JavaScript 非同期処理の待機:Promise、async/awaitを超えた多様なアプローチ

2024-07-27

JavaScript における同期処理とは?

同期処理 とは、コードを上から順番に処理していく方式です。つまり、前の処理が終わるまで次の処理は実行されない ということを意味します。

一方、非同期処理 は、前の処理が終わるのを待たずに次の処理を開始し、処理が完了したタイミングで結果を処理するという方式です。

JavaScript の同期処理の例

console.log('1'); // 最初にコンソールに '1' を出力
console.log('2'); // 次にコンソールに '2' を出力
console.log('3'); // 最後にコンソールに '3' を出力

このコードでは、 console.log('1') が実行され、コンソールに '1' が出力されます。 次に console.log('2') が実行され、コンソールに '2' が出力されます。 そして最後に console.log('3') が実行され、コンソールに '3' が出力されます。 このように、コードは上から順番に処理されていきます。

jQuery での同期処理の実現方法

jQuery で同期処理を実現するには、$.ajax() メソッドasync オプションを false に設定します。

$.ajax({
  url: '/data.json',
  async: false,
  success: function(data) {
    // データ処理
  },
  error: function(error) {
    console.error(error);
  }
});

このコードでは、/data.json という URL に非同期リクエストを送信します。 しかし、async オプションを false に設定しているため、リクエストが完了するまで次の処理は実行されません。

同期処理の注意点

JavaScript における同期処理は、プログラムを分かりやすく記述できるという利点があります。 しかし、以下のような注意点もあります。

  • パフォーマンスへの影響: 同期処理は、非同期処理よりもパフォーマンスに影響を与えやすいです。 これは、前の処理が終わるまで次の処理を実行できないためです。
  • UI のブロック: 同期処理が長い場合、UI がブロックされてしまう可能性があります。 これは、ユーザーが操作を受け付けなくなるため、問題となる可能性があります。

JavaScript における同期処理は、コードを分かりやすく記述できるという利点がありますが、パフォーマンスへの影響や UI のブロックなどの注意点もあります。




非同期処理と同期処理の違い

function nonAsync() {
  console.log('非同期処理開始');
  // 非同期処理をシミュレートするために、setTimeout() を使用する
  setTimeout(function() {
    console.log('非同期処理完了');
  }, 1000);
  console.log('非同期処理完了(実際には完了していない)');
}

function async() {
  console.log('同期処理開始');
  console.log('同期処理完了');
}

nonAsync();
async();

このコードを実行すると、以下の出力が得られます。

同期処理開始
同期処理完了
非同期処理開始
非同期処理完了(実際には完了していない)
  • nonAsync() 関数は、非同期処理をシミュレートするために setTimeout() を使用しています。
  • async() 関数は、同期処理を実行します。

上記のコードでは、nonAsync() 関数は console.log('非同期処理開始') を出力してから setTimeout() を呼び出し、1 秒後に console.log('非同期処理完了') を出力するように指示します。

しかし、setTimeout() は非同期処理であるため、console.log('非同期処理完了(実際には完了していない)') はすぐに実行され、実際には非同期処理が完了していないにもかかわらず、完了したように表示されます。

一方、async() 関数は同期処理であるため、console.log('同期処理開始')console.log('同期処理完了') は順番に実行されます。

jQuery による同期処理の実現

以下のコードは、jQuery を使用して同期処理を実現する例です。

$.ajax({
  url: '/data.json',
  async: false,
  success: function(data) {
    console.log('データ取得完了:', data);
  },
  error: function(error) {
    console.error(error);
  }
});

console.log('次の処理');

このコードでは、/data.json という URL に非同期リクエストを送信します。




非同期処理完了時に実行される関数を事前に定義しておき、非同期処理を実行する際にその関数を引数として渡す方法です。

最も基本的な方法ですが、コードが煩雑になりやすく、ネストが深くなると読みづらくなるという欠点があります。

function getData(url, callback) {
  // 非同期処理を行う
  setTimeout(() => {
    const data = { message: '非同期処理完了' };
    callback(data);
  }, 1000);
}

getData('/data.json', function(data) {
  console.log(data); // { message: '非同期処理完了' }
});

イベントリスナー:

非同期処理が完了時に発生するイベントを待ち、イベントリスナーで処理を実行する方法です。

const emitter = new EventEmitter();

emitter.on('data', function(data) {
  console.log(data); // { message: '非同期処理完了' }
});

getData('/data.json', function(data) {
  emitter.emit('data', data);
});

RxJS:

Reactive Extensions for JavaScript の略称で、非同期処理を扱うためのライブラリです。

Observable と呼ばれるデータストリームを用いて、非同期処理を流れるデータを購読し、処理を実行することができます。

記法が複雑で習得コストが高いという欠点がありますが、コードが直感的になり、メンテナンスしやすいという利点があります。

import { Observable } from 'rxjs';

const dataObservable = Observable.create(observer => {
  // 非同期処理を行う
  setTimeout(() => {
    observer.next({ message: '非同期処理完了' });
    observer.complete();
  }, 1000);
});

dataObservable.subscribe(data => console.log(data));

Redux:

単方向データフローアーキテクチャに基づいた、アプリケーションの状態管理ライブラリです。

非同期処理の結果を Action として発行し、Reducer で処理することで、アプリケーションの状態を更新することができます。

複雑な状態管理に適していますが、学習コストが高く、シンプルな非同期処理にはオーバースペックという欠点があります。

const store = createStore(reducer);

store.dispatch({ type: 'FETCH_DATA' });

store.subscribe(() => {
  const data = store.getState().data;
  if (data) {
    console.log(data); // { message: '非同期処理完了' }
  }
});

function fetchData() {
  // 非同期処理を行う
  setTimeout(() => {
    store.dispatch({ type: 'FETCH_DATA_SUCCESS', data: { message: '非同期処理完了' } });
  }, 1000);
}

fetchData();

それぞれの方法の選び方:

上記で紹介した方法はそれぞれ異なる特徴を持っています。

使用する状況に応じて、適切な方法を選択することが重要です。

  • シンプルな非同期処理: コールバック関数
  • イベント駆動型アーキテクチャ: イベントリスナー
  • 複雑な非同期処理の管理: RxJS
  • 複雑な状態管理: Redux

javascript jquery



JavaScriptグラフ可視化ライブラリのコード例解説

JavaScriptは、ウェブブラウザ上で動作するプログラミング言語です。その中で、グラフの可視化を行うためのライブラリが数多く存在します。これらのライブラリは、データ構造やアルゴリズムを視覚的に表現することで、理解を深める助けとなります。...


Prototype を使用してテキストエリアを自動サイズ変更するサンプルコード

以下のものが必要です。テキストエリアを含む HTML ファイルHTML ファイルに Prototype ライブラリをインクルードします。テキストエリアに id 属性を設定します。以下の JavaScript コードを追加します。このコードは、以下の処理を行います。...


JavaScriptにおける数値検証 - IsNumeric()関数の代替方法

JavaScriptでは、入力された値が数値であるかどうかを検証する際に、isNaN()関数やNumber. isInteger()関数などを利用することが一般的です。しかし、これらの関数では小数点を含む数値を適切に検出できない場合があります。そこで、小数点を含む数値も正しく検証するために、IsNumeric()関数を実装することが有効です。...


jQueryによるHTML文字列のエスケープ: より詳細な解説とコード例

JavaScriptやjQueryでHTMLページに動的にコンテンツを追加する際、HTMLの特殊文字(<, >, &, など)をそのまま使用すると、意図しないHTML要素が生成される可能性があります。これを防ぐために、HTML文字列をエスケープする必要があります。...


jQueryによるHTML文字列のエスケープ: より詳細な解説とコード例

JavaScriptやjQueryでHTMLページに動的にコンテンツを追加する際、HTMLの特殊文字(<, >, &, など)をそのまま使用すると、意図しないHTML要素が生成される可能性があります。これを防ぐために、HTML文字列をエスケープする必要があります。...



SQL SQL SQL SQL Amazon で見る



JavaScript、HTML、CSSでWebフォントを検出する方法

CSS font-family プロパティを使用するCSS font-family プロパティは、要素に適用されるフォントファミリーを指定するために使用されます。このプロパティを使用して、Webページで使用されているフォントのリストを取得できます。


JavaScript、HTML、およびポップアップを使用したブラウザのポップアップブロック検出方法

window. open 関数は、新しいウィンドウまたはタブを開きます。ブラウザがポップアップをブロックしている場合、この関数はエラーを生成します。このエラーを処理して、ポップアップがブロックされているかどうかを判断できます。window


JavaScriptを使用してHTML要素の背景色をCSSプロパティで設定する方法

このチュートリアルでは、JavaScriptを使用してHTML要素の背景色をCSSプロパティで設定する方法について説明します。方法HTML要素の背景色を設定するには、以下の3つの方法があります。style属性HTML要素のstyle属性を使用して、直接CSSプロパティを指定できます。


JavaScript オブジェクトの長さを取得する代替的な方法

JavaScriptにおけるオブジェクトは、プロパティとメソッドを持つデータ構造です。プロパティはデータの値を保持し、メソッドはオブジェクトに対して実行できる関数です。JavaScriptの標準的なオブジェクトには、一般的に「長さ」という概念はありません。これは、配列のようなインデックスベースのデータ構造ではないためです。


JavaScriptグラフ可視化ライブラリのコード例解説

JavaScriptは、ウェブブラウザ上で動作するプログラミング言語です。その中で、グラフの可視化を行うためのライブラリが数多く存在します。これらのライブラリは、データ構造やアルゴリズムを視覚的に表現することで、理解を深める助けとなります。