TypeScript クラスの整数型プロパティ

2024-10-08

宣言時の型指定

class MyClass {
  // プロパティを整数型として宣言
  myIntegerProperty: number;
}
  • numberキーワードを使用することで、myIntegerPropertyが整数型であることを明示的に指定します。

型推論

class MyClass {
  // 型推論により整数型と推論される
  myIntegerProperty = 10;
}
  • 初期値が整数である場合、TypeScriptは自動的にその型を整数型と推論します。

readonly修飾子

class MyClass {
  // プロパティを整数型かつ読み取り専用として宣言
  readonly myIntegerProperty: number;
}
  • readonly修飾子を追加することで、プロパティの値を変更できなくなります。

型ガード

function isInteger(value: any): value is number {
  return typeof value === 'number' && Number.isInteger(value);
}

class MyClass {
  myProperty: any;

  // 型ガードを使用してプロパティの型を検証
  setMyProperty(value: any) {
    if (isInteger(value)) {
      this.myProperty = value;
    } else {
      throw new Error('プロパティは整数型でなければなりません');
    }
  }
}
  • 型ガードを使用して、プロパティに代入される値が整数型であることを確認できます。



TypeScript でクラスのプロパティを整数型として指定する例

class Person {
  // ageプロパティを整数型として宣言
  age: number;

  constructor(age: number) {
    this.age = age;
  }
}

const person1 = new Person(30); // ageに30を代入
console.log(person1.age); // 30が出力される
  • 解説
    • age: number で、age プロパティが number 型(数値型)であることを明示的に指定しています。
    • コンストラクターで age に値を代入する際、型が一致するためエラーになりません。
class Product {
  // 型推論により、priceプロパティは整数型と推論される
  price = 100;
}

const product1 = new Product();
console.log(product1.price); // 100が出力される
  • 解説
    • 初期値が数値であるため、TypeScript は自動的に price プロパティの型を number 型と推論します。
    • 明確な型指定をしなくても、コンパイラーが適切な型を割り当ててくれます。
class Circle {
  // radiusプロパティを整数型かつ読み取り専用として宣言
  readonly radius: number;

  constructor(radius: number) {
    this.radius = radius;
  }
}

const circle1 = new Circle(5);
// circle1.radius = 10; // エラー: 読み取り専用のため、値を変更できない
  • 解説
    • readonly を付けることで、一度設定された radius の値を変更できなくなります。
    • 定数のような扱いをしたいプロパティに有効です。
class User {
  id: number;
  name: string;

  // 引数の型をanyにして、型ガードでチェック
  setId(id: any) {
    if (typeof id === 'number') {
      this.id = id;
    } else {
      console.error('IDは数値でなければなりません');
    }
  }
}

const user1 = new User();
user1.setId(123); // 正しい値
user1.setId('abc'); // エラーメッセージが出力される
  • 解説
    • setId メソッドの引数を any 型にして、柔軟な値を受け付けます。
    • typeof id === 'number' で、引数が数値型であるかチェックし、安全に id プロパティに代入します。

インターフェースを使った型定義

interface PersonInterface {
  age: number;
  name: string;
}

class Person implements PersonInterface {
  age: number;
  name: string;

  constructor(age: number, name: string) {
    this.age = age;
    this.name = name;
  }
}
  • 解説
  • インターフェース
    型定義の再利用
  • 型ガード
    typeof やカスタムの型ガード関数で型をチェック
  • readonly
    読み取り専用のプロパティ
  • 型推論
    初期値から型を推論
  • 明示的な型指定
    : numbernumber 型を指定

これらの方法を組み合わせることで、TypeScript の型システムを活用し、より安全で保守性の高いコードを書くことができます。

  • 型エイリアス
    複雑な型に名前を付けて、コードの可読性を向上させます。
  • enum
    列挙型を使って、特定の値の集合を定義できます。
  • bigint
    より大きな整数を扱う場合は bigint 型を使用します。



interface IPerson {
  age: number;
  name: string;
}

class Person implements IPerson {
  // インターフェースの型定義に従ってプロパティを定義
  age: number;
  name: string;

  constructor(age: number, name: string) {
    this.age = age;
    this.name = name;
  }
}
  • デメリット
  • メリット
    • 型定義をクラスから分離することで、コードの再利用性と可読性を向上させます。
    • 複数のクラスで共通の型定義を共有できます。

型エイリアスによる簡潔な定義

type PersonType = {
  age: number;
  name: string;
};

class Person implements PersonType {
  // 型エイリアスで定義した型を使用
  age: number;
  name: string;

  // ...
}
  • デメリット
  • メリット

ジェネリクスを用いた柔軟な型定義

class MyClass<T> {
  value: T;

  constructor(value: T) {
    this.value = value;
  }
}

const myNumberClass = new MyClass<number>(10); // 整数型
const myStringClass = new MyClass<string>("hello"); // 文字列型
  • デメリット
    • コードが複雑になる可能性があります。
  • メリット

readonly と private を組み合わせたカプセル化

class Counter {
  private _count: number = 0;

  get count(): number {
    return this._count;
  }

  increment() {
    this._count++;
  }
}
  • デメリット
  • メリット

型アサーションによる型変換

class MyClass {
  value: any;

  setValue(value: any) {
    this.value = value as number; // 型アサーションでnumber型に変換
  }
}
  • デメリット
    • 型の安全性に関する保証が薄れます。
  • メリット
  • Mapped型
    配列やオブジェクトの要素の型を一括で変更したい場合に利用できます。
  • Intersection型
    複数の型の共通部分を取り出したい場合に利用できます。
  • Union型
    複数の型を許容したい場合に利用できます。

どの方法を選ぶべきか?

  • 柔軟性
    型アサーションが適していますが、慎重に使用する必要があります。
  • カプセル化
    readonly と private を組み合わせる方法が適しています。
  • 汎用性
    ジェネリクスが適しています。
  • 明確な型定義
    インターフェースや型エイリアスが適しています。

状況に応じて最適な方法を選択し、TypeScript の型システムを最大限に活用しましょう。

  • TypeScript の公式ドキュメントやコミュニティで最新の情報を収集することをおすすめします。
  • TypeScript の型システムは日々進化しており、新しい機能や書き方が登場しています。

キーワード
TypeScript, クラス, プロパティ, 整数型, 型指定, インターフェース, 型エイリアス, ジェネリクス, readonly, private, 型アサーション, Union型, Intersection型, Mapped型

関連する情報

  • Qiita や Zenn などの技術ブログ
  • TypeScript のコミュニティフォーラム
  • TypeScript の公式ドキュメント

typescript



TypeScript で enum を作る方法

TypeScriptでは、enumというキーワードを使用して、特定の値のセットを定義することができます。これは、定数や列挙型のような役割を果たします。この例では、Colorという名前のenumを定義しています。このenumは、Red、Green、Blueという3つの値を持ちます。これらの値は、数値として内部的に表現されます。...


TypeScript メソッドオーバーロード 解説

TypeScriptでは、同じ名前の関数を複数の異なるシグネチャで定義することで、メソッドオーバーロードを実現できます。これにより、入力パラメータの種類や数に応じて異なる処理を行うことができます。基本的な方法例注意点オペレータオーバーロード TypeScriptでは、C++やJavaのようなオペレータオーバーロードはサポートされていません。つまり、+、-、*などの演算子の挙動を独自に定義することはできません。...


Knockout.jsとTypeScriptでシンプルTodoアプリを作ってみよう

Knockout. js は、JavaScript フレームワークであり、DOM 操作とデータバインディングを容易にすることで、Web アプリケーション開発を簡素化します。TypeScript は、JavaScript の静的型付けスーパーセットであり、型安全性を向上させ、開発者の生産性を高めることができます。...


TypeScriptとJavaScriptの違いは?

TypeScriptは、JavaScriptのスーパーセットであり、JavaScriptに静的型付けの機能を追加したプログラミング言語です。つまり、TypeScriptのコードはJavaScriptのコードとしても実行できますが、TypeScriptでは変数や関数の型を明示的に指定することができます。...


JavaScriptとTypeScriptにおけるオープンエンド関数引数

この例では、sum関数は. ..numbersという引数を受け取ります。...演算子は、渡された引数を配列に変換します。そのため、numbers変数には、呼び出し時に渡されたすべての数値が格納されます。TypeScriptでは、引数の型も指定できます。この例では、sum関数はnumber型の引数のみを受け取るように定義されています。...



SQL SQL SQL SQL Amazon で見る



【徹底解説】JavaScriptとTypeScriptにおけるswitch文で同じコードを実行する2つの方法と注意点

この場合、以下の 2 つの方法で実現することができます。上記の例では、value が 1 または 3 の場合、console. log("値は 1 または 3 です"); が実行されます。同様に、value が 2 または 4 の場合、console


サンプルコードで解説! TypeScript で jQuery Autocomplete を使いこなす

jQuery の型定義ファイルの導入TypeScript で jQuery を利用するために、型定義ファイルが必要です。型定義ファイルは、jQuery の関数やプロパティの型情報を提供し、TypeScript の IntelliSense 機能でオートコンプリートやエラーチェックを有効にします。


軽量で効率的な TypeScript コード: 最小化の重要性とベストプラクティス

そこで、TypeScriptを最小化と呼ばれる手法でコンパイルすることで、コードサイズを削減し、実行速度を向上させることができます。最小化は、コメントや空白などの不要な文字列を削除し、変数名を短縮するなどの処理を行います。TypeScriptを最小化する方法


TypeScriptでHTMLElementの型アサート

TypeScriptでは、HTMLElementの型をアサートして、その要素に存在するメソッドやプロパティにアクセスすることができます。アサートは、変数に特定の型があることをコンパイラに伝えるための方法です。アサートの構文ここで、typeはアサートする型、expressionはアサートしたい値です。


TypeScript型定義ファイル作成ガイド

TypeScriptでJavaScriptライブラリを型付けするTypeScriptは、JavaScriptに静的型付け機能を追加する言語です。既存のJavaScriptライブラリをTypeScriptで使用するためには、そのライブラリの型定義ファイル(.d.tsファイル)を作成する必要があります。