TypeScript プログラミング: その他の方法も探求しよう! "number" と "Number" の使い分けの幅を広げる

2024-04-15

Typescript プリミティブ型: "number"と"Number"の違い(TSCは大文字小文字を区別しない)

型の定義

  • number: プリミティブな数値型。整数と小数を表現できます。
  • Number: number 型のオブジェクトラッパー。number 型と同じ値を表現できますが、追加機能を提供します。

大文字小文字

TypeScript は、変数名や型名において大文字小文字を区別しません。つまり、"number" と "Number" は同じ型として扱われます。

let num: number = 10;
let Num: number = 20;

console.log(num); // 10
console.log(Num); // 20

型変換

number 型と Number 型の間で値を直接変換することはできません。しかし、暗黙的な型変換が発生する場合があります。

  • number から Number への暗黙的型変換: number 型の値を Number 型の変数に代入する場合、暗黙的に型変換されます。
  • Number から number への暗黙的型変換: Number 型の値を number 型の変数に代入する場合、暗黙的に型変換されます。ただし、Number 型のオブジェクトに固有のメソッドやプロパティは失われます。

メソッドとプロパティ

Number 型は、number 型とは異なり、以下のメソッドとプロパティを提供します。

  • toString() メソッド: 数値を文字列に変換します。
  • toFixed(n) メソッド: 数値を指定桁数まで固定小数点表記に変換します。
  • valueOf() メソッド: Number 型のオブジェクトをプリミティブな number 型に変換します。
  • isNaN(value) メソッド: 引数が NaN かどうかを判定します。

具体的な使い分け

一般的には、プリミティブな数値を表す場合は "number" 型を使用し、Number 型のメソッドやプロパティが必要な場合は "Number" 型を使用します。

例:

// プリミティブな数値を表す
let age: number = 30;
let price: number = 12.50;

// Number 型のメソッドを使用
let pi: Number = Math.PI;
console.log(pi.toFixed(2)); // 3.14

// Number 型のオブジェクトをプリミティブな number 型に変換
let numStr: string = pi.toString();
console.log(numStr); // 3.141592653589793

まとめ

  • "number" と "Number" はどちらも数値を表す型ですが、"Number" 型は number 型のオブジェクトラッパーであり、追加機能を提供します。



TypeScript サンプルコード

let num: number = 10; // プリミティブな数値型
let numObj: Number = new Number(10); // Number 型のオブジェクト
let num1: number = 10;
let Num2: number = 20;

console.log(num1); // 10
console.log(Num2); // 20
let num: number = 10;
let numObj: Number = num; // 暗黙的型変換

let numObj2: Number = new Number(20);
let num2: number = numObj2; // 暗黙的型変換 (メソッドやプロパティは失われる)
let num: number = 3.14159;
let numObj: Number = new Number(num);

console.log(numObj.toString()); // 3.14159
console.log(numObj.toFixed(2)); // 3.14
console.log(numObj.toLocaleString()); // 3.14159

console.log(Number.isNaN(NaN)); // true
console.log(Number.isFinite(Infinity)); // false
// プリミティブな数値を表す
let age: number = 30;
let price: number = 12.50;

// Number 型のメソッドを使用
let pi: Number = Math.PI;
console.log(pi.toFixed(2)); // 3.14

// Number 型のオブジェクトをプリミティブな number 型に変換
let numStr: string = pi.toString();
console.log(numStr); // 3.141592653589793

このサンプルコードは、"number" と "Number" 型の違いを理解するのに役立ちます。




TypeScriptで "number" と "Number" 型を使い分けるその他の方法

型注釈の明確化

変数や関数の引数、戻り値の型を明示的に指定することで、意図を明確に伝えることができます。

function calculateArea(radius: number): number {
  return Math.PI * radius * radius;
}

let area: number = calculateArea(5);
console.log(area); // 78.53975

ジェネリック型プログラミング

ジェネリック型を使用して、型パラメーターに基づいて柔軟なコードを書くことができます。

function identity<T>(value: T): T {
  return value;
}

let numIdentity: number = identity(10);
let strIdentity: string = identity("Hello");

console.log(numIdentity); // 10
console.log(strIdentity); // Hello

ライブラリやフレームワークの活用

Lodash や Moment.js などのライブラリ、React や Angular などのフレームワークは、"number" と "Number" 型を適切に扱うためのユーティリティや機能を提供している場合があります。

例:Lodash

import * as _ from 'lodash';

let numbers: number[] = [1, 2, 3, 4, 5];

let average: number = _.mean(numbers);
console.log(average); // 3

let maximum: number = _.max(numbers);
console.log(maximum); // 5

テストの実施

単体テストや結合テストを実施することで、コードの動作を検証し、"number" と "Number" 型を正しく使用していることを確認できます。

例:Jest

import { calculateArea } from './math';

test('calculateArea should return the area of a circle', () => {
  expect(calculateArea(5)).toBe(Math.PI * 5 * 5);
});

これらの方法は、"number" と "Number" 型を適切に使い分け、コードの読みやすさ、保守性、堅牢性を向上させるのに役立ちます。

状況に応じて適切な方法を選択することが重要です。


typescript tsc


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