Angular 6 サービスの提供について

2024-10-25

Angular 6におけるprovidedInInjectableデコレータについて

Angular 6では、サービスを生成する際に、@Injectable()デコレータを使用します。このデコレータは、サービスが依存性注入の対象であることを示します。また、providedInプロパティを使用して、サービスが提供される場所を指定することができます。

providedInの目的

providedInプロパティは、サービスが依存性注入のコンテキストでどのように提供されるかを制御します。これにより、サービスのライフサイクルとスコープを管理することができます。

providedInの可能な値

  • Type<any>
    特定のモジュールにサービスを提供します。これにより、サービスのライフサイクルとスコープを特定のモジュールに制限することができます。
  • 'any'
    任意のモジュールにサービスを提供します。これは、サービスが各モジュールで個別のインスタンスを持つことを意味します。
  • 'platform'
    プラットフォームモジュールにサービスを提供します。これは、プラットフォーム全体で単一のインスタンスを持つことを意味します。
  • 'root'
    アプリケーションのルートモジュールにサービスを提供します。これは、サービスがアプリケーション全体で単一のインスタンスを持つことを意味します。

import { Injectable } from '@angular/core';

@Injectable({
  providedIn: 'root'
})
export class MyService {
  // ...
}

この例では、MyServiceはアプリケーションのルートモジュールに提供されます。そのため、アプリケーション全体で単一のインスタンスが使用されます。

providedInを使用する利点

  • メンテナンス性の向上
    サービスの提供の場所を明確にすることで、コードの理解とメンテナンスが容易になります。
  • パフォーマンスの向上
    providedInを使用することで、サービスのインスタンス化を最適化することができます。
  • コードの簡素化
    以前は、サービスを各モジュールに個別に提供する必要がありましたが、providedInを使用することで、提供の場所を集中管理することができます。



import { Injectable } from '@angular/core';

@Injectable({
  providedIn: 'root'
})
export class MyService {
  // ...
}

プラットフォームモジュールに提供

import { Injectable, PLATFORM_ID } from '@angular/core';

@Injectable({
  providedIn: 'platform'
})
export class MyPlatformService {
  constructor(@Inject(PLATFORM_ID) private platformId: Object) {}
  // ...
}

この例では、MyPlatformServiceはプラットフォームモジュールに提供されます。そのため、プラットフォーム全体で単一のインスタンスが使用されます。プラットフォームIDを使用して、プラットフォーム固有の処理を行うことができます。

import { Injectable } from '@angular/core';

@Injectable({
  providedIn: 'any'
})
export class MyModuleService {
  // ...
}

この例では、MyModuleServiceは任意のモジュールに提供されます。そのため、各モジュールで個別のインスタンスが使用されます。

import { Injectable } from '@angular/core';
import { MyModule } from './my.module';

@Injectable({
  providedIn: MyModule
})
export class MyModuleService {
  // ...
}

Injectableデコレータの例

import { Injectable } from '@angular/core';

@Injectable()
export class MyService {
  // ...
}

Injectableデコレータは、サービスが依存性注入の対象であることを示します。providedInプロパティは、サービスが提供される場所を指定します。




モジュールに直接提供

サービスをモジュールのproviders配列に直接追加することで、そのモジュールとその子モジュールに提供することができます。

import { NgModule } from '@angular/core';
import { MyService } from './my.service';

@NgModule({
  declarations: [],
  imports: [],
  providers: [MyService],
  bootstrap: []
})
export class AppModule    {}

この方法では、サービスが特定のモジュールにスコープされます。

forRootメソッドを使用

サービスがアプリケーション全体で単一のインスタンスを持つ必要がある場合、forRootメソッドを使用して、ルートモジュールに提供することができます。

import { NgModule } from '@angular/core';
import { MyService } from './my.service';

@NgModule({
  providers: [MyService]
})
export class MySharedModule {}

@NgModule({
  imports: [MySharedModule.forRoot()],
  declarations: [],
  providers: [],
  bootstrap: []
})
export class AppModule {}

forRootメソッドは、サービスの初期化や設定を行うことができます。

useClassプロバイダーを使用

サービスの代わりに、別のクラスを提供したい場合、useClassプロバイダーを使用することができます。

import { NgModule } from '@angular/core';
import { MyService } from './my.service';
import { MyMockService } from './my-mock.service';

@NgModule({
  providers: [
    { provide: MyService, useClass: MyMockService }
  ]
})
export class AppModule {}

この方法では、テストや開発環境でモックサービスを使用することができます。

import { NgModule } from '@angular/core';
import { MyService } from './my.service';

@NgModule({
  providers: [
    { provide: MyService, useValue: { message: 'Hello' } }
  ]
})
export class AppModule {}

この方法では、サービスの代わりに、単純な値を提供することができます。


angular typescript angular6



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