HTML、HTTP、Webアプリケーションにおける最大同時HTTP接続数
ブラウザにおける最大同時HTTP接続数
ブラウザがWebサイトにアクセスする際、画像やJavaScriptファイルなど複数のリソースをダウンロードする必要があります。これらのダウンロードは同時に行われ、それぞれ独立したHTTP接続を使用します。しかし、ブラウザは同時に処理できるHTTP接続数に制限を設けています。これが最大同時HTTP接続数と呼ばれるものです。
影響
最大同時HTTP接続数が少ないと、Webサイトの読み込み速度が遅くなります。特に、画像やJavaScriptファイルが多いWebサイトでは顕著です。
デフォルト値
一般的なブラウザのデフォルト値は以下の通りです。
- Chrome: 6
- Firefox: 6
- Edge: 6
- Safari: 6
変更方法
ブラウザの設定を変更することで、最大同時HTTP接続数を増やすことができます。ただし、接続数を増やすとサーバーの負荷が増加するため、注意が必要です。
変更方法の詳細
- Chrome:
- アドレスバーに
chrome://flags/#max-parallel-http-connections
と入力します。 Maximum parallel HTTP connections per host
の値を変更します。- ブラウザを再起動します。
- アドレスバーに
- Firefox:
- アドレスバーに
about:config
と入力します。 network.http.max-persistent-connections-per-server
を検索します。- 値をダブルクリックして変更します。
- アドレスバーに
- Safari:
- Safariの環境設定を開きます。
詳細
タブをクリックします。ネットワーク
欄の最大同時接続数
を変更します。
補足
- 最大同時HTTP接続数は、Webサイトのパフォーマンスだけでなく、サーバーの負荷にも影響を与えます。
- 多くのWebサイトは、6程度の同時接続数でも十分に動作します。
- 接続数を増やす場合は、サーバーの性能を考慮する必要があります。
最大同時HTTP接続数を変更するサンプルコード
// Chromeの場合
chrome.webRequest.onBeforeRequest.addListener(
function(details) {
if (details.method === "GET") {
details.requestHeaders.push({
name: "Connection",
value: "keep-alive"
});
}
return {requestHeaders: details.requestHeaders};
},
{urls: ["<all_urls>"]},
["blocking"]
);
// Firefoxの場合
var xhr = new XMLHttpRequest();
xhr.open("GET", "https://www.example.com/");
xhr.setRequestHeader("Connection", "keep-alive");
xhr.send();
// Edgeの場合
var xhr = new XMLHttpRequest();
xhr.open("GET", "https://www.example.com/");
xhr.setRequestHeader("Connection", "keep-alive");
xhr.send();
// Safariの場合
var xhr = new XMLHttpRequest();
xhr.open("GET", "https://www.example.com/");
xhr.setRequestHeader("Connection", "keep-alive");
xhr.send();
注意
- 上記のコードはサンプルであり、実際の使用には修正が必要となる場合があります。
- ブラウザの設定を変更する前に、必ずバックアップを取るようにしてください。
最大同時HTTP接続数を変更する他の方法
HTTP/2を使用する
HTTP/2は、HTTP/1.1の後継となる通信プロトコルです。HTTP/2では、1つの接続で複数のリクエストを処理できるため、最大同時HTTP接続数を減らすことができます。
HTTP/2を使用するメリット
- 最大同時HTTP接続数を減らすことができる
- 接続のヘッダー情報を削減できる
- リクエストの優先順位を付けられる
- サーバー側もHTTP/2に対応している必要がある
CDNを使用する
CDN (Content Delivery Network) は、Webサイトの静的コンテンツを複数のサーバーに分散して配信するサービスです。CDNを使用することで、ユーザーの近くにあるサーバーからコンテンツを配信できるため、読み込み速度を向上させることができます。
CDNを使用するメリット
- 読み込み速度を向上させることができる
- サーバーの負荷を軽減できる
- 費用がかかる場合がある
画像を圧縮する
画像ファイルは、Webサイトのデータ量の多くを占めることがあります。画像を圧縮することで、データ量を減らし、読み込み速度を向上させることができます。
画像を圧縮するメリット
- データ量を減らすことができる
- 画質が低下する場合がある
不要なJavaScriptを削減する
JavaScriptは、Webサイトにインタラクティブな機能を追加するために使用されます。しかし、不要なJavaScriptは、読み込み速度を遅くする原因となります。
- Webサイトの機能が制限される場合がある
最大同時HTTP接続数は、Webサイトのパフォーマンスに影響を与える重要な設定です。上記の方法を参考に、最適な設定値を見つけてください。
html http web-applications