JavaScriptで親要素を取得する

2024-09-15

JavaScriptにおいて、HTML要素の親要素を取得する方法はいくつかあります。その中でも最も一般的な方法は、parentNodeプロパティを使用することです。

parentNodeプロパティの使い方

// HTML要素を取得
const element = document.getElementById("myElement");

// 親要素を取得
const parentElement = element.parentNode;

このコードでは、getElementByIdを使ってIDが"myElement"の要素を取得し、その要素の親要素をparentNodeプロパティで取得しています。

他の方法

  • closestメソッド
    最も近い親要素(自身を含む)を取得します。指定したセレクタにマッチする最初の親要素が見つかると、その要素が返されます。
  • parentElementプロパティ
    parentNodeプロパティと同様ですが、より新しいブラウザでサポートされています。
// 最も近い親要素を取得
const parentElement = element.closest(".parent");

注意点

  • closestメソッドは、指定したセレクタにマッチする最初の親要素(自身を含む)を取得します。
  • parentNodeプロパティは、要素の直接の親要素を取得します。祖先要素を取得するには、繰り返し使用するか、closestメソッドを使用します。



コード例1: parentNodeプロパティを使ったシンプルな例

// HTMLの構造 (例)
<div id="parent">
  <p id="child">これは子要素です。</p>
</div>

// JavaScriptのコード
const childElement = document.getElementById("child");
const parentElement = childElement.parentNode;

console.log(parentElement); // <div id="parent">...</div> が出力される
  • 解説
    • getElementById("child") でIDが "child" の要素(<p>タグ)を取得しています。
    • parentNode プロパティで、取得した要素の直接の親要素(<div>タグ)を取得し、parentElement 変数に代入しています。
    • console.log で、取得した親要素の内容を出力しています。

コード例2: closest メソッドを使ったより柔軟な例

// HTMLの構造 (例)
<div class="container">
  <div class="parent">
    <p id="child">これは子要素です。</p>
  </div>
</div>

// JavaScriptのコード
const childElement = document.getElementById("child");
const closestParent = childElement.closest(".parent");

console.log(closestParent); // <div class="parent">...</div> が出力される
  • 解説
    • closest(".parent") メソッドで、自分自身も含めて、最も近い ".parent" というクラスを持つ祖先要素を取得しています。
    • この例では、<p>タグから辿って、一番近い ".parent" クラスを持つ <div> タグを取得しています。

コード例3: 複数の親要素を辿る場合

// HTMLの構造 (例)
<div class="grandparent">
  <div class="parent">
    <p id="child">これは子要素です。</p>
  </div>
</div>

// JavaScriptのコード
const childElement = document.getElementById("child");
const grandparentElement = childElement.parentNode.parentNode;

console.log(grandparentElement); // <div class="grandparent">...</div> が出力される
  • 解説
  • 複数の親要素を辿る場合は、parentNode を複数回使用するか、closest を適切なセレクタで利用する。
  • closest
    指定したセレクタに一致する最も近い祖先要素を取得する。
    • セレクタは、ID、クラス、タグ名などを使用できる。
  • parentNode
    直接の親要素を取得する。

応用例

  • データ取得
    親要素に含まれるデータを取得して処理する。
  • DOM操作
    親要素のスタイルを変更したり、子要素を追加・削除する。
  • イベント処理
    クリックされた要素の親要素を取得して、その親要素に対して処理を行う。
  • closest は、指定したセレクタに一致する要素が見つからない場合に null を返す。
  • parentNode は、要素が存在しない場合に null を返すことがあるため、事前にチェックする必要がある。



parentElement プロパティ

  • より新しいAPIであり、一部の古いブラウザではサポートされていない可能性があります。
  • parentNode がすべての要素に対して使えるのに対し、parentElement は要素ノードに対してのみ使用できます。
  • parentNode とほぼ同じ働きをします。
const childElement = document.getElementById("child");
const parentElement = childElement.parentElement;

DOM Traversal (DOM操作)

  • 柔軟な操作が可能ですが、コードが複雑になる可能性があります。
  • childNodes プロパティや firstChild, lastChild プロパティなどを組み合わせて、子要素から親要素へと辿っていく方法です。
const childElement = document.getElementById("child");
const parentElement = childElement.parentNode;

jQuery

  • parent() メソッドや closest() メソッドなどが提供されています。
  • jQueryライブラリを使用すると、より簡潔に親要素を取得できます。
// jQueryを使用する場合
$("#child").parent(); // 最初の親要素を取得
$("#child").closest(".parent"); // 最も近い.parentクラスの要素を取得

XPath

  • 比較的複雑な構造の文書を扱う場合に有効です。
  • document.evaluate() メソッドを使用して、XPathで要素を指定し、親要素を取得できます。
  • XPathは、XMLやHTML文書内の要素を検索するための言語です。

どの方法を選ぶべきか?

  • 複雑な構造の文書を扱う場合
    XPathを使用します。
  • jQueryを使用している場合
    jQueryのメソッドを利用します。
  • 柔軟な操作が必要な場合
    DOM Traversal を使用します。
  • シンプルで一般的なケース
    parentNodeparentElement を使用するのが最も簡単です。

選択のポイント

  • ライブラリの利用
    jQueryなど、外部ライブラリを利用する場合は、そのライブラリのドキュメントを参照してください。
  • パフォーマンス
    多くの要素を扱う場合、パフォーマンスに影響を与える可能性があります。
  • コードの可読性
    シンプルでわかりやすいコードを書くことを心がけましょう。
  • ブラウザの互換性
    古いブラウザをサポートする必要がある場合は、parentNode を優先的に検討します。

JavaScriptで親要素を取得する方法は複数あります。それぞれの方法には特徴があり、状況に応じて適切な方法を選択することが重要です。

  • 複雑な構造
    XPath
  • 簡潔さ
    jQuery
  • 柔軟性
    DOM Traversal
  • シンプルさ
    parentNode, parentElement
  • DOM Traversal は、子要素から順番に親要素を辿っていくため、特定の親要素を取得したい場合は、条件分岐などを用いて適切な要素を見つける必要があります。
  • closest メソッドは、指定したセレクタに一致する最も近い祖先要素(自身を含む)を取得するため、親要素だけでなく、祖父母要素なども取得できます。

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