jQuery.ajax()における「async: false」の役割:同期処理と非同期処理の理解

2024-04-28

jQuery.ajax()における「async: false」の役割

非同期処理と同期処理

Webサイトの構築において、サーバーとの通信は不可欠です。従来、サーバーとの通信は同期処理で行われていました。これは、ブラウザがサーバーからのレスポンスを待ってから、次の処理に進むというものです。しかし、近年では非同期処理が主流になっています。非同期処理では、ブラウザはサーバーからのレスポンスを待たずに次の処理を進め、レスポンスを受信した時点で処理を続けます。

jQuery.ajax()関数には、asyncオプションが存在します。このオプションは、リクエストを非同期で行うかどうかを指定します。デフォルトではtrueに設定されており、非同期処理が行われます。一方、falseに設定すると、同期処理が行われます。

async: falseは、以下の状況で使用されます。

  • サーバーからのレスポンスが必須な処理を行う場合
  • 複数の非同期処理を順番に実行したい場合
  • レスポンスのサイズが小さい場合

しかし、async: falseの使用には以下のような注意点があります。

  • ブラウザがブロックされるため、ユーザーインターフェースが反応しなくなる可能性があります。
  • ネットワークが遅い場合、処理が完了するまでに時間がかかる可能性があります。

非同期処理の推奨

近年では、パフォーマンスとユーザーエクスペリエンスの向上のため、非同期処理が推奨されています。async: falseを使用する場合は、上記の注意点に十分に注意する必要があります。

代替手段

async: falseを使用する代わりに、以下の代替手段を検討することができます。

  • jQuery.Deferredオブジェクトを使用する
  • Promiseオブジェクトを使用する
  • コールバック関数を使用する

これらの代替手段は、async: falseよりも柔軟性があり、パフォーマンスとユーザーエクスペリエンスを向上させることができます。

async: falseは、特定の状況で使用できる便利なオプションですが、非同期処理の推奨事項と代替手段を理解しておくことが重要です。

補足

  • 本回答は、jQuery 1.8以降を対象としています。



jQuery.ajax()における「async: false」の使用例

以下のサンプルコードは、async: falseを使用して、サーバーからのレスポンスが必須な処理を行う例です。

$.ajax({
  url: '/data.json',
  async: false,
  success: function(data) {
    // サーバーからのレスポンスを処理する
    console.log(data);
  },
  error: function(error) {
    // エラー処理を行う
    console.error(error);
  }
});

// サーバーからのレスポンスが処理されるまで、次の処理に進まない
alert('処理完了');

このコードでは、/data.jsonというURLに非同期リクエストを送信します。asyncオプションをfalseに設定することで、同期処理が行われます。サーバーからのレスポンスが正常に受信された場合、successコールバック関数が実行され、レスポンスデータが処理されます。エラーが発生した場合、errorコールバック関数が実行され、エラー情報が出力されます。

alert('処理完了');の行は、サーバーからのレスポンスが処理されるまで実行されません。これは、async: falseによって、リクエストが完了するまでブラウザがブロックされるためです。

注意点

このコードは、あくまでもサンプルコードであり、実際の開発環境では状況に合わせて変更する必要があります。async: falseの使用は、パフォーマンスとユーザーエクスペリエンスに影響を与える可能性があるため、注意が必要です。




jQuery.ajax()における「async: false」の代替手段

前述の通り、async: falseの使用は、パフォーマンスとユーザーエクスペリエンスに悪影響を及ぼす可能性があるため、非同期処理が推奨されています。

async: falseの代替手段として、以下の方法が考えられます。

jQuery.Deferredオブジェクトを使用すると、非同期処理をより柔軟に制御することができます。Deferredオブジェクトには、resolve()reject()done()fail()などのメソッドが用意されており、これらのメソッドを使用して、処理の完了やエラー処理を行うことができます。

var deferred = $.ajax({
  url: '/data.json',
});

deferred.done(function(data) {
  // サーバーからのレスポンスを処理する
  console.log(data);
});

deferred.fail(function(error) {
  // エラー処理を行う
  console.error(error);
});

// 次の処理に進む
alert('処理完了');

このコードでは、$.ajax()関数を使用して、非同期リクエストを送信し、Deferredオブジェクトを取得します。その後、done()メソッドとfail()メソッドを使用して、処理の完了やエラー処理を定義します。これらの処理が完了した後、alert('処理完了');の行が実行されます。

Promiseオブジェクトは、非同期処理をより現代的に扱うための機能です。Deferredオブジェクトと同様に、Promiseオブジェクトを使用して、処理の完了やエラー処理を行うことができます。

fetch('/data.json')
  .then(function(response) {
    return response.json();
  })
  .then(function(data) {
    // サーバーからのレスポンスを処理する
    console.log(data);
  })
  .catch(function(error) {
    // エラー処理を行う
    console.error(error);
  })
  .finally(function() {
    // 常に実行される処理
    alert('処理完了');
  });

コールバック関数を使用して、非同期処理の完了を通知することができます。

$.ajax({
  url: '/data.json',
  success: function(data) {
    // サーバーからのレスポンスを処理する
    console.log(data);

    // 次の処理を実行する
    nextStep();
  },
  error: function(error) {
    // エラー処理を行う
    console.error(error);
  }
});

function nextStep() {
  // サーバーからのレスポンスが処理された後の処理
  alert('処理完了');
}

このコードでは、$.ajax()関数を使用して、非同期リクエストを送信し、successコールバック関数とerrorコールバック関数を定義します。successコールバック関数内では、サーバーからのレスポンスを処理し、nextStep()関数を呼び出して、次の処理を実行します。

async: falseの代替手段として、jQuery.Deferredオブジェクト、Promiseオブジェクト、コールバック関数の3つの方法を紹介しました。これらの方法を使用することで、より柔軟性とパフォーマンスの高い非同期処理を実現することができます。


jquery


jQueryでDropDownリストを自由自在に操る!オプション追加の3つのテクニック

方法1:append()メソッドを使う追加したいオプションのHTML要素を作成します。append()メソッドを使って、作成したHTML要素をDropDownリストの要素に追加します。追加したいオプションのデータオブジェクトを用意します。$.each()メソッドを使って、データオブジェクトをループ処理します。...


JavaScriptでフォームのEnterキー送信を防ぐ方法

HTMLフォームでは、Enterキーを押すと自動的に送信される仕組みになっています。しかし、場合によっては意図せずに送信されてしまうのを防ぎたいこともあります。そこで、jQueryを使ってEnterキーによる送信を防ぐ方法を紹介します。方法...


【コード付き】jQueryでinput type="file"をval('')、replaceWith()、reset()を使ってクリアする方法

ここでは、jQueryを使ってinput type="file"要素をクリアする方法を紹介します。最も簡単な方法は、val('')メソッドを使うことです。これは、input要素の値を空の文字列に設定します。このコードは、#file_inputというIDを持つinput type="file"要素を選択し、その値を空の文字列に設定します。...


【完全版】jQueryでクリックイベントを処理する3つの方法!.on() vs .click() vs ネイティブJS

jQueryの on('click') と click() はどちらも要素のクリックイベントに処理を割り当てるメソッドですが、いくつかの重要な違いがあります。イベントの対象click(): 既存の要素のみを対象とする。on('click'): 既存の要素だけでなく、今後追加される要素にもイベント処理を割り当てることができる。...


jQueryで簡単操作!要素の「top」と「left」属性を削除して、自由なレイアウトを実現

css()メソッドは、要素のCSSプロパティを取得したり設定したりするために使用されます。プロパティの値を空文字 "" に設定することで、そのプロパティを削除できます。このコードは、選択された要素(selector)から「top」と「left」プロパティを削除します。...


SQL SQL SQL SQL Amazon で見る



XMLHttpRequestとFetch APIを使いこなす

そこで登場したのが非同期通信です。非同期通信は、ユーザーがアクションを起こしてもページ全体を再読み込みすることなく、必要なデータのみをサーバーと通信で取得・更新する技術です。これにより、ユーザー操作のレスポンス向上やページ読み込み時間の短縮を実現できます。