【TypeScript】エラーメッセージ「An interface can only extend an object type or intersection of object types with statically known members」の解決策

2024-07-27

TypeScript エラーメッセージ解説: "An interface can only extend an object type or intersection of object types with statically known members"

簡単に言うと、インターフェースは、その構造が事前にわかっているオブジェクト型のみを継承することができます。

原因

このエラーが発生する主な原因は次のとおりです。

  1. ユニオン型: インターフェースがユニオン型を継承しようとしている場合。
  2. ジェネリック型: インターフェースがジェネリック型の具体的な型パラメーターを継承しようとしている場合。

解決策

このエラーを解決するには、以下のいずれかの方法を試すことができます。

  1. 継承する型を変更する: 静的に判別できるオブジェクト型またはオブジェクト型の交差点に置き換えます。
  2. 型エイリアスを使用する: 継承したい型を型エイリアスとして定義し、インターフェースはその型エイリアスを継承するようにします。
  3. 交差型を使用する: 継承したい複数の型を交差型で組み合わせ、インターフェースはその交差型を継承するようにします。

例 1:ユニオン型

interface Error {
  message: string;
}

interface NetworkError extends Error {
  code: number; // エラーメッセージ
}

interface ValidationError extends Error {
  errors: string[]; // エラーリスト
}

// エラー: 'NetworkError' は静的に判別できないメンバーを持つオブジェクト型またはオブジェクト型の交差点です。
type CombinedError = NetworkError | ValidationError;

interface CombinedErrorWithInterface extends CombinedError {
  // ...
}

この例では、CombinedError 型は NetworkError 型と ValidationError 型のいずれかであるユニオン型です。しかし、インターフェースは静的に判別できないメンバーを持つ型を継承できないため、エラーが発生します。

  1. CombinedError 型を NetworkError 型と ValidationError 型の交差型に変更します。
type CombinedError = NetworkError & ValidationError;

interface CombinedErrorWithInterface extends CombinedError {
  // ...
}
type CombinedError = NetworkError | ValidationError;

interface CombinedErrorWithInterface extends CombinedError {
  // ...
}

例 2:ジェネリック型

interface DataContainer<T> {
  data: T[];
}

interface StringDataContainer extends DataContainer<string> {
  // ...
}

この例では、DataContainer インターフェースはジェネリック型であり、T という型パラメーターを持っています。StringDataContainer インターフェースは DataContainer インターフェースを継承しようとしていますが、T 型パラメーターの具体的な型が指定されていないため、エラーが発生します。

  1. StringDataContainer インターフェースで T 型パラメーターに具体的な型を指定します。
interface DataContainer<T> {
  data: T[];
}

interface StringDataContainer extends DataContainer<string> {
  // ...
}

例 3:条件型

type ErrorType = string | number;

type DetailedError<T extends ErrorType> = {
  message: T;
  details: string;
}

// エラー: 'DetailedError<T>' は静的に判別できないメンバーを持つオブジェクト型またはオブジェクト型の交差点です。
interface NetworkErrorDetails extends DetailedError<string> {
  code: number;
}

この例では、DetailedError 型は条件型であり、T 型パラメーターの値によって型が決定されます。NetworkErrorDetails インターフェースは DetailedError インターフェースを継承しようとしていますが、T 型パラメーターの具体的な型が指定されていないため、エラーが発生します。

type DetailedError<T extends ErrorType> = {
  message: T;
  details: string;
}

type NetworkErrorDetails



  1. Person インターフェース:名前、年齢、住所を持つ人を表します。
  2. Employee インターフェース:Person インターフェースを継承し、従業員IDと部署を追加します。
interface Person {
  name: string;
  age: number;
  address: string;
}

interface Employee extends Person {
  employeeId: number;
  department: string;
}

このコードでは、Employee インターフェースは Person インターフェースを継承しています。つまり、Employee オブジェクトは、Person オブジェクトのすべてのプロパティと、追加のプロパティ (employeeIddepartment) を持つ必要があります。

const employee: Employee = {
  name: '田中 太郎',
  age: 30,
  address: '東京都千代田区',
  employeeId: 12345,
  department: '営業部'
};

console.log(employee.name); // 田中 太郎
console.log(employee.age); // 30
console.log(employee.address); // 東京都千代田区
console.log(employee.employeeId); // 12345
console.log(employee.department); // 営業部

この例では、employee オブジェクトは Employee 型の変数に代入されています。employee オブジェクトには、nameageaddressemployeeIddepartment のすべてのプロパティが含まれているため、エラーは発生しません。

インターフェースの継承を使用して、さまざまな種類のオブジェクトをモデル化することができます。

  • Vehicle インターフェース:メーカー、モデル、年式を持つ乗り物表す
  • Order インターフェース:顧客情報、注文品目、合計金額を持つ注文を表す
  • Product インターフェース:名前、価格、説明を持つ製品を表す



TypeScript インターフェース拡張の代替方法

以下に、インターフェース継承の代替方法として検討すべき3つの方法をご紹介します。

型エイリアス

型エイリアスを使用すると、既存の型に新しい名前を付けることができます。これは、インターフェースを継承せずに新しいインターフェースを定義する場合に役立ちます。

type User = {
  name: string;
  email: string;
};

type Admin = User & {
  role: string;
};

この例では、User 型は名前と電子メールを持つユーザーを表すインターフェースです。Admin 型は User 型の型エイリアスであり、role という追加のプロパティがあります。Admin 型は User 型を継承しているわけではありませんが、User 型のすべてのプロパティを持つオブジェクトであることが保証されます。

交差型

交差型を使用すると、2つ以上の型を組み合わせた新しい型を定義することができます。これは、インターフェース継承よりも柔軟な方法で新しいインターフェースを定義する場合に役立ちます。

type User = {
  name: string;
  email: string;
};

type Permissions = {
  canEdit: boolean;
  canDelete: boolean;
};

type Admin = User & Permissions;

この例では、User 型は名前と電子メールを持つユーザーを表すインターフェースです。Permissions 型は編集と削除の権限を表すインターフェースです。Admin 型は User 型と Permissions 型の交差型であり、User 型のすべてのプロパティと Permissions 型のすべてのプロパティを持つオブジェクトであることが保証されます。

マージされた型

複数のインターフェースが同じ名前を持つプロパティを定義している場合、それらのインターフェースは自動的にマージされます。これは、インターフェース継承を使用せずに互いに関連するインターフェースを定義する場合に役立ちます。

interface User {
  name: string;
  email: string;
}

interface User {
  age: number;
}

type FullUser = User;

この例では、2つの User インターフェースが定義されています。最初のインターフェースは名前と電子メールを持つユーザーを表し、2番目のインターフェースは年齢を持つユーザーを表します。FullUser 型は User 型の型エイリアスであり、最初の User インターフェースと2番目の User インターフェースのプロパティの両方を持ちます。

適切な方法を選択する

使用する方法は、特定の状況によって異なります。

  • 既存のインターフェースをマージしたい場合は、マージされた型を使用する
  • 柔軟性のあるインターフェースを定義したい場合は、交差型を使用する
  • シンプルでわかりやすいインターフェースを定義したい場合は、型エイリアスを使用する

typescript



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