ブラウザ上でJavaScript単独でファイル書き込みは可能?代替手段とサンプルコード

2024-05-19

JavaScriptとHTMLだけでファイル書き込みは可能か?

理由は、セキュリティ上の制約です。悪意のあるJavaScriptコードが、ユーザーの許可なくファイルに書き込み、個人情報などを窃取したり、システムを破壊したりするのを防ぐためです。

しかし、いくつかの代替手段で疑似的なファイル書き込みを実現することは可能です。以下、代表的な方法をご紹介します。

Blob APIとダウンロード

この方法は、JavaScriptでデータをBLOB形式に変換し、仮想ファイルを作成し、ユーザーにダウンロードさせるというものです。

具体的には、以下のような手順で実行します。

  1. データをBLOB形式に変換
  2. 仮想ファイルを作成
  3. ダウンロード用のリンクを作成
  4. ユーザーにダウンロードを促す

この方法の利点は、比較的シンプルなコードで実現できることです。一方、ユーザーがファイルをダウンロードする必要があるため、必ずしもシームレスな操作とは言えません。

IndexedDBは、ブラウザ内に保存できるデータベースです。JavaScriptを使ってデータを読み書きでき、比較的永続的な保存が可能です。

  1. IndexedDBを開く
  2. データをストアに保存
  3. 必要に応じてデータを読み出す

IndexedDBは、比較的多くのデータを保存したい場合や、オフラインでの利用を想定する場合に有効です。一方、ブラウザごとに仕様が異なる場合があるため、注意が必要です。

Web Storageは、ブラウザ内に少量のデータを保存できる仕組みです。localStorageとsessionStorageの2種類があり、それぞれ異なる特性を持っています。

  • localStorage: ブラウザを閉じてもデータを保持
  1. Web Storageを開く
  2. データを保存

Web Storageは、少量のデータを一時的に保存したい場合に有効です。一方、保存できるデータ量が少ないという制約があります。

Node.jsは、JavaScriptを使ってサーバーサイドのプログラムを実行できる環境です。Node.jsを使用すれば、ファイルシステムへのアクセスが可能になり、JavaScript単独でファイル書き込みを実行できます。

  1. Node.jsでファイルを開く
  2. データを書き込む
  3. ファイルを閉じる

Node.jsは、サーバサイドでの処理が必要な場合に有効です。一方、ブラウザ上で動作させるためには、Node.jsのランタイム環境が必要となります。

ブラウザ上でJavaScript単独でファイル書き込みを行うには、いくつかの制約があります。それぞれの方法のメリットとデメリットを理解した上で、目的に合った方法を選択することが重要です。

なお、サーバーサイドでのファイル書き込みであれば、Node.jsなどの環境を使用することで実現可能です。

補足

  • 上記以外にも、特定のブラウザや拡張機能を利用することで、ファイル書き込みが可能になる場合があります。
  • ファイル書き込みを行う際には、常にセキュリティ上のリスクを意識し、適切な対策を講じる必要があります。



    JavaScript で疑似的にファイル書き込みを行うサンプルコード

    <!DOCTYPE html>
    <html lang="ja">
    <head>
      <meta charset="UTF-8">
      <title>ファイル書き込み</title>
    </head>
    <body>
      <button id="saveButton">ファイルを保存</button>
    
      <script>
        const saveButton = document.getElementById('saveButton');
        const fileName = 'sample.txt';
        const textContent = 'これは書き込みテストです。';
    
        saveButton.addEventListener('click', () => {
          const blob = new Blob([textContent], { type: 'text/plain' });
          const url = URL.createObjectURL(blob);
    
          const link = document.createElement('a');
          link.href = url;
          link.download = fileName;
    
          link.click();
    
          // URL解放処理
          URL.revokeObjectURL(url);
        });
      </script>
    </body>
    </html>
    

    このコードを実行すると、以下の動作となります。

    1. ユーザーが「ファイルを保存」ボタンをクリックすると、Blob オブジェクトが生成されます。
    2. Blob オブジェクトは、テキストコンテンツとファイルタイプを指定して作成されます。
    3. Blob オブジェクトから、ダウンロード用のURLが生成されます。
    4. ダウンロード用のURLとファイル名が指定されたリンク要素が作成されます。
    5. リンク要素をクリックすると、ファイルがダウンロードされます。

    このコードはあくまでも疑似的なファイル書き込みであり、実際のファイルシステムへの書き込みは行われません。ファイルをブラウザ上に保存するイメージで利用できます。

    • IndexedDB を使用したファイル書き込みのサンプルコード

    留意点

    • 上記のコードはあくまでもサンプルであり、状況に合わせて改変する必要があります。



    JavaScript でファイル書き込みを行うその他の方法

    iframe を利用した方法

    この方法は、iframe 要素を利用して別の HTML ページを読み込み、そのページでファイル書き込みを行うというものです。具体的には、以下のような手順で実行します。

    1. iframe 要素を作成し、ファイル書き込み用の HTML ページの URL を指定する
    2. iframe 要素が読み込まれたら、そのページ内の JavaScript コードを実行してファイル書き込みを行う

    この方法の利点は、比較的シンプルなコードで実現できることです。一方、iframe 要素の表示領域が限られることや、セキュリティ上の問題がある可能性があることなどの制約があります。

    ActiveX コントロールを利用した方法

    この方法は、ActiveX コントロールと呼ばれる Microsoft 提供のコンポーネントを利用してファイル書き込みを行うというものです。具体的には、以下のような手順で実行します。

    1. ActiveX コントロールを Web ページに埋め込む
    2. ActiveX コントロールのメソッドを使用してファイル書き込みを行う

    Java アプレットを利用した方法

    1. Java アプレットを Web ページに埋め込む
    2. Java アプレットの API を使用してファイル書き込みを行う

    サンドボックス環境を利用した方法

    1. WebAssembly モジュールを Web ページに読み込む
    2. WebAssembly モジュールの API を使用してファイル書き込みを行う

    この方法は、比較的新しい技術であり、まだ広く普及していないという制約があります。


      javascript html


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