【保存版】TypeScript: インデックス付きオブジェクトの値からユニオン型を取得する3つの方法と注意点

2024-07-27

TypeScriptにおけるインデックス付きオブジェクトの値からユニオン型を取得する方法

ここでは、2つの主要な方法と、それぞれの注意点について詳しく解説します。

typeof と keyof を組み合わせる方法

この方法は、最もシンプルで分かりやすい方法の一つです。以下の手順で、ユニオン型を取得できます。

  1. オブジェクトを as const で読み取り専用の定数として宣言します。
  2. typeof 演算子を使って、オブジェクトの型を取得します。
  3. keyof 演算子を使って、オブジェクトのキーの型 (ユニオン型) を取得します。
type User = {
  name: string;
  age: number;
  email: string;
};

const users: User[] = [
  { name: "John", age: 30, email: "[email protected]" },
  { name: "Jane", age: 25, email: "[email protected]" },
];

type UserId = typeof users[0]["id"]; // エラー: "id" プロパティは存在しません
type UserId = typeof users[0]["name"]; // 正しい型: "string" | "number" | "string"

const userId: UserId = users[0]["name"]; // 型: "string" | "number" | "string"

この方法の利点は、シンプルで分かりやすいことです。一方、注意点として、オブジェクトに存在しないプロパティにアクセスしようとするとエラーが発生する点が挙げられます。

ジェネリック型とインデックスシグネチャを使用する方法

この方法は、より柔軟性と型安全性に優れた方法です。以下の手順で、ユニオン型を取得できます。

  1. オブジェクトの値の型を表現するジェネリック型を定義します。
  2. インデックスシグネチャを使って、オブジェクトのキーと値の型関係を定義します。
  3. ジェネリック型を使って、オブジェクトから値を取り出し、その型をユニオン型として取得します。
type UserValue<T> = {
  [key: string]: T;
};

const users: UserValue<string | number> = [
  { name: "John", age: 30, email: "[email protected]" },
  { name: "Jane", age: 25, email: "[email protected]" },
];

type UserId = keyof UserValue<string | number>; // 型: "name" | "age" | "email"

const userId: UserId = users[0]["name"]; // 型: "string"

この方法の利点は、オブジェクトの構造に柔軟に対応できることと、型安全性を確保できることです。一方、注意点として、ジェネリック型とインデックスシグネチャの構文がやや複雑である点が挙げられます。

適切な方法の選択

どの方法を選択するかは、状況によって異なります。シンプルで分かりやすいことを重視する場合は1番目の方法が、柔軟性と型安全性 を重視する場合は2番目の方法がおすすめです。

どちらの方法を選択する場合も、オブジェクトの構造を十分に理解した上で、適切な型注釈を記述することが重要です。

上記以外にも、Array.prototype.maplodash などのライブラリを使用する方法もあります。

また、TypeScript 4.1以降では、Extract<T, U> 型ガードを使用して、より簡潔にユニオン型を取得できるようになりました。




// サンプルコード

// 1. typeof と keyof を組み合わせる方法

type User = {
  name: string;
  age: number;
  email: string;
};

const users: User[] = [
  { name: "John", age: 30, email: "[email protected]" },
  { name: "Jane", age: 25, email: "[email protected]" },
];

type UserId = typeof users[0]["name"]; // エラー: "id" プロパティは存在しません
type UserId = typeof users[0]["name"]; // 正しい型: "string" | "number" | "string"

const userId: UserId = users[0]["name"]; // 型: "string" | "number" | "string"


// 2. ジェネリック型とインデックスシグネチャを使用する方法

type UserValue<T> = {
  [key: string]: T;
};

const users: UserValue<string | number> = [
  { name: "John", age: 30, email: "[email protected]" },
  { name: "Jane", age: 25, email: "[email protected]" },
];

type UserId = keyof UserValue<string | number>; // 型: "name" | "age" | "email"

const userId: UserId = users[0]["name"]; // 型: "string"

1番目の方法は、typeofkeyof 演算子を使用する方法です。この方法はシンプルで分かりやすいですが、オブジェクトに存在しないプロパティにアクセスしようとするとエラーが発生する点が注意点です。




この方法は、シンプルな構文でユニオン型を取得できますが、型安全性は限定的です。

type User = {
  name: string;
  age: number;
  email: string;
};

const users: User[] = [
  { name: "John", age: 30, email: "[email protected]" },
  { name: "Jane", age: 25, email: "[email protected]" },
];

type UserId = typeof users[0]["name"]; // エラー: "id" プロパティは存在しません
type UserId = typeof users[0]["name"]; // 正しい型: "string" | "number" | "string"

const userIds: UserId[] = users.map((user) => user.name); // 型: string[] | number[] | string[] (型安全性は限定的)

lodash ライブラリを使用する方法

この方法は、_.values_.keys などの関数を使用して、ユニオン型を簡単に取得できます。

import * as _ from 'lodash';

type User = {
  name: string;
  age: number;
  email: string;
};

const users: User[] = [
  { name: "John", age: 30, email: "[email protected]" },
  { name: "Jane", age: 25, email: "[email protected]" },
];

type UserId = typeof users[0]["name"]; // エラー: "id" プロパティは存在しません
type UserId = typeof users[0]["name"]; // 正しい型: "string" | "number" | "string"

const userIds: UserId[] = _.values(users[0]); // 型: string | number | string
const userKeys: UserId[] = _.keys(users[0]); // 型: "name" | "age" | "email"

TypeScript 4.1以降の Extract 型ガードを使用する方法

type User = {
  name: string;
  age: number;
  email: string;
};

const users: User[] = [
  { name: "John", age: 30, email: "[email protected]" },
  { name: "Jane", age: 25, email: "[email protected]" },
];

type UserId = Extract<keyof User, string>; // 型: "name" | "age" | "email"

const userId: UserId = users[0]["name"]; // 型: string

注意点

インデックス付きオブジェクトの値からユニオン型を取得するには、状況に応じて適切な方法を選択することが重要です。

  • シンプルな構文 (型安全性は限定的): Array.prototype.map 関数を使用する方法
  • シンプルで分かりやすい方法: typeofkeyof を組み合わせる方法

typescript



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