TypeScript 関数引数型推論

2024-10-01

TypeScriptで関数の引数の型を取得する方法

typeof演算子とジェネリック関数

TypeScriptでは、typeof演算子を使って関数の型を取得し、そこから引数の型を推論することができます。

function add(a: number, b: number): number {
  return a + b;
}

type AddArguments = typeof add extends (...args: infer A) => any ? A : never;

// AddArgumentsは[number, number]になります

上記の例では、typeof addで関数の型を取得し、ジェネリック型(...args: infer A) => anyを使って引数の型を推論しています。infer Aは推論された引数の型を表します。

ReturnTypeとジェネリック関数

関数の戻り値の型を取得するReturnType型と組み合わせて、引数の型を推論することもできます。

function add(a: number, b: number): number {
  return a + b;
}

type AddArguments = ReturnType<typeof add> extends (a: infer A, b: infer B) => any ? [A, B] : never;

// AddArgumentsは[number, number]になります

この例では、ReturnType<typeof add>で関数の戻り値の型を取得し、ジェネリック型を使って引数の型を推論しています。

条件付き型

より複雑なシナリオでは、条件付き型を使って関数の引数の型を推論することができます。

type FunctionType<T> = T extends (...args: infer A) => any ? A : never;

function add(a: number, b: number): number {
  return a + b;
}

type AddArguments = FunctionType<typeof add>;

// AddArgumentsは[number, number]になります

この例では、FunctionTypeという条件付き型を定義し、関数の型を受け取って引数の型を推論しています。

注意

  • 条件付き型は複雑なシナリオに対応できますが、可読性が低下する場合があります。適切なバランスを考慮して使用してください。
  • typeof演算子は関数の型を取得するのではなく、関数の値を取得します。そのため、ジェネリック型を使って引数の型を推論する必要があります。



function add(a: number, b: number): number {
  return a + b;
}

type AddArguments = typeof add extends (...args: infer A) => any ? A : never;

// AddArgumentsは[number, number]になります
  • ? A : never: 条件付き型を使って、関数が引数を受け取る場合にのみ引数の型を推論します。
  • extends (...args: infer A) => any: ジェネリック型を使って、関数の引数の型を推論します。infer Aは推論された引数の型を表します。
  • typeof add: 関数addの型を取得します。
function add(a: number, b: number): number {
  return a + b;
}

type AddArguments = ReturnType<typeof add> extends (a: infer A, b: infer B) => any ? [A, B] : never;

// AddArgumentsは[number, number]になります
  • extends (a: infer A, b: infer B) => any: ジェネリック型を使って、関数の引数の型を推論します。
  • ReturnType<typeof add>: 関数addの戻り値の型を取得します。
type FunctionType<T> = T extends (...args: infer A) => any ? A : never;

function add(a: number, b: number): number {
  return a + b;
}

type AddArguments = FunctionType<typeof add>;

// AddArgumentsは[number, number]になります



ExtractParameters

TypeScript 4.5以降では、ExtractParameters型を使って関数の引数の型を取得することができます。

function add(a: number, b: number): number {
  return a + b;
}

type AddArguments = ExtractParameters<typeof add>;

// AddArgumentsは[number, number]になります

inferキーワードとジェネリック型

ジェネリック型とinferキーワードを使って、関数の引数の型を推論することもできます。

type FunctionArguments<T extends (...args: any[]) => any> = T extends (...args: infer A) => any ? A : never;

function add(a: number, b: number): number {
  return a + b;
}

type AddArguments = FunctionArguments<typeof add>;

// AddArgumentsは[number, number]になります

keyof演算子とジェネリック型

関数がオブジェクトを受け取る場合、keyof演算子とジェネリック型を使って引数の型を推論することができます。

type FunctionArguments<T extends (...args: any[]) => any> = T extends (...args: { [P in infer K]: any }) => any ? K : never;

function add(obj: { a: number; b: number }): number {
  return obj.a + obj.b;
}

type AddArguments = FunctionArguments<typeof add>;

// AddArgumentsは"a" | "b"になります

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