での型推論がより容易になる

    match オブジェクトを使用する利点

    • 現在の URL パスに関する情報にアクセスできる
    • ネストされたルーティングを処理する場合に役立つ

    どちらの方法を使用するかは、個々のユースケースによって異なります。コードをより簡潔に記述したい場合は、useParams フックを使用することをお勧めします。match オブジェクトにアクセスする必要がある場合、またはネストされたルーティングを処理している場合は、match オブジェクトを使用する必要があります。

    その他の代替方法

    • useLocation フックを使用して、現在の URL に関する情報を取得することもできます。

    useParams フックは、React Router v6.8 で導入された新しい機能であり、URL パラメータにアクセスするより簡潔で効率的な方法を提供します。状況に応じて、match オブジェクト、useLocation フック、useRoute フックなどの他の方法も検討することができます。


    reactjs typescript react-router


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