CSS セレクタの組み合わせについて
CSS セレクタ "(A or B) and C" の日本語解説
CSS セレクタ "(A or B) and C" は、HTML 要素のスタイルを指定するために使用される CSS の構文です。このセレクタは、次の条件を満たす要素にスタイルを適用します。
- 要素が C のタイプでもある。
- 要素が A または B のどちらかのタイプである。
つまり、このセレクタは、A または B の要素のうち、かつ C の要素にマッチします。
例
<div class="container">
<p class="text">This is a paragraph.</p>
<span class="text">This is a span.</p>
<p class="highlight">This is another paragraph.</p>
</div>
.container .text:not(.highlight) {
color: blue;
}
この CSS コードでは、以下の要素に青色のスタイルが適用されます。
- かつ
.highlight
クラスの要素ではない .container
クラスの要素の子要素である.text
クラスの要素
つまり、.container
クラスの要素の子要素のうち、.text
クラスの要素で、かつ .highlight
クラスの要素でないものが青色になります。
具体的な説明
- "and C" の部分は、さらに
C
の要素であることを指定します。この場合、.highlight
クラスの要素ではありません。 - "(A or B)" の部分は、
A
またはB
の要素のいずれかを指定します。この場合、.container
クラスの要素の子要素である.text
クラスの要素または.span
クラスの要素です。
CSS セレクタ "(A or B) and C" とセレクタの組み合わせについて
先ほどの説明に続き、もう少し具体的な例と、より複雑な組み合わせを見ていきましょう。
例1:クラスセレクタと子セレクタの組み合わせ
<div class="container">
<p class="text">This is a paragraph.</p>
<span class="text highlight">This is a highlighted span.</p>
<div class="other">This is another div.</div>
</div>
.container > .text, .container > .highlight {
font-weight: bold;
}
- 解説
.container
の子要素で、.text
または.highlight
のクラスを持つ要素に太字を適用します。>
は子セレクタで、直接の子要素を指定します。- この例では、
<p>
タグとハイライトされた<span>
タグが太字になります。
<ul>
<li data-type="item">Item 1</li>
<li data-type="item">Item 2</li>
<li data-type="other">Other item</li>
</ul>
ul > li[data-type="item"] {
color: blue;
}
- 解説
<ul>
の子要素で、data-type
属性が "item" に一致する<li>
要素に青色を適用します。[属性名="値"]
は属性セレクタで、指定した属性と値を持つ要素を選択します。
CSS セレクタの組み合わせについて
CSS セレクタは、様々な組み合わせ方によって、より複雑な条件を指定することができます。
- ~ で一般的な兄弟セレクタ
ある要素の後のすべての兄弟要素にスタイルを適用したい場合に利用します。h2 ~ p { font-style: italic; }
<h2>
タグの後のすべての<p>
タグをイタリックにします。
- + で隣接する兄弟セレクタ
ある要素の直後の兄弟要素にスタイルを適用したい場合に利用します。h2 + p { margin-top: 0; }
<h2>
タグの直後の<p>
タグの上マージンを0に設定します。
- スペースで子孫セレクタ
ある要素の子孫すべてにスタイルを適用したい場合に利用します。div p { font-size: 16px; }
<div>
要素の子孫であるすべての<p>
タグにフォントサイズを16pxに設定します。
- カンマ (,) で複数のセレクタを結合
複数の要素に同じスタイルを適用したい場合に利用します。p, h1 { color: red; }
<p>
タグと<h1>
タグに赤色を適用します。
CSS セレクタは、HTML 要素にスタイルを適用するための強力なツールです。様々な組み合わせ方によって、複雑なレイアウトやデザインを実現することができます。
ポイント
- ブラウザの開発者ツールを使って、セレクタがどの要素にマッチしているか確認する
- できるだけシンプルなセレクタで表現する
- 複雑なセレクタは、ブラウザのレンダリング速度に影響を与える可能性がある
- セレクタの優先順位を理解する
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:is() 擬似クラス
- デメリット
古いブラウザではサポートされていない可能性がある。 - メリット
より直感的で読みやすい。
.container :is(.text, .highlight) {
color: blue;
}
カンマで複数のセレクタを結合
- デメリット
条件が複雑になると冗長になる可能性がある。 - メリット
シンプルで分かりやすい。
.container .text, .container .highlight {
color: blue;
}
:not() 擬似クラスと組み合わせる
- メリット
特定の要素を除外したい場合に有効。
.container .text:not(.highlight) {
color: blue;
}
基本的な組み合わせ方
- 擬似クラス
要素の状態や位置などを指定します。a:hover { ... }
- 属性セレクタ
要素の属性を指定します。a[href="#"] { ... }
- 兄弟セレクタ
兄弟要素の関係を指定します。+
: 直後の兄弟要素~
: 以降のすべての兄弟要素
h2 + p { ... }
- 子孫セレクタ
親要素の子孫すべてを指定します。.parent .child { ... }
組み合わせの例
div.container p:first-child {
font-weight: bold;
}
.container
クラスのdiv
要素の子要素である最初の<p>
タグに太字を適用します。
CSS セレクタの優先順位
- 子セレクタ、兄弟セレクタなど
- 擬似クラスと擬似要素
:hover, ::before など - 属性セレクタ
[attribute] の形式 - クラスセレクタ
.class の形式 - IDセレクタ
#id の形式 - インラインスタイル
HTML 要素の style 属性で指定されたスタイル - !important
最も優先されますが、乱用は避けるべきです。
注意
- できるだけシンプルなセレクタで表現するように心がけましょう。
- セレクタが複雑になると、ブラウザのレンダリング速度に影響を与える可能性があります。
CSS セレクタは、HTML 要素にスタイルを適用するための強力なツールです。様々な組み合わせ方によって、複雑なレイアウトやデザインを実現することができます。状況に応じて、適切なセレクタを選び、効率的なスタイルシートを作成しましょう。
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