TypeScriptプログラマー必見:GenericsとPartialライク型を活用した型システムの高度な利用方法

2024-05-24

TypeScriptのGenericsにおけるPartialライク型:必須プロパティを1つ設定する

なぜPartialライク型が必要なのか?

Partial<T>は、すべてのプロパティをオプションにする便利な型です。しかし、すべてのプロパティがオプションだと、オブジェクトが空になる可能性があります。これは、オブジェクトの検証や使用が困難になる場合があるため、望ましくない場合があります。

一方、少なくとも1つのプロパティを設定する必要がある型は、オブジェクトが空にならないことを保証します。これは、オブジェクトの検証や使用が容易になるため、場合によってはより好ましい場合があります。

Partialライク型を作成するには、以下の手順に従います。

  1. AtLeastOne<T>型は、Partial<T>型と、少なくとも1つのプロパティが設定されていることを保証する型との交差型です。

    type AtLeastOne<T> = Partial<T> & { [P in keyof T]?: never };
    

    この型は、すべてのプロパティがnever型であるオブジェクトを許可しません。never型は、存在しない値を表します。つまり、すべてのプロパティがnever型のオブジェクトは、実際には空のオブジェクトです。

  2. RequiredOne<T, K>型は、T型のKプロパティのみが必須で、他のプロパティはすべてオプションである型です。

    type RequiredOne<T, K extends keyof T> = {
        [P in keyof T]: P extends K ? T[P] : Partial<T>[P];
    };
    

    この型は、KプロパティにT型の値を設定し、他のプロパティにはPartial<T>型の値を設定できます。

以下の例は、User型と、User型の少なくとも1つのプロパティを設定する必要があるRequiredOne<User, "name">型の使用方法を示しています。

interface User {
    name: string;
    email?: string;
    age?: number;
}

const user1: RequiredOne<User, "name"> = {
    name: "John Doe",
};

const user2: RequiredOne<User, "email"> = {
    email: "[email protected]",
};

// user1 and user2 are valid objects with at least one required property.

Partialライク型は、すべてのプロパティをオプションにする代わりに、少なくとも1つのプロパティを設定する必要がある型を作成する方法です。これは、オブジェクトの検証や使用が容易になるため、場合によってはより好ましい場合があります。

この方法を使用することで、より柔軟で型安全なコードを書くことができます。




interface User {
    name: string;
    email?: string;
    age?: number;
}

// Create a type that requires at least one property to be set.
type RequiredOne<T, K extends keyof T> = {
    [P in keyof T]: P extends K ? T[P] : Partial<T>[P];
};

// Create an object with at least one required property.
const user1: RequiredOne<User, "name"> = {
    name: "John Doe",
};

// Another object with a different required property.
const user2: RequiredOne<User, "email"> = {
    email: "[email protected]",
};

// user1 and user2 are valid objects with at least one required property.
console.log(user1); // { name: 'John Doe' }
console.log(user2); // { email: '[email protected]' }

このコードでは、まずUserインターフェースを定義します。このインターフェースには、nameemailageという3つのプロパティがあります。

最後に、user1user2という2つのオブジェクトを作成します。user1オブジェクトはnameプロパティのみを設定し、user2オブジェクトはemailプロパティのみを設定します。

これらのオブジェクトはどちらも有効なオブジェクトであり、少なくとも1つの必須プロパティが設定されています。

このサンプルコードは、Partialライク型の使い方を理解するのに役立つはずです。




他の方法

Pick型とRequired型を組み合わせることで、少なくとも1つのプロパティを設定する必要がある型を作成できます。

type RequiredOne<T, K extends keyof T> = Required<Pick<T, K>> & Partial<Omit<T, K>>;

この型は、KプロパティのみをRequired型にし、他のプロパティはPartial型にします。

type RequiredOne<T, K extends keyof T> = {
    [P in keyof T]: P extends K ? T[P] : never;
};
function requiredOne<T, K extends keyof T>(obj: Partial<T>, requiredProperty: K): RequiredOne<T, K> {
    if (obj[requiredProperty] === undefined) {
        throw new Error(`Property '${requiredProperty}' is required.`);
    }

    return obj as RequiredOne<T, K>;
}

const user1 = requiredOne({ name: "John Doe" }, "name");
const user2 = requiredOne({ email: "[email protected]" }, "email");

// user1 and user2 are valid objects with at least one required property.

この関数は、objオブジェクトとrequiredPropertyプロパティを受け取ります。requiredPropertyプロパティがobjオブジェクトに設定されていない場合は、エラーをスローします。そうでなければ、objオブジェクトをRequiredOne<T, K>型に変換して返します。

Partialライク型を作成するには、いくつかの方法があります。どの方法を使用するかは、個々のニーズと好みによって異なります。

  • PickRequiredの組み合わせ:これは、最もシンプルでわかりやすい方法の1つです。
  • keyofneverの組み合わせ:これは、より簡潔な方法ですが、never型の概念を理解する必要があります。
  • ジェネリック関数:これは、より柔軟な方法ですが、コードが複雑になる可能性があります。

どの方法を選択する場合でも、コードが明確で簡潔であることを確認してください。


typescript generics


型安全性を保ちながらコードを柔軟にする! TypeScriptにおけるジェネリック型のオプション化

ジェネリック型にデフォルト値を設定することで、ジェネリック型を省略することができます。例えば、以下のコードでは、T型にデフォルト値としてstring型を設定しています。このコードでは、foo関数を呼び出す際に、ジェネリック型を省略することができます。bar変数には数値123、baz変数には文字列"abc"が格納されます。...


【決定版】Angularコンパイラチュートリアル:初心者からマスターまでの完全ガイド

テンプレート処理:HTMLテンプレートを、Angularが理解できる形式に変換します。変数や式をバインディング処理し、DOM要素と紐付けます。コンポーネント間のディレクティブや相互作用を処理します。TypeScriptコード処理:TypeScriptコードを、ブラウザで実行できるJavaScriptコードに変換します。...


これで安心! Angularで「Http failure response for (unknown url): 0 Unknown Error」エラーを撃退する方法

このエラーが発生する原因はいくつか考えられますが、主な原因は以下の3つです。CORSエラー異なるドメイン間で通信を行う場合、CORS設定が正しくないとエラーが発生します。ブラウザの開発者ツールでネットワークタブを開き、エラーが発生しているリクエストを確認することで、CORSエラーかどうかを確認できます。...


TypeScript: シチュエーション別で見る、文字列列挙型と文字列リテラル型の使い分け

TypeScriptでは、文字列列挙型と文字列リテラル型という2つの型を使って、許可される値を制限することができます。どちらも似ていますが、いくつかの重要な違いがあります。文字列列挙型は、enum キーワードを使って定義されます。各メンバーは、文字列リテラルで表されます。...


Node.js、TypeScript、ESLintで発生するエラー "Parsing error: Cannot read file '.../tsconfig.json'.eslint" の原因と解決策

このエラーメッセージは、ESLint が TypeScript ファイルを解析しようとした際に、tsconfig. json ファイルを読み込むことができなかったことを示しています。原因としては、以下の2つが考えられます。tsconfig...


SQL SQL SQL SQL Amazon で見る



TypeScript インターフェースで 2 つのプロパティのいずれか 1 つを必須にする

ここでは、2 つの方法でこの条件を設定する方法を解説します。1 つ目は、Partial と Required 型を利用する方法です。上記の例では、MyInterface インターフェースは prop1 と prop2 という 2 つのプロパティを持ちます。どちらも ? を付けているため、省略可能です。