Mongoose __v フィールド解説
Mongooseにおける「__v」フィールドの解説
Mongooseは、Node.jsアプリケーションでMongoDBとやりとりするためのオブジェクトデータモデリングツールです。このツールでは、MongoDBのドキュメントをJavaScriptオブジェクトとして扱うことができます。
その中で、「__v」フィールドは、Mongooseが内部的に管理するバージョン番号です。ドキュメントが更新されるたびに、このフィールドの値が増加します。
なぜこのフィールドが存在するのでしょうか?
- 履歴管理
ドキュメントがどのように変更されてきたかを追跡するために、このフィールドを利用することができます。 - 楽観的同時性制御 (Optimistic Concurrency Control)
複数のクライアントが同時に同じドキュメントを更新する場合、競合が発生する可能性があります。このフィールドを利用することで、更新前のバージョンと更新後のバージョンを比較し、競合を検出することができます。
使用例
const mongoose = require('mongoose');
const userSchema = new mongoose.Schema({
name: String,
age: Number
});
const User = mongoose.model('User', use rSchema);
// 新しいユーザーを作成
const newUser = new User({ name: 'John Doe', age: 30 });
newUser.save().then(user => {
console.log(user.__v); // 0
});
// ユーザーの年齢を更新
User.findByIdAndUpdate(newUser._id, { age: 31 }).then(user => {
console.log(user.__v); // 1
});
この例では、新しいユーザーを作成したときには「__v」フィールドの値は0です。その後、年齢を更新したときには、このフィールドの値が1に増加しています。
注意
- 場合によっては、このフィールドを削除したり、カスタマイズしたりすることもできます。
- 「__v」フィールドは、通常、アプリケーションのロジックには直接関係ありません。
const mongoose = require('mongoose');
// スキーマ定義
const userSchema = new mongoose.Schema({
name: String,
age: Number
});
// モデル作成
const User = mongoose.model('User', userSchema);
// 新しいユーザーを作成
const newUser = new User({ name: 'John Doe', age: 30 });
newUser.save().then(user => {
console.log(user.__v); // 0
});
// ユーザーの年齢を更新
User.findByIdAndUpdate(newUser._id, { age: 31 }).then(user => {
console.log(user.__v); // 1
});
解説
-
スキーマ定義
-
モデル作成
-
新しいユーザーの作成
User
モデルを使用して、新しいユーザーを作成します。save()
メソッドを使用して、データベースに保存します。- 保存されたユーザーの
__v
フィールドの値は0です。
-
ユーザーの年齢の更新
findByIdAndUpdate()
メソッドを使用して、ユーザーの年齢を更新します。- 更新されたユーザーの
__v
フィールドの値は1に増加しています。
カスタムバージョンフィールド:
- デメリット
- 手動での管理が必要。
- 競合検出のロジックを実装する必要がある。
- メリット
- より柔軟なバージョン管理が可能。
- 特定の条件に基づいてバージョンを更新できる。
- 独自のバージョンフィールド
Mongooseのスキーマに独自のバージョンフィールドを追加し、更新時に手動でインクリメントすることができます。const userSchema = new mongoose.Schema({ name: String, age: Number, version: { type: Number, default: 0 } });
タイムスタンプ:
- デメリット
- 高精度な競合検出が難しい場合がある。
- メリット
- 自動更新。
- 履歴管理に適している。
- 更新日時
ドキュメントの更新日時を記録することで、バージョン管理と競合検出を行うことができます。const userSchema = new mongoose.Schema({ name: String, age: Number, updatedAt: { type: Date, default: Date.now } });
外部ライブラリ:
-
デメリット
- 依存関係が増える。
- 学習コストが必要。
-
- 複雑なロジックを簡素化。
- 豊富な機能を提供。
-
専用のライブラリ
バージョン管理や競合検出に特化したライブラリを使用することもできます。- 例:
mongoose-version
、mongoose-timestamp
- 例:
選択基準
- パフォーマンス
パフォーマンス要件を満たす手法を選ぶ。 - 複雑度
プロジェクトの規模やチームのスキルレベルを考慮する。 - ユースケース
必要な機能や要件に応じて選択する。
node.js mongodb mongoose