【初心者向け】TypeScriptをHTMLに埋め込む3つの方法とは?メリット・デメリットも比較

2024-07-27

HTMLドキュメントにTypeScriptコードを埋め込む方法

<script>タグを使用する

これは最も簡単で基本的な方法です。HTMLドキュメントの<head>または<body>セクション内に<script>タグを追加し、type属性を"text/typescript"に設定します。その後、TypeScriptコードをタグ内に直接記述します。

<!DOCTYPE html>
<html>
<head>
  <title>TypeScript Example</title>
  <script type="text/typescript">
    function greet(name: string): string {
      return `Hello, ${name}!`;
    }

    const message = greet('TypeScript');
    console.log(message);
  </script>
</head>
<body>
</body>
</html>

この方法の利点は、シンプルでわかりやすいことです。しかし、コードが長くなったり複雑になったりすると、メンテナンスが難しくなるという欠点があります。

TypeScriptコンパイラを使用する

TypeScriptコンパイラを使用すると、TypeScriptコードをJavaScriptコードにトランスパイルしてから、HTMLドキュメントに埋め込むことができます。これにより、コードをより整理し、メンテナンスしやすくなります。

以下の手順で、TypeScriptコンパイラを使用してHTMLドキュメントにTypeScriptコードを埋め込むことができます。

  1. TypeScriptコンパイラ(例:tsc)をインストールします。
  2. TypeScriptコードを.tsファイルに保存します。
  3. 以下のコマンドを実行して、TypeScriptコードをJavaScriptコードにトランスパイルします。
tsc <input.ts> --outDir <output.js>
  1. HTMLドキュメントに<script>タグを追加し、src属性を使用してトランスパイルされたJavaScriptファイルを指定します。
<!DOCTYPE html>
<html>
<head>
  <title>TypeScript Example</title>
  <script src="output.js"></script>
</head>
<body>
</body>
</html>

この方法の利点は、コードをより整理し、メンテナンスしやすくできることです。また、TypeScriptのすべての機能を利用することができます。一方、tscコマンドを手動で実行する必要があるという欠点があります。

上記以外にも、以下のような方法でHTMLドキュメントにTypeScriptコードを埋め込むことができます。

  • BrowserifyWebpackなどのビルドツールを使用する
  • TypeScript拡張機能を使用する

注意点

HTMLドキュメントにTypeScriptコードを埋め込む場合、以下の点に注意する必要があります。

  • ブラウザは古いバージョンのJavaScriptエンジンを搭載している可能性があるため、すべてのブラウザでTypeScriptコードが動作するとは限りません。
  • TypeScriptコードをデバッグするには、専用のデバッグツールが必要となります。



function greet(name: string): string {
  return `Hello, ${name}!`;
}

const message = greet('TypeScript');
console.log(message);
tsc greet.ts --outDir output

HTMLドキュメント(index.html)

<!DOCTYPE html>
<html>
<head>
  <title>TypeScript Example</title>
  <script src="output/greet.js"></script>
</head>
<body>
</body>
</html>

説明

  1. 最初のTypeScriptコード(greet.ts)は、greetという名前の関数を定義します。この関数は、nameというパラメータ(文字列型)を受け取り、Hello, ${name}!という文字列を返します。次に、messageという変数にgreet関数を呼び出し、引数として"TypeScript"を渡します。最後に、console.logを使用してmessage変数の値を出力します。
  2. 次のコマンドは、tscコンパイラを使用して、greet.tsファイルをoutputディレクトリ内のgreet.jsファイルにトランスパイルします。
  3. 最後のHTMLドキュメント(index.html)は、<script>タグを使用して、トランスパイルされたJavaScriptファイル(greet.js)をロードします。
Hello, TypeScript!



package.json

{
  "name": "typescript-example",
  "version": "1.0.0",
  "main": "index.html",
  "devDependencies": {
    "browserify": "^17.0.0",
    "tsify": "^5.0.0"
  },
  "scripts": {
    "start": "browserify index.ts -o bundle.js"
  }
}

index.ts

// ... (上記と同じTypeScriptコード)
<!DOCTYPE html>
<html>
<head>
  <title>TypeScript Example</title>
  <script src="bundle.js"></script>
</head>
<body>
</body>
</html>

この例では、package.jsonファイルには、BrowserifyとTsify(TypeScriptをJavaScriptに変換するためのツール)のdevDependenciesが指定されています。scriptsセクションには、startスクリプトが定義されており、これはbrowserifyコマンドを使用してTypeScriptコードをbundle.jsというJavaScriptファイルにバンドルします。index.htmlファイルは、バンドルされたJavaScriptファイルをロードします。

Visual Studio Codeなどのコードエディタには、TypeScript拡張機能が用意されています。これらの拡張機能を使用すると、HTMLドキュメント内でTypeScriptコードを記述し、リアルタイムでブラウザでプレビューすることができます。

Visual Studio Code用のTypeScript拡張機能

これらの拡張機能を使用するには、まず拡張機能をインストールする必要があります。次に、HTMLドキュメント内に.ts拡張子のファイルを保存し、TypeScriptコードを記述します。コードエディタは、TypeScriptコードを自動的に検出し、エラーチェックや補完機能を提供します。また、Ctrl+F5キーを押すことで、ブラウザでプレビューすることができます。

  • シンプルでわかりやすい方法が必要な場合は、<script>タグを使用する方法がおすすめです。
  • コードをより整理し、メンテナンスしやすくしたい場合は、TypeScriptコンパイラを使用する方法がおすすめです。
  • より複雑なプロジェクトで、コードをバンドルする必要がある場合は、BrowserifyWebpackなどのビルドツールを使用する**方法がおすすめです。
  • リアルタイムでブラウザでプレビューしたい場合は、TypeScript拡張機能を使用する方法がおすすめです。

typescript



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