TypeScript可変長引数型シグネチャ

2024-10-24

TypeScriptで可変長引数を持つ関数の型シグネチャについて

TypeScriptでは、可変長引数を持つ関数の型を表現するために、rest parametertuple typeを使用します。

rest parameter


  • 説明
    関数の引数リストの最後に配置され、任意の数の引数を表します。
  • 構文
    ...args: type[]
function sum(...nums: number[]): number {
  return nums.reduce((acc, cur) => acc + cur, 0);
}

tuple type

  • 説明
    固定長の要素を持つ配列の型を表現します。
  • 構文
    [type, type, ...]
type NameAndAge = [string, number];

可変長引数を持つ関数の型シグネチャ

  • 説明
    argsはrest parameterで表される可変長引数の型、returnTypeは関数の戻り値の型です。
  • 構文
    (args: type[]) => returnType
function log(...args: any[]): void {
  console.log(args);
}

可変長引数とtuple typeの組み合わせ

  • 説明
    最初の引数は固定型、残りの引数は可変長引数として扱われます。
function greet(name: string, ...messages: string[]): void {
  console.log(`Hello, ${name}!`);
  for (const message of messages) {
    console.log(message);
  }
}



TypeScriptの可変長引数を持つ関数の型シグネチャの例を詳しく解説します

再度、基本的な概念をおさらい

  • 型シグネチャ
    関数の引数や戻り値の型を明示的に指定するための記述です。
  • tuple type
    長さが固定で、各要素の型が異なる配列の型です。[type1, type2, ...]のように記述します。
  • rest parameter
    関数に渡される任意の数の引数を一つの配列として受け取るための構文です。...args: type[]のように記述します。

具体的なコード例とその解説

すべての引数を合計する関数

function sum(...nums: number[]): number {
  return nums.reduce((acc, cur) => acc + cur, 0);
}
  • reduceメソッドを使って、nums配列のすべての要素を合計し、その結果を返します。
  • ...nums: number[]: 可変長引数numsnumber型の配列として受け取ります。

任意の数の文字列をコンソールに出力する関数

function log(...args: any[]): void {
  console.log(args);
}
  • console.logで、args配列の内容をそのまま出力します。
  • ...args: any[]: 任意の型の引数をargs配列として受け取ります。

名前と任意の数のメッセージを受け取る関数

function greet(name: string, ...messages: string[]): void {
  console.log(`Hello, ${name}!`);
  for (const message of messages) {
    console.log(message);
  }
}
  • nameを出力した後、messages配列の各要素を順番に出力します。
  • ...messages: string[]: 残りの引数はstring型のmessages配列として受け取ります。
  • name: string: 最初の引数はstring型のnameです。

異なる型の引数を受け取る関数(ジェネリックを用いた例)

function createElement<T>(tag: string, ...attributes: [string, T][]) {
  const element = document.createElement(tag);
  attributes.forEach(([name, value]) => {
    element.setAttribute(name, value);
  });
  return element;
}
  • attributes配列の各要素をforEachで処理し、setAttributeメソッドを使って要素に属性を設定します。
  • ...attributes: [string, T][]: 任意の数の属性を[string, T]型のタプル配列として受け取ります。Tはジェネリック型で、属性の値の型を表します。
  • tag: 要素のタグ名(string型)。
  • createElement関数は、HTML要素を作成する関数です。

TypeScriptの可変長引数を使うことで、柔軟な関数を作成することができます。特に、ジェネリックと組み合わせることで、より汎用的な関数を作ることができます。

重要なポイント

  • ジェネリックを使うことで、より汎用的な関数を作成することができます。
  • 型シグネチャを正しく記述することで、TypeScriptの型チェック機能を最大限に活用できます。
  • tuple typeは、長さが固定で、各要素の型が異なる配列の型です。
  • rest parameterは、関数に渡される任意の数の引数を一つの配列として受け取ります。

より詳しく知りたい場合は、以下のキーワードで検索してみてください。

  • TypeScript 関数型
  • TypeScript generic
  • TypeScript tuple type
  • TypeScript rest parameter



TypeScriptの可変長引数型シグネチャの代替方法

TypeScriptでは、可変長引数を持つ関数の型シグネチャを表現するために、主にrest parameterとtuple typeを使用します。しかし、これらの方法以外にも、いくつかの代替的なアプローチがあります。

オーバーロード

  • 概念
    同名の関数を複数の型シグネチャで定義し、引数の型に応じて適切な実装を選択する手法です。
function log(message: string): void;
function log(number: number): void;
function log(boolean: boolean): void;
function log(value: any): void {
  console.log(value);
}
  • 欠点
    関数の定義が冗長になる可能性があります。
  • 利点
    可変長引数を使用せずに、異なる引数の型に対応することができます。

ジェネリック型

  • 概念
    関数の引数や戻り値の型をパラメータ化し、さまざまな型に対応できるようにする手法です。
function log<T>(...args: T[]): void {
  console.log(args);
}
  • 利点
    柔軟性が高く、さまざまな型の引数を受け取ることができます。

インターフェース

  • 概念
    関数の型を抽象化し、複数の関数が共通の型を持つようにする手法です。
interface Logger {
  (message: string): void;
  (number: number): void;
  (boolean: boolean): void;
}

const log: Logger = (value: any) => {
  console.log(value);
};
  • 欠点
    インターフェースの定義が複雑になる可能性があります。
  • 利点
    関数の型を明確に定義し、コードの可読性を向上させることができます。

型ガード

  • 概念
    関数の引数の型を判定し、適切な処理を行う手法です。
function log(value: string | number | boolean): void {
  if (typeof value === 'string') {
    console.log(`String: ${value}`);
  } else if (typeof value === 'number') {
    console.log(`Number: ${value}`);
  } else if (typeof value === 'boolean') {
    console.log(`Boolean: ${value}`);
  } else {
    console.log(`Unknown type: ${value}`);
  }
}

typescript



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