ReactでCookieを扱う方法
ReactでCookieを扱う
ReactJSでは、ブラウザのCookieを直接操作することはできません。Cookieはブラウザとサーバー間の通信で管理されるため、Reactのコンポーネントからは直接アクセスできません。
Cookieを扱う方法
ReactJSでCookieを扱うには、主に以下の方法が利用されます:
サードパーティライブラリを使用する:
- react-cookie
Reactに特化したライブラリで、コンポーネントからCookieを簡単に操作できます。 - js-cookie
非常にシンプルで使いやすいライブラリです。
例(js-cookie使用)
import Cookies from 'js-cookie';
// Cookieを設定する
Cookies.set('username', 'john_doe', { expires: 7 });
// Cookieを取得する
const username = Cookies.get('username');
サーバーサイドレンダリングを利用する:
- サーバー側でCookieを操作し、レンダリングされたHTMLをクライアントに送信します。クライアント側では、HTML内に埋め込まれたCookie情報を利用できます。
HTTP Only Cookieを利用する:
- サーバー側でHTTP Only Cookieを設定することで、JavaScriptからの直接アクセスを制限できます。
セッションとの関係
セッションは、ユーザーがブラウザを閉じて再度開くまで続く、サーバー側での状態管理です。通常、セッションはCookieを使用して識別されます。
- サードパーティライブラリ
セッションの管理はライブラリが提供する機能を利用し、Cookieを適切に設定します。 - サーバーサイドレンダリング
セッション情報はサーバー側で管理され、Cookieを使用してクライアントに渡されます。
js-cookieライブラリを使用する
import Cookies from 'js-cookie';
// Cookieを設定する
Cookies.set('username', 'john_doe', { expires: 7 });
// Cookieを取得する
const username = Cookies.get('username');
-
const username = Cookies.get('username');
username
という名前のCookieの値を取得し、username
変数に格納
-
Cookies.set('username', 'john_doe', { expires: 7 })
username
: Cookieの名前john_doe
: Cookieの値{ expires: 7 }
: Cookieの有効期限を7日間に設定
import { withCookies } from 'react-cookie';
function MyComponent({ cookies }) {
const username = cookies.get('username');
return (
<div>
<p>Username: {username}</p>
</div>
);
}
export default withCookies(MyComponent);
- cookies.get('username');
cookies
オブジェクトを使用してCookieを取得 - withCookies
HOC(Higher-Order Component)を使用して、コンポーネントにCookieの操作機能を追加
// サーバーサイドでCookieを設定
res.cookie('username', 'john_doe', { expires: 7 });
// クライアント側にレンダリングされたHTMLを返す
res.send(html);
- クライアント側では、HTML内に埋め込まれたCookie情報を利用
- サーバー側でCookieを設定し、レンダリングされたHTML内にCookie情報を埋め込む
res.cookie('session_id', '123456', { httpOnly: true });
httpOnly: true
を指定することで、JavaScriptからの直接アクセスを制限する
LocalStorage/sessionStorageを利用する:
- Cookieよりもセキュリティが低いため、機密情報には使用しないようにしましょう。
- ブラウザのローカルストレージまたはセッションストレージにデータを保存し、クライアント側で管理します。
例
localStorage.setItem('username', 'john_doe');
const username = localStorage.getItem('username');
ReduxまたはContext APIを利用する:
- 複雑なアプリケーションで状態管理が必要な場合に有効です。
- アプリケーションの状態を管理するReduxまたはContext APIを使用して、Cookieの値をグローバルに共有します。
例(Redux):
import { createStore } from 'redux';
const initialState = {
username: null,
};
const reducer = (state = initialState, action) => {
switch (action.type) {
case 'SET_USERNAME':
return { ...state, username: action. payload };
default:
return state;
}
};
const store = createStore(reducer);
// Cookieの値をReduxストアに保存
store.dispatch({ type: 'SET_USERNAME', payload: 'john_doe' });
// ReduxストアからCookieの値を取得
const username = store.getState().username;
サーバーサイドレンダリングとCookieの組み合わせ:
- セッション管理や認証に適しています。
- 例えば、
react-local-storage
やreact-session
は、ローカルストレージやセッションストレージを簡単に扱うためのライブラリです。 - さまざまな機能を提供するサードパーティライブラリを使用することもできます。
選択基準
- 機能性
必要とする機能に応じて、適切なサードパーティライブラリを選択します。 - 状態管理
複雑なアプリケーションではReduxやContext APIが有効です。 - セキュリティ
機密情報にはCookieやサーバーサイドレンダリングを使用し、ローカルストレージやセッションストレージは非機密情報に適しています。
reactjs session cookies