【サンプルコード付き】AngularJSで$scope.$emitと$scope.$onを用いたイベント通信のすべて

2024-04-13

JavaScriptとAngularJSにおける$scope.$emitと$scope.$onの理解

$scope.$emit

$scope.$emitは、イベントを発行するメソッドです。イベントは、あるスコープで発生し、親スコープへ伝達されます。親スコープでイベントを処理したい場合は、$scope.$onメソッドを使用してイベントリスナーを登録する必要があります。

$scope.$emitメソッドの構文は以下の通りです。

$scope.$emit(eventName, eventData);
  • eventName: 発行するイベント名
  • eventData: イベントに関連するデータ

$scope.$emit('userLoggedIn', {userId: 1234});

このコードは、userLoggedInというイベントを発行し、イベントデータとしてuserId: 1234を渡します。

$scope.$on

$scope.$onは、イベントリスナーを登録するメソッドです。イベントリスナーは、特定のイベントが発生したときに実行される関数を定義します。

$scope.$on(eventName, eventListener);
  • eventListener: イベント発生時に実行される関数
$scope.$on('userLoggedIn', function(event, eventData) {
  console.log('User logged in:', eventData.userId);
});

このコードは、userLoggedInイベントが発生したときに実行される関数eventListenerを登録します。eventListenerは、イベントオブジェクトとイベントデータを受け取り、コンソールにUser logged in:とイベントデータのuserIdを出力します。

$scope.$emitと$scope.$onの使い分け

$scope.$emit$scope.$onは、異なるスコープ間で通信を行うために使用されます。$scope.$emitはイベントを発行し、$scope.$onはイベントリスナーを登録します。

$scope.$emitは、イベントを発行するスコープで呼び出します。$scope.$onは、イベントを処理したいスコープで呼び出し、イベントリスナーを登録します。

// 子スコープでイベントを発行
$scope.$emit('userLoggedIn', {userId: 1234});

// 親スコープでイベントリスナーを登録
$scope.$on('userLoggedIn', function(event, eventData) {
  console.log('User logged in:', eventData.userId);
});

このコードでは、子スコープでuserLoggedInイベントを発行し、親スコープでイベントリスナーを登録しています。イベントが発生すると、イベントリスナーが実行され、コンソールにUser logged in:とイベントデータのuserIdが出力されます。

$scope.$emit$scope.$onは、AngularJSアプリケーションで異なるスコープ間で通信を行うために不可欠な機能です。これらの機能を理解することで、AngularJSアプリケーションの設計と開発をより効率的に進めることができます。

  • $scope.$broadcast:イベントを子スコープへ伝達するメソッド
  • $rootScope:アプリケーション全体にわたってイベントを伝達するスコープ
  • $destroy:イベントリスナーを削除するメソッド

これらの機能についても理解を深めることで、より高度なAngularJSアプリケーションを開発することができます。




index.html

<!DOCTYPE html>
<html ng-app="myApp">
<head>
  <title>AngularJS Example</title>
  <script src="https://ajax.googleapis.com/ajax/libs/angularjs/1.7.2/angular.min.js"></script>
  <script src="app.js"></script>
</head>
<body>
  <div ng-controller="MyController">
    <h1>User Login</h1>
    <button ng-click="login()">Login</button>
    <div ng-if="isLoggedIn">
      <p>Welcome, {{user.name}}!</p>
    </div>
  </div>
</body>
</html>

app.js

angular.module('myApp', [])
  .controller('MyController', function($scope) {
    $scope.user = {
      name: 'John Doe'
    };

    $scope.isLoggedIn = false;

    $scope.login = function() {
      $scope.isLoggedIn = true;
      $scope.$emit('userLoggedIn', {userId: 1234});
    };

    $scope.$on('userLoggedIn', function(event, eventData) {
      console.log('User logged in:', eventData.userId);
    });
  });

このコードは、ユーザーログイン機能を実装する簡単なAngularJSアプリケーションです。

動作

  1. ユーザーが「Login」ボタンをクリックすると、login関数を実行します。
  2. login関数は、isLoggedInプロパティをtrueに設定し、userLoggedInイベントを発行します。
  3. userLoggedInイベントが発生すると、$scope.$onで登録されたイベントリスナーが実行されます。
  4. イベントリスナーは、コンソールにUser logged in:とイベントデータのuserIdを出力します。

この例では、userLoggedInイベントを使用して、ユーザーログインを他のコンポーネントに通知しています。$scope.$emit$scope.$onを使用することで、異なるスコープ間で簡単に通信することができます。

補足

  • このサンプルコードは、AngularJS 1.7.2を使用して実装されています。
  • ng-appディレクティブを使用して、AngularJSアプリケーションを定義しています。
  • ng-controllerディレクティブを使用して、コントローラーを定義しています。
  • ng-ifディレクティブを使用して、条件付きで要素を表示しています。
  • ng-clickディレクティブを使用して、ボタンクリックイベントを処理しています。

このサンプルコードを参考に、$scope.$emit$scope.$onを使用して、独自のAngularJSアプリケーションを作成することができます。




$scope.$emitと$scope.$onの代替方法

$rootScopeは、アプリケーション全体にわたってイベントを伝達するスコープです。$scope.$emitで発行されたイベントは、デフォルトでは子スコープのみ伝達されますが、$rootScopeを使用して発行すれば、アプリケーション全体に伝達することができます。

利点

  • アプリケーション全体にわたってイベントを伝達できる
  • コードが簡潔になる

欠点

  • イベントが不要なスコープにも伝達されてしまう可能性がある
  • デバッグが難しくなる可能性がある
$rootScope.$emit('userLoggedIn', {userId: 1234});

カスタムイベントは、独自の名前を付けたイベントです。$scope.$emit$scope.$onを使用して、カスタムイベントを発行および処理することができます。

  • コードが読みやすくなる
  • $scope.$emit$scope.$onを使用するよりも冗長になる
  • イベント名が重複する可能性がある
$scope.$emit('myCustomEvent', {userId: 1234});

$scope.$on('myCustomEvent', function(event, eventData) {
  console.log('My custom event:', eventData.userId);
});

サービスを利用する

サービスは、アプリケーション内で共有できるオブジェクトです。サービスを使用して、イベントを発行および処理することができます。

  • コードのテストが容易になる
  • コードの再利用性が向上する
angular.module('myApp')
  .service('eventService', function() {
    this.emitUserLoggedIn = function(userId) {
      this.$emit('userLoggedIn', {userId: userId});
    };

    this.onUserLoggedIn = function(callback) {
      this.$on('userLoggedIn', callback);
    };
  });

angular.controller('MyController', function($scope, eventService) {
  $scope.login = function() {
    eventService.emitUserLoggedIn(1234);
  };

  eventService.onUserLoggedIn(function(event, eventData) {
    console.log('User logged in:', eventData.userId);
  });
});

RxJSを利用する

RxJSは、Reactive Extensions for JavaScriptの略称で、非同期処理を扱うためのライブラリです。RxJSを使用して、イベントを発行および処理することができます。

  • 複雑なイベント処理を容易にする
  • コードがテストしやすい
  • 習得に時間がかかる
  • コードが読みづらくなる可能性がある
const { Observable, Subject } = RxJS;

const userLoggedInSubject = new Subject();

$scope.login = function() {
  userLoggedInSubject.next({userId: 1234});
};

userLoggedInSubject.subscribe(eventData => {
  console.log('User logged in:', eventData.userId);
});

$scope.$emit$scope.$onは、AngularJSにおけるイベント通信の基本的な方法ですが、状況に応じて他の方法も検討することができます。それぞれの方法の利点と欠点を理解し、適切な方法を選択することが重要です。

  • 上記以外にも、AngularJSにおけるイベント通信にはさまざまな方法があります。
  • 最新のAngularでは、コンポーネント間通信に推奨される方法が変化しています。
  • 詳細については、AngularJSの公式ドキュメントを参照してください。

javascript angularjs


jQuery.each()ループ:ループ処理を自在に操るスキップとフィルタリング

このページでは、jQuery. each()ループで次のイテレーションにスキップする方法について、いくつか例を交えて解説します。最も簡単な方法は、return falseを使用することです。return falseは、ループの現在のイテレーションを終了し、次のイテレーションにスキップすることを意味します。...


JavaScriptエンジンとネイティブモジュールの力でさらに加速するパフォーマンス

しかし、Node. js内部では、非同期 I/O 操作を処理するためにワーカースレッドと呼ばれるスレッドが利用されます。一見すると、スレッドベースの言語と変わらないように見えますが、Node. js が高速な理由は以下の点にあります。イベントループによる効率的な処理...


Promise.allを使ってArray.forEachと非同期処理を並行実行する

非同期処理とは、プログラムが処理を続けながら、別の処理を同時に実行する仕組みです。例えば、API へのリクエストやファイルの読み込みなど、完了までに時間がかかる処理を非同期で行うことで、プログラム全体の処理速度を向上させることができます。Array...


【初心者向け】jQueryで探したい要素を確実にゲット!属性セレクタの決定版

属性セレクタを使う最も基本的な方法は、属性セレクタを使うことです。属性セレクタは、要素の属性名と属性値を指定することで、その属性を持つ要素を選択することができます。filter() メソッドを使う方法もあります。filter() メソッドは、既存の jQuery オブジェクトに対して、条件を満たす要素だけを抽出することができます。...


【保存版】Reactにおけるinput要素のdefaultValueとstateの更新:解決策とベストプラクティス

Reactにおいて、フォーム部品の初期値を設定するために defaultValue プロパティがしばしば使用されます。しかし、state を使って動的に値を更新する場合、defaultValue が常に最新の状態を反映しないという問題が発生することがあります。...


SQL SQL SQL SQL Amazon で見る



AngularJS:別のコントローラーを呼び出してコードをスッキリさせよう!

$scopeを使用する$broadcast イベントを使用する // コントローラーA $scope. $broadcast('myEvent', data); // コントローラーB $scope. $on('myEvent', function(event