TypeScript インポートとエラー解消
TypeScriptにおける--isolatedModules
エラーとインポートの関係
--isolatedModules
は、TypeScriptのコンパイルオプションで、各モジュールを独立したスコープでコンパイルし、循環依存を防止します。しかし、このオプションを使用すると、時にはエラーが発生することがあります。
エラーの原因
このエラーは、モジュール内で使用している識別子が、そのモジュール内で定義されていない場合に発生します。つまり、外部のモジュールからインポートする必要がある識別子を使用しているにも関わらず、インポート文が適切に記述されていないことが原因です。
インポートによる解決
インポート文を追加することで、外部モジュールから必要な識別子をインポートし、エラーを解決することができます。
例
// moduleA.ts
export function foo() {
// ...
}
// moduleB.ts
import { foo } from './moduleA'; // インポート文を追加
foo(); // エラーが解消される
理由
- これにより、
moduleB.ts
内でfoo
関数を呼び出すことができるようになり、エラーが解消されます。 - インポート文を追加することで、
moduleB.ts
はmoduleA.ts
からfoo
関数をインポートします。
export function foo() {
console.log('foo');
}
// エラーが発生する例
// foo(); // ReferenceError: foo is not defined
// インポート文を追加してエラーを解消
import { foo } from './moduleA';
foo(); // fooがインポートされるのでエラーが解消される
解説
- moduleA.ts
foo
関数を定義しています。 - moduleB.ts
- 初期状態では、
foo
関数を呼び出していますが、foo
は定義されていないためエラーが発生します。 import { foo } from './moduleA';
を追加することで、moduleA.ts
からfoo
関数をインポートします。
- 初期状態では、
インポートによる解決以外の方法
モジュール内の定義:
- ただし、これによりモジュールの独立性が損なわれる可能性があります。
- エラーが発生している識別子を、そのモジュール内で定義することで、インポートせずに使用することができます。
// moduleB.ts
function foo() {
console.log('foo');
}
foo(); // エラーが解消される
モジュールの再配置:
- ただし、コードの構造が複雑になる可能性があります。
- 循環依存が発生しているモジュールを再配置することで、エラーを回避することができます。
// moduleA.ts
import { bar } from './moduleB';
// moduleB.ts
import { foo } from './moduleA';
// moduleA.tsとmoduleB.tsの順序を入れ替える
// moduleB.ts
import { foo } from './moduleA';
// moduleA.ts
import { bar } from './moduleB';
--allowSyntheticDefaultImportsオプションの使用:
- このオプションを使用すると、デフォルトエクスポートがないモジュールからデフォルトエクスポートをインポートすることができます。
// moduleA.ts
export function foo() {
console.log('foo');
}
// moduleB.ts
import defaultExport from './moduleA'; // デフォルトエクスポートをインポート
defaultExport(); // エラーが解消される
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