もう迷わない!TypeScript除外型の使い道とサンプルコード集

2024-05-21

TypeScriptにおける除外型を使用した「すべての文字列値」型

具体的な例

以下は、'exclude-string'という文字列を除いたすべての文字列値を表す型を定義する例です。

type ExceptString = Exclude<string, 'exclude-string'>;

この型を使用すると、以下のようになります。

let value: ExceptString = 'hello'; // 型エラーなし
let value2: ExceptString = 'exclude-string'; // 型エラー

value 変数には、'exclude-string'以外の任意の文字列を代入できます。一方、value2 変数には 'exclude-string' を代入することはできません。

除外型のバリエーション

除外型は、より複雑な条件を定義するために、複数の型を組み合わせることもできます。例えば、以下の型は、'exclude-string1''exclude-string2' を除いたすべての文字列値を表します。

type ExceptStrings = Exclude<string, 'exclude-string1' | 'exclude-string2'>;

さらに、never型を使用して、特定の条件に一致するすべての値を除外することもできます。例えば、以下の型は、空文字列または長さ0の文字列を除いたすべての文字列値を表します。

type NonEmptyString = Exclude<string, '' | never>;

使用例

除外型は、以下のようなさまざまな場面で使用できます。

  • APIレスポンスから特定のエラーメッセージを除外する
  • フォーム入力から特定の値を除外する
  • 特定の文字列を含むオブジェクトをフィルタリングする

その他の注意点

  • 除外型は、コンパイラによる型チェックを強化するのに役立ちますが、実行時の型チェックは保証しません。
  • 除外型を使用する場合は、定義が明確でわかりやすいようにすることが重要です。複雑な除外型は、コードの読みやすさを損なう可能性があります。

TypeScriptにおける除外型は、特定の文字列を除いたすべての文字列値を扱うための強力なツールです。さまざまなユースケースで使用でき、コンパイラによる型チェックを強化するのに役立ちます。しかし、複雑な除外型は避けるようにし、常にコードの読みやすさを意識することが重要です。




TypeScriptにおける除外型を使用したサンプルコード

例1:APIレスポンスから特定のエラーメッセージを除外する

この例では、APIレスポンスから'404''500'のエラーメッセージを除外する型を定義します。

type ApiResponse = {
  code: number;
  message: string;
};

type ValidApiResponse = Exclude<ApiResponse, { code: 404 | 500 }>;

const response: ValidApiResponse = {
  code: 200,
  message: 'Success'
};

console.log(response.code); // 200
console.log(response.message); // Success

このコードでは、ApiResponse型はAPIレスポンスの構造を定義します。codeプロパティはエラーコードを表し、messageプロパティはエラーメッセージを表します。

ValidApiResponse型は、ApiResponse型からcodeプロパティが404または500であるオブジェクトを除外した型です。つまり、この型は、codeプロパティが200以外のオブジェクトを表します。

response変数には、ValidApiResponse型のオブジェクトが代入されます。これは、codeプロパティが200で、messageプロパティが'Success'であることを意味します。

例2:フォーム入力から特定の値を除外する

この例では、フォーム入力から空文字列と'select-option'の値を除外する型を定義します。

type FormInput = string;

type ValidFormInput = Exclude<FormInput, '' | 'select-option'>;

const inputValue: ValidFormInput = 'user-input';

console.log(inputValue); // user-input

このコードでは、FormInput型はフォーム入力の値を表します。

ValidFormInput型は、FormInput型から空文字列と'select-option'の値を除外した型です。つまり、この型は、空文字列または'select-option'以外の文字列を表します。

inputValue変数には、ValidFormInput型の値が代入されます。これは、入力値が空文字列または'select-option'ではないことを意味します。

例3:特定の文字列を含むオブジェクトをフィルタリングする

この例では、'name'プロパティに特定の文字列が含まれないオブジェクトをフィルタリングする関数を定義します。

type User = {
  id: number;
  name: string;
};

const users: User[] = [
  { id: 1, name: 'Alice' },
  { id: 2, name: 'Bob' },
  { id: 3, name: 'Charlie' },
];

const filteredUsers = users.filter((user: User) => !excludedNames.includes(user.name));

console.log(filteredUsers); // [{ id: 1, name: 'Alice' }, { id: 2, name: 'Bob' }]

このコードでは、User型はユーザーを表します。idプロパティはユーザーIDを表し、nameプロパティはユーザー名を表します。

users変数は、User型のオブジェクトの配列です。

filteredUsers変数は、users配列から'Charlie'という名前を持つユーザーを除外した新しい配列です。

filterメソッドは、配列内の各要素に対してコールバック関数を呼び出し、その結果に基づいて新しい配列を作成します。

この例では、コールバック関数は、excludedNames配列にユーザーの名前が含まれているかどうかをチェックします。含まれていない場合は、そのユーザーは新しい配列に追加されます。

これらのサンプルコードは、TypeScriptにおける除外型の基本的な使用方法を示しています。除外型は、さまざまなユースケースで使用でき、コードの型安全性と保守性を向上させるのに役立ちます。




TypeScriptにおける「すべての可能な文字列値を除いた型」を定義するその他の方法

never型とジェネリック型を使用した方法

この方法は、除外したい文字列の数が少ない場合に有効です。

type ExceptStrings<T extends string, S extends string> = never extends Exclude<T, S> ? never : T;

上記のジェネリック型ExceptStringsを使用すると、以下のようになります。

type ExceptString = ExceptStrings<string, 'exclude-string'>;

これはExclude<string, 'exclude-string'>と同じですが、ジェネリック型を使用することで、より柔軟で再利用可能なコードになります。

Pick型とOmit型を使用した方法

この方法は、除外したいプロパティと保持したいプロパティを明確に指定したい場合に有効です。

type User = {
  id: number;
  name: string;
  email: string;
};

type WithoutEmail = Omit<User, 'email'>; // { id: number; name: string; }

上記の例では、Omit型を使用して、User型からemailプロパティを除外した新しい型WithoutEmailを定義しています。

同様に、Pick型を使用して、特定のプロパティのみを含む新しい型を定義することもできます。

type WithIdAndName = Pick<User, 'id' | 'name'>; // { id: number; name: string; }

カスタム型ガードを使用した方法

この方法は、より複雑な条件に基づいて文字列を除外したい場合に有効です。

function isExcludedString(value: string): value is 'exclude-string1' | 'exclude-string2' {
  return value === 'exclude-string1' || value === 'exclude-string2';
}

type ExceptStrings = Exclude<string, typeof isExcludedString>;

上記の例では、isExcludedStringというカスタム型ガード関数を作成しています。この関数は、引数の文字列が'exclude-string1'または'exclude-string2'であるかどうかを判定します。

ExceptStrings型は、isExcludedString型ガード関数によってtrueを返すすべての文字列を除外した型です。

適切な方法の選択

  • 除外したい文字列の数が少ない場合は、never型とジェネリック型を使用した方法が簡潔で効率的です。
  • 除外したいプロパティと保持したいプロパティを明確に指定したい場合は、Pick型とOmit型を使用した方法が適切です。
  • より複雑な条件に基づいて文字列を除外したい場合は、カスタム型ガードを使用した方法が柔軟性と制御を提供します。

今回紹介した方法は、それぞれ異なる利点と欠点があります。状況に応じて適切な方法を選択することで、より効果的で保守性の高いコードを書くことができます。


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