型推論の謎を解き明かす:Visual Studio CodeでTypeScript型定義を深く掘り下げる
TypeScript で型定義の完全展開を確認する方法
TypeScript 型定義の完全展開は、型構造を詳細に理解したい場合や、型推論の動作を検証したい場合に役立ちます。 Visual Studio Code には、型定義の完全展開を視覚的に確認できる機能がいくつか用意されています。
方法
Peek Definition
- 型定義の上にカーソルを置き、
Ctrl+Shift+F10
キーを押すか、右クリックメニューからPeek Definition
を選択します。 - ポップアップウィンドウに、型定義の完全展開が表示されます。
- 型定義の上にカーソルを置き、
Go to Definition
- 型定義の上にカーソルを置き、
F12
キーを押します。 - 型定義の定義ファイルが開きます。
- ファイル内の該当行に移動し、型定義の完全展開を確認できます。
- 型定義の上にカーソルを置き、
Quick Info
- 型定義の上にカーソルを置き、
Ctrl+K, Ctrl+I
キーを押します。 Show Full Definition
をクリックすると、型定義の完全展開を確認できます。
- 型定義の上にカーソルを置き、
拡張機能
Visual Studio Code には、型定義の完全展開をより詳細に表示できる拡張機能がいくつかあります。 例えば、
これらの拡張機能は、型定義の構造を視覚的に表示したり、型推論の過程をステップバイステップで確認したりする機能を提供します。
代数データ型
代数データ型は、型定義の完全展開を理解する際に特に重要です。 代数データ型は、複数のコンストラクタを持つ型であり、各コンストラクタは独自のデータ構造を定義します。 型定義の完全展開を確認することで、各コンストラクタのデータ構造とその相互関係を理解することができます。
例
type Point = { x: number; y: number };
type Circle = { center: Point; radius: number };
const point: Point = { x: 10, y: 20 };
const circle: Circle = { center: point, radius: 5 };
上記の例では、Point
型と Circle
型の型定義の完全展開は以下のようになります。
type Point = {
x: number;
y: number;
};
type Circle = {
center: {
x: number;
y: number;
};
radius: number;
};
// 定義ファイル (definition.ts)
type Point = { x: number; y: number };
type Circle = { center: Point; radius: number };
// メインファイル (main.ts)
const point: Point = { x: 10, y: 20 };
const circle: Circle = { center: point, radius: 5 };
console.log(circle.center.x); // 10 を出力
console.log(circle.radius); // 5 を出力
このコードを実行すると、以下の出力が得られます。
10
5
ポイント
- 型定義の完全展開を見ると、
circle.center.x
は数値型であることがわかります。 Ctrl+Shift+F10
キーを押すと、circle.center.x
の型定義の完全展開を確認できます。main.ts
ファイルには、Point
型とCircle
型の値を定義し、使用しています。
Visual Studio Code 以外の方法
オンラインツール
これらのオンラインツールは、TypeScript コードを貼り付けると、型定義の完全展開を表示します。 コードを共有したり、異なるバージョンの TypeScript コンパイラで型定義の完全展開を確認したりするのに便利です。
エディタ
これらのエディタは、Visual Studio Code と同様に、型定義の完全展開を確認する機能を備えています。
tsc
コマンドラインツールには、--pretty
オプションを使用して、型定義の完全展開を出力する機能があります。
typescript visual-studio-code algebraic-data-types