TypeScriptでwindowオブジェクト拡張
TypeScriptでwindow
オブジェクトに新しいプロパティを明示的に設定する方法
TypeScriptでは、window
オブジェクトに新しいプロパティを追加する際に、そのプロパティの型を指定することで、より安全かつ正確なコードを書くことができます。これを「明示的な設定」と呼びます。
方法
- 型宣言
window
オブジェクトの型を拡張するインターフェースを作成します。- 新しいプロパティを追加し、その型を指定します。
interface MyWindow extends Window {
myNewProperty: string;
}
declare var window: MyWindow;
- プロパティの追加
window.myNewProperty = "Hello, world!";
例
interface MyWindow extends Window {
myCustomFunction: () => void;
}
declare var window: MyWindow;
window.myCustomFunction = () => {
console.log("This is a custom function defined on the window object.");
};
ポイント
declare var window: MyWindow;
で、window
オブジェクトの型を宣言することで、TypeScriptコンパイラに新しい型を認識させます。- 新しいプロパティの型を指定することで、型チェックを行い、エラーを早期に検出できます。
- 拡張インターフェースを作成することで、
window
オブジェクトの型をカスタマイズできます。
注意
window
オブジェクトに追加するプロパティは、他のスクリプトからもアクセスできるため、命名には注意が必要です。window
オブジェクトはブラウザ環境でのみ存在します。Node.jsなどのサーバーサイド環境では使用できません。
interface MyWindow extends Window {
myNewProperty: string;
}
declare var window: MyWindow;
window.myNewProperty = "Hello, world!";
window.myNewProperty = "Hello, world!";
で、myNewProperty
プロパティに値を設定します。declare var window: MyWindow;
で、window
オブジェクトの型を宣言します。MyWindow
インターフェースでwindow
オブジェクトの型を拡張し、myNewProperty
という文字列型のプロパティを追加します。
例2: 関数型プロパティ
interface MyWindow extends Window {
myCustomFunction: () => void;
}
declare var window: MyWindow;
window.myCustomFunction = () => {
console.log("This is a custom function defined on the window object.");
};
window.myCustomFunction = () => { ... };
で、myCustomFunction
プロパティに関数を設定します。
例3: オブジェクト型プロパティ
interface MyWindow extends Window {
myObjectProperty: {
name: string;
age: number;
};
}
declare var window: MyWindow;
window.myObjectProperty = {
name: "John Doe",
age: 30
};
window.myObjectProperty = { ... };
で、myObjectProperty
プロパティにオブジェクトを設定します。
TypeScriptでwindow
オブジェクトを拡張する例
interface MyWindow extends Window {
// 新しいプロパティやメソッドを追加する
myNewProperty: string;
myCustomFunction: () => void;
myObjectProperty: {
name: string;
age: number;
};
}
declare var window: MyWindow;
- 拡張された
window
オブジェクトを使用して、新しいプロパティやメソッドにアクセスできます。 MyWindow
インターフェースでwindow
オブジェクトの型を拡張し、新しいプロパティやメソッドを追加します。
window
オブジェクトの代わりにglobalThis
オブジェクトを使用することで、より汎用的なコードを書くことができます。globalThis
オブジェクトは、ブラウザ環境とNode.js環境の両方で利用できるグローバルオブジェクトです。
interface MyGlobal extends Window {
myNewProperty: string;
}
declare var globalThis: MyGlobal;
globalThis.myNewProperty = "Hello, world!";
windowオブジェクトの型を直接拡張
- 拡張インターフェースを使用する方が、コードの可読性や保守性が向上します。
window
オブジェクトの型を直接拡張することもできますが、この方法はあまり推奨されません。
interface Window {
myNewProperty: string;
}
window.myNewProperty = "Hello, world!";
windowオブジェクトの型をモジュールで定義
window
オブジェクトの型をモジュールで定義し、他のモジュールからインポートすることで、型チェックを強化することができます。
// window.d.ts
interface Window {
myNewProperty: string;
}
// main.ts
import './window.d.ts';
window.myNewProperty = "Hello, world!";
- モジュールで
window
オブジェクトの型を定義する方法は、プロジェクトの規模が大きくなるにつれて、管理が複雑になることがあります。 window
オブジェクトの型を直接拡張する方法は、コードの可読性や保守性が低下する可能性があります。globalThis
オブジェクトを使用する場合、ブラウザ環境とNode.js環境で異なる型定義が必要になることがあります。
typescript