型 'never' とは? TypeScriptで発生する「型 '型名' を型 'never' に割り当てることはできません」エラーの謎を解き明かす

2024-04-02

TypeScriptで「型 '型名' を型 'never' に割り当てることはできません」エラーが発生する原因と解決方法

TypeScriptで「型 '型名' を型 'never' に割り当てることはできません」というエラーが発生した場合、それは型システムが、ある値を特定の変数やパラメータに割り当てることが不可能であると判断していることを示しています。

原因

このエラーが発生する主な原因は以下の3つです。

  1. 型 'never' の変数に値を代入しようとしている

型 'never' は、決して発生しない値を表す特殊な型です。例えば、常に例外をスローする関数や、到達不可能なコードブロックの戻り値は、型 'never' になります。そのため、型 'never' の変数に値を代入しようとすると、エラーが発生します。

例:

const neverVar: never = 1; // エラー: 型 'number' を型 'never' に割り当てることはできません

型 'never' のパラメータを持つ関数は、決して呼び出されることがありません。これは、型 'never' の値は存在しないため、パラメータに渡すことができないからです。そのため、型 'never' のパラメータに値を渡そうとすると、エラーが発生します。

function neverFunc(neverParam: never): void {
  // never
}

neverFunc(1); // エラー: 型 'number' を型 'never' に割り当てることはできません
  1. 型ガードや型推論によって、型 'never' が導出された

型ガードや型推論によって、ある式の型が 'never' と推論された場合、その式を型 'never' 以外の変数やパラメータに割り当てようとすると、エラーが発生します。

function isNumber(x: unknown): x is number {
  return typeof x === "number";
}

const num: number | string = 1;

if (isNumber(num)) {
  const neverVar: string = num; // エラー: 型 'number' を型 'never' に割り当てることはできません
}

解決方法

このエラーを解決するには、以下の方法を試すことができます。

  1. 型 'never' の変数やパラメータの型を見直す

型 'never' の変数やパラメータは、本当に必要なものなのかを確認してください。必要であれば、別の型に変更する必要があります。

  1. 型ガードや型推論の条件を見直す

型ガードや型推論の条件が正しく設定されていることを確認してください。条件が正しくない場合、型 'never' が誤って導出される可能性があります。

  1. 型 'any' を使用する

型 'any' は、あらゆる型の値を受け入れる特殊な型です。どうしても型 'never' の値を代入したい場合は、型 'any' を使用することができます。ただし、型 'any' を使用すると、型の安全性 が失われるため、注意が必要です。




型 'never' の変数

const neverVar: never = 1; // エラー: 型 'number' を型 'never' に割り当てることはできません

function neverFunc(): never {
  throw new Error("This function always throws an error.");
}

const neverVar2 = neverFunc(); // エラー: 型 'never' を型 'never' に割り当てることはできません

型 'never' のパラメータ

function neverFunc(neverParam: never): void {
  // never
}

neverFunc(1); // エラー: 型 'number' を型 'never' に割り当てることはできません

型ガードによる型 'never' の推論

function isNumber(x: unknown): x is number {
  return typeof x === "number";
}

const num: number | string = 1;

if (isNumber(num)) {
  const neverVar: string = num; // エラー: 型 'number' を型 'never' に割り当てることはできません
}

解決例

型 'never' の変数

// 型 'never' の変数が必要であれば、型 'any' を使用することができます
const neverVar: any = 1;

// または、型 'never' を別の型に変更することができます
const num: number = 1;

型 'never' のパラメータ

// 型 'never' のパラメータが必要であれば、関数自体を削除することができます
// または、パラメータの型を別の型に変更することができます
function neverFunc(num: number): void {
  // ...
}

型ガードによる型 'never' の推論

// 型ガードの条件を見直し、型 'never' が誤って推論されないようにする必要があります
function isNumber(x: unknown): x is number {
  return typeof x === "number" && x > 0;
}

const num: number | string = 1;

if (isNumber(num)) {
  const str: string = num; // エラーは発生しない
}



型 'never' を回避するその他の方法

型パラメータを使用して、型 'never' を回避することができます。

function neverFunc<T extends never>(neverParam: T): void {
  // never
}

neverFunc(1); // エラー: 型 'number' を型 'never' に割り当てることはできません

// 型パラメータに制約を追加することで、型 'never' を回避することができます
function neverFunc<T extends number>(neverParam: T): void {
  // ...
}

neverFunc(1); // エラーは発生しない
type NeverType = never;

const neverVar: NeverType = 1; // エラー: 型 'number' を型 'never' に割り当てることはできません

// 型エイリアスを使用して、型 'never' を別の型に置き換えることができます
type NotNeverType = number;

const notNeverVar: NotNeverType = 1; // エラーは発生しない

型ガードの条件を改善することで、型 'never' が誤って推論されるのを防ぐことができます。

function isNumber(x: unknown): x is number {
  return typeof x === "number";
}

const num: number | string = 1;

if (isNumber(num)) {
  const neverVar: string = num; // エラー: 型 'number' を型 'never' に割り当てることはできません
}

// 型ガードの条件を改善することで、型 'never' を回避することができます
function isNumber(x: unknown): x is number {
  return typeof x === "number" && x > 0;
}

const num: number | string = 1;

if (isNumber(num)) {
  const str: string = num; // エラーは発生しない
}
const neverVar: any = 1; // エラーは発生しない

// 型 'any' を使用すると、型の安全性 が失われるため、注意が必要です
const num: number = neverVar; // 型 'number' と 'string' のどちらにもなる可能性があります

型 'never' は、さまざまな状況で発生する可能性があります。エラーメッセージを理解し、適切な方法で型 'never' を回避することが重要です。


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