インターフェース、型エイリアス、抽象クラス:抽象メソッド宣言方法の比較

2024-04-02

TypeScriptで抽象メソッドを宣言する方法

抽象メソッドの宣言方法

抽象メソッドを宣言するには、abstract キーワードを使用します。

// 抽象クラス
abstract class Animal {
  // 抽象メソッド
  abstract makeSound(): void;

  // 通常のメソッド
  move(): void {
    console.log('移動する');
  }
}

// 子クラス
class Dog extends Animal {
  // 抽象メソッドの実装
  makeSound(): void {
    console.log('ワンワン');
  }
}

上記の例では、Animal クラスは抽象クラスであり、makeSound() メソッドは抽象メソッドとして宣言されています。抽象メソッドには、戻り値の型メソッド名のみを記述します。

子クラス DogAnimal クラスを継承し、makeSound() メソッドを実装しています。抽象メソッドを実装していない場合、コンパイルエラーが発生します。

抽象メソッドを使用する利点は以下の通りです。

  • コードの再利用性向上: 抽象メソッドは、共通の動作を抽象化し、子クラスで具体的な処理を実装することでコードの再利用性を向上させることができます。
  • インターフェースとの違い: インターフェースは抽象メソッドのみを定義する型ですが、抽象クラスは抽象メソッドだけでなく、通常のメソッドやプロパティも定義することができます。
  • 型安全性: 抽象メソッドは、子クラスで必ず実装される必要があるため、型安全性を向上させることができます。

抽象メソッドの注意点

  • 抽象クラスは直接インスタンス化できない: 抽象クラスは抽象メソッドを定義するため、直接インスタンス化することはできません。
  • 抽象メソッドは必ず実装する必要がある: 抽象メソッドは、子クラスで必ず実装する必要があります。



// 抽象クラス
abstract class Animal {
  // 抽象メソッド
  abstract makeSound(): void;

  // 通常のメソッド
  move(): void {
    console.log('移動する');
  }
}

// 子クラス
class Dog extends Animal {
  // 抽象メソッドの実装
  makeSound(): void {
    console.log('ワンワン');
  }
}

// 子クラス
class Cat extends Animal {
  // 抽象メソッドの実装
  makeSound(): void {
    console.log('ニャー');
  }
}

// 使用例
const dog = new Dog();
dog.makeSound(); // ワンワン
dog.move(); // 移動する

const cat = new Cat();
cat.makeSound(); // ニャー
cat.move(); // 移動する
  • Animal 抽象クラスは makeSound() 抽象メソッドと move() 通常メソッドを定義しています。
  • Dog 子クラスは Animal 抽象クラスを継承し、makeSound() 抽象メソッドを実装しています。

main 関数では、Dog クラスと Cat クラスのインスタンスを作成し、makeSound() メソッドと move() メソッドを呼び出しています。

抽象メソッドを使用することで、共通の動作を抽象化し、子クラスで具体的な処理を実装することができます。




抽象メソッドを宣言する他の方法

インターフェースは、抽象メソッドのみを定義する型です。

// インターフェース
interface Animal {
  makeSound(): void;

  move(): void;
}

// クラス
class Dog implements Animal {
  makeSound(): void {
    console.log('ワンワン');
  }

  move(): void {
    console.log('移動する');
  }
}
  • コードの簡潔化: インターフェースは抽象メソッドのみを定義するため、コードを簡潔化することができます。
  • 複数のインターフェースを組み合わせる: 複数のインターフェースを組み合わせることで、より複雑な型を定義することができます。

型エイリアスを使用して、抽象メソッドを含む型の別名を作成することができます。

// 型エイリアス
type Animal = {
  makeSound(): void;

  move(): void;
};

// クラス
class Dog implements Animal {
  makeSound(): void {
    console.log('ワンワン');
  }

  move(): void {
    console.log('移動する');
  }
}
  • コードの可読性向上: 型エイリアスを使用して、コードの意味をより明確にすることができます。
  • 型名の再利用: 型エイリアスを使用して、型名を再利用することができます。
  • 抽象メソッドのみを定義したい場合は、インターフェースを使用するのがおすすめです。
  • 抽象クラスと抽象メソッドを組み合わせたい場合は、abstract キーワードを使用するのがおすすめです。

それぞれの方法の利点と欠点を理解した上で、状況に合った方法を選択してください。


typescript abstract-class abstract


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