【超解説】Node.js モジュールテスト:モック、改造、デバッガ、カバレッジ…を使いこなせ!
Node.js モジュールの内部関数 (非公開関数) にアクセスしてテストする方法
しかし、テストコードにおいては、モジュールの内部動作を理解し、非公開関数を含むすべてのコードを検証することが重要です。そこで、この記事では、Node.js モジュールの内部関数にアクセスしてテストする方法をいくつか紹介します。
モジュールオブジェクトのプロパティを直接操作する
最も簡単な方法は、モジュールオブジェクトのプロパティを直接操作することです。モジュールをロードすると、そのモジュールオブジェクトが require
関数によって返されます。このオブジェクトには、公開関数だけでなく、非公開関数を含むモジュールのすべてのプロパティとメソッドにアクセスすることができます。
const myModule = require('./my-module');
// 内部関数に直接アクセス
const internalFunction = myModule._internalFunction;
// 内部関数をテスト
internalFunction(10, 20); // 30 を返す
注意点
- テストコードがモジュールの内部実装に依存してしまうため、コードの保守性が低下する可能性があります。
- この方法は、モジュールの内部実装に依存するため、モジュールのバージョンが変更されると動作しなくなる可能性があります。
モジュールモックを使用する
モジュールモックは、テスト対象のモジュールの代わりに使用されるダミーモジュールです。モジュールモックを使用することで、内部関数を含むモジュールのすべての動作をシミュレートすることができます。
const mockMyModule = require('mock-require');
// 内部関数をモックする
mockMyModule('./my-module', {
_internalFunction: (a, b) => {
// 内部関数のロジックをモックする
return a + b;
}
});
const myModule = require('./my-module');
// 内部関数をテスト
myModule.internalFunction(10, 20); // 30 を返す
- モジュールモックを使用すると、テスト対象のモジュールの実際の動作が隠れてしまう可能性があります。
- モジュールモックの設定が複雑になる場合があります。
テスト対象のモジュールを改造する
最後の手段として、テスト対象のモジュールを改造し、内部関数を公開関数として定義する方法があります。ただし、この方法はモジュールのソースコードを変更するため、最終手段としてのみ使用するべきです。
// my-module.js
module.exports = {
publicFunction: function() {
// ...
},
internalFunction: function(a, b) {
return a + b;
}
};
- モジュールのバージョン管理が複雑になる可能性があります。
- モジュールのソースコードを変更することで、モジュールの動作が変更される可能性があります。
Node.js モジュールの内部関数にアクセスしてテストするには、いくつかの方法があります。それぞれの方法には利点と欠点があるため、状況に応じて適切な方法を選択する必要があります。
// my-module.js
module.exports = {
publicFunction: function(a, b) {
return this._internalFunction(a, b);
},
_internalFunction: function(a, b) {
return a + b;
}
};
// test.js
const myModule = require('./my-module');
// 内部関数に直接アクセス
const internalFunction = myModule._internalFunction;
// 内部関数をテスト
internalFunction(10, 20); // 30 を返す
- 最後に、内部関数をテストして、期待通りの結果を返すことを確認します。
- その後、
myModule
オブジェクトから_internalFunction
プロパティに直接アクセスして、内部関数にアクセスします。 test.js
テストコードでは、require
関数を使用してmy-module
モジュールをロードします。publicFunction
関数は_internalFunction
関数を内部的に呼び出し、その結果を返します。my-module.js
モジュールには、publicFunction
という公開関数と_internalFunction
という非公開関数があります。
// my-module.js
module.exports = {
publicFunction: function(a, b) {
return this._internalFunction(a, b);
},
_internalFunction: function(a, b) {
return a + b;
}
};
// test.js
const mockMyModule = require('mock-require');
const assert = require('chai').assert;
// 内部関数をモックする
mockMyModule('./my-module', {
_internalFunction: function(a, b) {
// 内部関数のロジックをモックする
assert.equal(a, 10, '内部関数に渡される最初の引数は 10 であるべきです');
assert.equal(b, 20, '内部関数に渡される 2 番目の引数は 20 であるべきです');
return 30;
}
});
const myModule = require('./my-module');
// publicFunction 関数を呼び出す
myModule.publicFunction(10, 20);
説明
- テストコードでは、
myModule.publicFunction
関数を呼び出して、内部関数がモックどおりに呼び出されることを確認します。 - アサーションを使用して、内部関数に渡される引数が期待通りであることを確認します。
- モジュールモックでは、
_internalFunction
関数をモックし、内部関数が呼び出されたときにアサーションを実行するようにします。 - この例では、
mock-require
モジュールを使用してモジュールモックを作成します。
// my-module.js
module.exports = {
publicFunction: function(a, b) {
return this._internalFunction(a, b);
},
_internalFunction: function(a, b) {
return a + b;
},
internalFunction: function(a, b) {
return this._internalFunction(a, b);
}
};
// test.js
const myModule = require('./my-module');
// internalFunction 関数をテスト
myModule.internalFunction(10, 20); // 30 を返す
- この例では、
my-module.js
モジュールを改造し、_internalFunction
関数をinternalFunction
という名前の公開関数として定義します。
デバッガを使用する
Node.js には、Chrome DevTools や Visual Studio Code など、さまざまなデバッガが用意されています。デバッガを使用することで、モジュールの内部状態をステップ実行し、変数や関数の値を検査することができます。
手順
- テスト対象のモジュールを実行します。
- デバッガを開き、モジュールのブレークポイントを設定します。
- ブレークポイントで停止したら、内部関数にアクセスして、その値を検査することができます。
- デバッガを使用すると、テストの実行速度が遅くなる可能性があります。
- デバッガを使用するには、デバッガツールの使用方法をある程度理解する必要があります。
Istanbul や JSCover などのコードカバレッジツールを使用する
Istanbul や JSCover などのコードカバレッジツールを使用すると、テスト対象のモジュールのどの行が実際に実行されたかを追跡することができます。この情報を使用して、内部関数がテストされているかどうかを確認することができます。
- コードカバレッジツールをインストールします。
- テスト対象のモジュールをコードカバレッジツールで実行します。
- コードカバレッジレポートを生成します。
- レポートを確認して、内部関数がカバレッジされているかどうかを確認します。
- コードカバレッジツールは、内部関数が実際に使用されているかどうかを保証するものではありません。
TDD (Test Driven Development) を使用する
TDD は、テストを最初に書いてからコードを書く開発手法です。TDD を使用することで、テスト対象のモジュールのすべての機能を網羅するテストを書くことを強制することができます。
- 内部関数をテストするテストを書きます。
- テストが合格するまで、モジュールのコードを書きます。
- テストが合格したら、コードをリファクタリングします。
- TDD は、すべての開発者にとって適しているわけではありません。
- TDD は、習得に時間がかかる場合があります。
一般的には、以下の方法がおすすめです。
- TDD (Test Driven Development) を使用する
テスト対象のモジュールのすべての機能を網羅するテストを書くことを強制することができます。 - Istanbul や JSCover などのコードカバレッジツールを使用する
内部関数がカバレッジされているかどうかを確認することができます。 - デバッガを使用する
内部関数をステップ実行し、その値を検査することができます。 - モジュールモックを使用する
内部関数をシミュレートし、テスト対象のモジュールの実際の動作を隠すことなくテストすることができます。
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